ビートルズのラジオ番組といえば The Beatles Lover No.5 ザ・ビートルズ・ラバー・ナンバー・ファイブ

人気ラジオ番組が、読んで楽しめるテキスト版になりました。

 

ディープなファン目線、そしてサウンドメーカー目線でビートルズへの愛💖と共に楽曲を紹介していく人気ラジオ番組「The Beatles Lover No.5」。

杉田裕(JAYWALK)とサミー小川(メディアプロデューサー)がナビゲートします。

469回【2026年3月21日〜27日】の放送は、アルバム『ウィズ・ザ・ビートルズ』(With The Beatles)の楽曲をご紹介します。

 

 

【サミー】行ったことのない県はありますか?

【裕】ツアーで全国を回っているので、どこも行ったことがあると思いますよ。正確には覚えていないけどね。ただ、1回〜2回しか行ったことのない県もあるかも。

【サミー】すごーい。1回でも立派なものです。僕は行ったことのない県がたくさんあってね。北から秋田県、山形県、富山県、福井県、愛媛県、和歌山県、大分県、宮崎県、佐賀県…あと長崎県も。

【裕】たくさんありますね。これから旅をしないといけませんよ。

【サミー】健康なうちに全都道府県制覇したいものです。

【裕】北海道は行きまくっていたのにね。

【サミー】飛行機で東北の上を通過していたけど、残念ながら途中で降りたことがなかった(笑)。

【裕】6月くらいに東北の方のライブツアーをやるんですよ。秋田、山形、新潟なんですけど、一緒に回りません?

【サミー】いいですね〜。運転手やりますよ(笑)。ところで、今週ご紹介する曲は?

【裕】今週はセカンドアルバム『ウィズ・ザ・ビートルズ』のB面2曲目「ホールド・ミー・タイト」(Hold Me Tight)、3曲目「ユー・リアリー・ゴッタ・ホールド・オン・ミー」(You Really Got A Hold On Me)をご紹介します。

【サミー】では担当する曲を「ビートルズじゃんけん」で決めましょう!「ビートルズじゃんけん」は、グーはジョン、チョキはポール、パーはジョージ、あいこの時はリンゴと言います。手の動きと口の動きを連動させるのが脳トレになりますよ!では、「最初はジョン」で始めるよ…。

オープニングテーマは杉田裕の「ビートルズなんて誰も知らない」

 

ポップさとメロディの面白さで光る「ホールド・ミー・タイト」(Hold Me Tight)

【裕】この曲も急いで作ったのかな?

【サミー】これは『プリーズ・プリーズ・ミー』2月11日セッションで5曲目に取り上げたけど、ボツになった曲ですね。『ウィズ・ザ・ビートルズ』セッションでは最後のレコーディング曲。曲が足りなかったので引っ張り出してきたのかもしれません。

【裕】昔の曲を引っ張り出してくることって、よくありますよね(笑)。これってポールの曲ですよね。ロックなギターリフがカッコいいし、とっても覚えやすいメロディ。

【サミー】ポールは「シングルを目指して書き始めたがうまくいかなかった」と語っていますので、おそらくポールがメインで書いた曲でしょう。作曲は62年9月頃かな。

【裕】ノリも良いし、親しみやすいし、ロマンティックな部分もありますよね。「hold me tihght」の連呼がお客さんにアピールして、ライブ映えする曲です。

【サミー】曲としては、Aメロ出だしの「it feels alright now」は秀逸で、曲の始まりとしてはすごく良いと思います。

【裕】そのあともコールアンドレスポンスで盛り上げることができるから、僕はシンプルで良いと思いますよ。

【サミー】僕が不満なのは「its you you you you you〜」のところ。最高音ファルセットでその後は音が下降していくので、盛り上がるようで盛り上がらないというか、盛り下がってしまうように感じてしまうんです。そこが最高潮に達して欲しいのに、ちょっと残念。

【裕】言われてみればそうだよね。でも、そこが耳に残るんですよ。良くも悪くも解釈できるよね。そうかそうか、昔聞いた時に不思議だなって思った部分はここだったのかもね。

【サミー】その辺りをポールは「うまくいかなかった」と言っているのでは?「シングルを目指して書き始めた」が指しているのが「it feels alright now」なのかなって思うんです。

【裕】アルバムの中ではポップさとメロディの面白さで光っている曲です。

 

初めてマーティンが一緒に演奏した「ユー・リアリー・ゴッタ・ホールド・オン・ミー」(You Really Got A Hold On Me)

【サミー】スモーキー・ロビンソン擁するミラクルズのヒット曲です。

【裕】彼らは大好きでしたよね。

【サミー】7月18日から始まった『ウィズ・ザ・ビートルズ』レコーディングの1曲目に取り上げました。ビートルズとしては通算で19曲目のレコーディングになりますが、初めて3分に達した曲です。

【裕】そうなんだね。この頃のビートルズの曲で3分って書いてあると、長いなって思ってしまいますよね。

【サミー】次に3分に達した曲は64年11月27日リリースの「シーズ・ア・ウーマン」(She’s A Woman)。「アイ・フィール・ファイン」(I Feel Fine)のB面曲ですが、録音順で60番目になります。その間の40曲はずっと3分未満。

【裕】当時は本当に曲が短いんだよね。

【サミー】唯一のジョンとジョージによるデュエット曲と言われていますけど、二人だけではなくポールもコーラスに参加しています。ジョージはAメロを中心にジョンとデュエットしています。

【裕】なぜジョージだったんだろう?

【サミー】主メロ(ジョン)の下パートをずっと歌っているので、ジョージの声が合っていたのだろうと思います。

【裕】たいていの場合、ポールが上でジョンが下だもんね。でも、このツインボーカルはすごく良いですよ。

【サミー】おそらくポールがコーラスに入ったら、主メロの上に出ていきそう(笑)。そうなると、この雰囲気にはならないよね。ジョージを選んだセンスが素晴らしい。

【裕】そうだよね。緊張感のあるハモで良い感じです。

【サミー】結果としてAメロにギターリフが入らなくなったんですけど、ジョージはおそらく歌に集中していたのでしょう。

【裕】歌っているので弾かなかった(笑)。非常にわかりやすい。

【サミー】ジョンの歌も素晴らしいです。1分18秒頃の「( you really got a ) ho~ld on me~~ 」の声のひっくり返り方がたまりません。

【裕】それを味にしてしまうところがすごい。僕なんかレコーディングして声がひっくり返るとボツにしてやり直してしまうけどね。本人はどう思ったんだろう?ジョージ・マーティンが「これが良い!」って採用したんだろうね。

【サミー】ジョンのリズムギターのアタックが強く感じるんです。これが曲をドライブしている。ミラクルズのオリジナルはエレキギターで軽くカッティングしていますが、ジョンはアコギでアタック強くストロークしているのがすごい。以前、我々のイベントで告井延隆さんが「ヘイ・ジュード」のジョンのリズムギターはアタックが強いんだよって言ってましたけど、この曲にも通じるものがあるなって感じました。

【裕】なるほどー。

【サミー】そして、ジョージ・マーティンはピアノをメンバーと一緒に演奏しています。

【裕】あとから被せたんじゃないんだね。

【サミー】アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』ではマーティンのピアノは後から、メンバーがいないところで追加録音していました。この曲で初めてメンバーと一緒に演奏することで、マーティンは、名実ともに5人目のビートルになりました。

【裕】イントロのピアノがないと始まらない曲だしね(笑)。

 

今週の「ビートルズ・カバーズ」

【裕】ビートルズ曲のユニークなカバーをご紹介する「ビートルズ・カバーズ」のコーナーです。

【サミー】今週は「Hold Me Tight」と「You Really Got A Hold On Me」を聴いてみましょう。

【裕】どんなバージョンかな?

【サミー】「Hold Me Tight」はアルゼンチンのボサノバ・シンガー/ギタリストであるマリアナ・メレーロ(Mariana Merelo)。エレクトリック・ピアノ、アコースティック・ギター、アコーディオンのシンプルなサウンドが魅力的です。

【裕】曲の良さがわかりますね。歌が気持ちよくて、センスの良いカバーだと思います。

【サミー】「You Really Got A Hold On Me」はミラクルズ(Miracles)の原曲を聴いてみましょう。1962年11月9日、シングル「ハッピー・ランディング」のB面として発売。結果としてA面よりもヒットし、全米8位まで上昇しました。

【裕】ビートルズは翌年にレコーディングしているんだね。

【サミー】「You Really Got A Hold On Me」二曲目はグレッグ・レイク & Toto(Greg Lake & Toto)。『From The Underground, Vol. II: Deeper Into The Mine』(2010年)に収録されています。グレッグ・レイクのキング・クリムゾン、EL&P、ソロなど各時代のアウトテイクなどを中心に集めたアルバムです。

【裕】グレッグ・レイクらしい声が聴こえます。カッコいいですよね。

 

 

 

 

エンディングテーマは杉田裕の「絶望してる暇はない」