
↑台湾のチョウザメ養魚場
2012年春にチョウザメの輸入代行を行って頂いている
貿易会社の方に同行してもらい台湾の養魚場に視察に行きました。
台湾でチョウザメ養殖が始まった時期は日本と殆ど変らないそうですが、
現在50件以上の養殖場が有るそうです。
以前はニジマス等の養殖をしていたところが多く、
家族経営の小規模な養魚場が多いようですが、
今回訪問したところは何処も池の底が見えないくらい沢山のチョウザメが養殖され、
しかも食用としてコンスタントに出荷されているとの事でした。
日本のチョウザメ養殖業者は20~30件くらいで、
しかも副業や趣味の延長のようなところも多く
実際の件数は把握出来ていません。
仕入れた稚魚が上手く育たなかったり、
順調に育ってもキャビアを含めての販売でつまずいたりで、
諦めてやめてしまう養魚場も少なく有りません。
同じ時期にスタートした台湾のチョウザメ養殖がどうしてこんなに普及したのか・・・。
私なりに考えて見ました。
①
高温で雨が多い気候
今回の滞在日数は僅か3日間でしたが、
毎日雨が降っていました。
標高の高いところに有る養魚場で例外も有りますが、
冬場でも水温は高くしかも雨が多いので谷からの水が豊富に有り、
チョウザメ養殖には適した環境である。
②
飼育に関する情報がオープン
今回は稚魚の輸入の商談に行ったので
現地の貿易会社の方が各養魚場を案内してくれました。
実はこの方が国内にチョウザメ養殖を広めた方で、
世界各国から色々な種類を輸入するのと同時に
飼育に関する技術的な部分も情報を入れて
養殖業者に指導して歩いておられるようです。
③
生産地でのチョウザメ料理が普及している
日本では山間地域に行けば
ニジマス・ヤマメ・イワナ等の渓流魚料理が食べられるように、
チョウザメの養魚場近くの観光地にはチョウザメを食べられるレストランが有る。
飼育環境は人間の力ではどうにもならない部分ですが、
②③は直ぐに真似出来る部分ですし、
真似するべきだと思います。