当県のスポ少野球部会では、最近野球少女が増えたこともあり、4年前から女子団員を対象とした交流大会を催しております。


4回目の今年の交流大会は、本日K島町で開催されました。


我がA市は単独でチームが編成できましたが、たいていは近隣の複数の市町村が組んでの参加です。


そのようなわけで、ユニホームも実にカラフルで、まるでプロ野球のオールスター戦のようです。


我がサザンエンゼルスからは、ナッキの他、5年生のチーちゃんとマナちゃんの3人が参加です。


この大会に向け、これまで3回ばかり練習会を行ないました。


女子チームの監督とコーチ陣は、市内各団より選りすぐられた選手で構成されるオールスターチームの監督、コーチ陣が兼任します。


初日の練習で、内外野のノックを行った結果、なんと、本来外野手のナッキとチーちゃんが内野に回され、セカンドが専門だったマナちゃんが外野に回されてしまいました。


しかも、ナッキは内野手など全く経験が無いのに、初日はセカンドに配置され、どうにか基本的な動きを覚えたと思ったら、2日目はショートの子がお休みしたため、急遽ショートの練習をさせられ、最終日はまたセカンドと、混乱しまくっておりました。


外野と違って、内野手、殊にセカンドとショートは場面に応じた複雑な動きが要求されます。しかも、コーチ陣は普段はレベルの高い選抜チームを指導しているためか、基本的な動きも理解できていない女子団員に最初の内こそ丁寧に教えておりましたが、だんだん熱が入ってきて、怒声を飛ばします。


ナッキは、それでなくとも混乱しているのに怒鳴られて、すっかり萎縮してしまいました。男親の私でも、コーチ陣の厳しい叱正にビビッてしまった位ですから、小学生のナッキの心中いかばかりかと思いましたが、泣き出さないところは感心しました。


いや、ナッキだけでなく、他にもレベルの高いプレーを要求され、怒鳴られている選手は大勢いましたが、誰一人として泣き出す子がいません。そう言えば、チームの練習でもナッキとチーちゃん、マナちゃんが叱られて泣いているのを見たことがありません。女の子より男の子の方が、ちょっとした事でピーピー泣く奴が多いくらいです。


 やっぱり最近の女性は図太くなっているのでしょうか


とは言え、ナッキが内野に入れられた時こそ興味本位で見ていた私も、コーチ陣の要求レベルの高さに、さすがにこれではナッキには荷が重いと感じ、コーチに


 あいつ(ナッキ)は本来は外野手なのですが


と、伝えたのですが、オーダーについては一任して欲しいとのことで、引き下がらざるを得ませんでした。


そして迎えた大会当日。第一試合に臨んだ我がA市チームのショートには、な、なんとナッキが。叫び


 げっ!ショートかよ。


思わず叫んでしまいました。メンバーを良く見ると、練習会ではファーストを守っていたFイーグルズの子がいません(欠席)。それでエースがファーストに入り、本来のショートが先発マウンドに上がっておりましたので、ナッキがショートに入らざるを得なかったようです。


案の定、場面展開について行けないナッキに、初回から容赦の無い怒声が浴びせられます。


 頼むからショートにだけは打たないで!


勝ち負け関係の無い親睦大会なのに、今までの試合の中で一番ハラハラさせられました。(^^;


幸い?ショートへの打球は一つも無く、ナッキはフォースプレーを一つ決め、結果的に刺せませんでしたが、盗塁に対するベースカバーもそれなりにこなしました。


守備が気になって明らかに集中力を欠いていた打席でも、ラッキーなポテンヒットでしたが1安打を記録し、まあまあ仕事はしました。


しかし、女の子でも凄いプレーヤーはいます。相手チームで2ホーマーをかっ飛ばした子の打球は男子も真っ青でした。


大会のアトラクションで、埼玉栄高校の女子硬式野球部選手による公開練習が行なわれましたが、女子とは思えない迫力です。何と言っても肩が凄い。外野からホームまでノーバンスローする選手もいます。聞けば、部員は50人以上おり、女子野球を目指す野球少女たちが全国から集まっているようです。


 これは男子の弱小チームでは歯が立たないでしょうね


この選手たちが、試合では、各チームのベンチに2人の選手が入ってくれて、いろいろアドバイスもしてくれました。埼玉栄高校は、この大会に毎年協力してくれているようです。まあ、女子野球の裾野を広げるためには、有望な選手を小学生時代からひきつけておこうという戦略もあるのでしょう。


残念ながら、天候の悪化が懸念されたため、本来各チーム2試合を行なう予定だったのが1試合のみで2試合目は中止となってしまいました。


ナッキは、1試合目こそガチガチでしたが、試合後お弁当を食べ、会場に併設されていたアスレチック広場でチームメイトたちとはしゃぎまわり、すっかりリラックスいたしましたので、もう1試合彼女のショート(恐らくこの先一生守備に就く事は無いでしょう)を見てみたい気持ちでしたが、こればかりは仕方がありません。


ナッキの野球も、もうすぐ終わりです。