東京電力の社長さんが福島県の避難所を訪問し、避難を余儀なくされた方々の前で、土下座をして謝っている光景を、テレビのニュースで見た。
放射能をばらまいてしまった企業のトップとしては当然の行為だと思うし、それを求めて、社長を罵倒する避難民の方々の気持ちも、当然だと思う。
しかし、それをセンセーショナルに報道するマスコミのやり方に俺は違和感を覚える。
もちろん、今回の責められるべき直接の事象は、安全を管理できなかったことであり、その意味では、東電は、誰が何と言おうが加害者だ。
でも、そもそも、絶対に安全な工場などあり得るのだろうか?と、今回の事故を振り返り、あらためて思う。
今、俺たちは気付いたわけだが、安全に対する警告を誰かが、ちゃんと行うべきだったんだと思う。
それは誰か?
その役割こそが、原子力安全委員会の仕事であり、さらには、それすらも監視するべきマスコミの仕事でなかったのか?
原子力安全委員会は、今まで何をしていた?
マスコミは今まで何をしていた?
特に、マスコミの責任は、とても大きいと思う。
日本のマスコミはいったい何を監視していたんだと言いたい。
ちゃんと、原子力安全委員会を監視していたのか?
東京電力を監視していたか?
福島第一原発をちゃんと監視していたのか?
東電の犬としてただCMを垂れ流し、事故が起きたら、手のひらを返したような東電叩き、遅いだろ。
遅いだけじゃなく、こずるい。
この機に及んでなおもセンセーショナルな報道で視聴率だけを求める日本のマスコミこそ、福島の避難民の皆さんの前で、土下座をしてこいと言いたい。