ご無沙汰です。 | 監督 広島進のブログ

ご無沙汰です。

身の廻りにいくつか変化があり、立場も変わりそうなのでブログを久し振りに書いてみようかと思いました。

先日アンダー23の長野オープンに行って来ました。
私が考えるアンダー23の意義は、

1.フットサルの技術的、戦術的基礎を植え付ける事。

2.競技者としての競技への向き合い方。
私生活やトレーニング、ゲームに対する考え、目的を明確にさせる事。

これをスタッフ間では、義務教育と呼んでいました。

その土台がしっかり出来た選手に、都道府県選抜や上位カテゴリーでプレーする機会が与えられ成長していくものであり、まず勝負ありきではないと思っています。勝つ事で学ぶ事も勿論ありますし、それも大事ですが今何が大切なのかをそのタイミングで示していかないと悪い習慣を若い選手が身に付けてしまいます。
また、ただ好きなプレーをするだけでなく他地域と自分達の間にどんな違いがあって、何を見てプレーしているのかを考える必要があります。

ここを指導者がどう考えるのか。
大会期間中、周りをずっと見てました。
と言うか、準備期間からずっとそこを考えていたので周りの指導者がどう立ち振る舞いをするのか楽しみでした。

前向けるのに向かないプレー、
顔あげられるのに遠くを見ないで無難なプレー、
限定されていたり、バランス悪いから寄せれるのに寄せない、
強く行けば奪えるのに奪いに行かない。

ゲームの強度を上げるべき時に上げられない。トライしなければいけない時にトライさせないと、勝っても意味が無い世代だと思います。それが未来に繋がるので消化試合とかあってはならないと思います。

目指すべきものがあり、そこにトライをして失ったら皆で頑張って数的不利を守れば良いし、それでも取られたら取り返せば良い。
そのために練習でうるさい指導者がいるし、そのためのチーム活動なんじゃないかと思います。
アンダーだけではないですよね。

今、ここで勝負に縛られて大事なメンタリティーを失うのは何か違うんじゃかなと。

大会期間中のチームミーティングでは、一見ミスに見えるシーンを切り取り皆に見せました。
広いサイドに展開し、スペースを認識して仕掛けて失った。怒られると思った選手は、ヤバイって顔をしてました。

これ、ミスに見えるけど素晴らしいプレーだからね。
カバーのいないスペースを事前に認知し、相手が寄せてくる前に出て行った。失ったけど、これをやる判断力と勇気が無かったらサッカー辞めた方が良い。これを助けてやれなかったらチームではないよと話をしました。
そういうトレーニングをしてきたんだから、自信持って出て行く、後ろになったらまたトライさせてやれるように必死で守ってやる。そういうチームを目指してきたよね?

ただ、この展開からドリブルだけになる前に相手より先にこのサポートがあれば圧倒的に有利だよね。仕掛けてライン越えたら逆サイドは怖がらず出ないといけない。
ここで怖がったら何も生まれない。ミスや負ける怖さよりも、ここでいくつかの選択を持てて崩せたら楽しいんじゃないかな?

そういうビデオミーティングから、翌日点差つけて二つ勝たないと予選落ちという状況の中、描いていたトライが沢山生まれました。
そして苦しくても困難に向かって行く彼等を見て、気持ちが熱くなりました。

集まった時はあまりに大人しい選手達で、たけだ君の紹介でメンタルコーチの渋谷さんに手伝ってもらったりもしました。
これが一つ非常に大きなきっかけになったのは間違いありません。自分達の存在意義を若い子達が考えるきっかけになりました。うちはたった90分間です。それでも明らかに変わりました。是非とも色んなチーム、環境でシェアしてもらいたいです。

ビデオミーティングでは相手のパワープレーの映像を見せて、これに対応する方法も出しました。上位リーグでやっていない選手が多いので、良い勉強になったと思います。

結果は得失点差1で上がれませんでした。
これに対しては責任はスタッフにあると思います。
ただ、夕方試合終わって夜のミーティングまでに自分達の映像から翌日のテーマを、対戦相手の映像見て切り取って対策をするというのを食事も摂らず嫌な顔一つしないでやれたスタッフを僕は素晴らしかったと思っていますし、是非それぞれの居場所でも続けて欲しいと思っています。

評価は自分ではなく周りがする事なのでよく分かりません。
自分は自分の信じた価値観の中で学ぶべきものは学び、与えるべきものは与える、叱るべき時には叱る。全てが全力でなくてはいけないし、常に進歩していかなくてはいけない。それが指導者やクラブ代表、リーグを管理する立場の人間の立ち振る舞いだと思っています。
監督の小倉は僕が夜1時頃出した資料を自分でまとめ直してましたから、何時に寝たのかな。でもその覚悟こそが監督だと思うし、それでも勝てなかったから責任がある。そのシビアさが監督だと思います。

今回はスタンドで飲食禁止と指示があったのにスタッフがお菓子やコーヒーを飲んでいたり、通路をふさいだり、色々ありました。
それ、若い子達見てますからね。

そういう私もプレーオンの次の瞬間にファールを取られ第二になった時に、だったら流すなよと審判に詰め寄りました。これも見られてますね。そして、審判が対話する気も無く高圧的な態度なのも見られています。

この辺りは自分も含め改めなくてはいけない。
全ては若い子達が今後どうなるのかであって、その見本として自分達が見られているという事を忘れないように。愚かな立ち振る舞いが若い子、ひいてはフットサルの将来を潰しますから。
努力してない人、学ぶ意志がない人には人はついてこないし、発展は無いから。

長野オープンを終えて、まだまだなんだなと思い知らされた一年間でした。