今日は武蔵丘陵森林マラソンにU太郎と行ってまいりました。


私は5km、U太郎は2kmにエントリーです。


U太郎のレースは11時05分スタートですが、私のレースが9時40分スタートなので8時50分までに受付を済ませなければなりません。なにせ初めて参加する大会ですし、会場となる森林公園には、U太郎は嫁と行ったことがあるそうですが、私は行ったことがありませんので、8時には会場に入っておきたいと、朝は5時起きで、朝食もそこそこに6時前には出発しました。


東武の森林公園駅に7時半到着。シャトルバスで公園南口まで行き、そこから会場まで約15分歩きます。なにしろ、1周10kmのマラソンコースが園内にあるというだけあって広い公園です。


予定より早く8時半前に会場に入り、受付を済ませました。受付をやっているスタッフがやけに若い子達だったのですが、学生さん(高校生?)のアルバイトでしょうか。


芝生の斜面に持参した断熱シートを敷いて、荷物を下し、ゼッケンや記録チップを装着した後、プログラムで出走者リストをチェックしました。


U太郎の出場する3年男子は31名がエントリーしており、その中に、昨年の2年生チャンピオンである城北ACのNK君の名前がありました。


 オイ、U太郎!見ろ、NK君がいるぞ!


と興奮気味にU太郎に伝えました。私としては、この大会にエントリーした最大の目的がNK君とのガチンコ勝負だっただけに、目論見が当たって思わずガッツポーズでしたが、U太郎はと言うと


 あっ、そう。


と、そっけない返事。ま、勝負するのはU太郎ですから、私が興奮しても仕方無いのですが、それにしても、もうちょっと


 俺はやるぜ!父ちゃん!


と星飛雄馬を気取るくらいのリアクションが出来んもんでしょうか。お前、毎週エンタ見てるだろうが!



↑レース前、余裕をかますU太郎です。こういうところは図々しくなりました。(^^;


ところで、このマラソン大会、売店も充実(お菓子、飲み物、焼きそば、フランクフルト、中華まん、豚汁にラーメンまでありました)してますし、熱いお茶が飲み放題で、レース後はうどんのサービスもあるなど、会場も素晴らしかったです。


天気も最高でした。常連さんの中には芝生の広場にテントまで張ってます。


そうこうしている内に9時半を回り、私のエントリーした5kmの選手に招集がかかりました。


私のレースは、結果から言うと、タイムは22分16秒の22位(30歳~49歳男子)でした。噂には聞いておりましたが、本当にタフなコースでした。特にスタートして200M位の所の坂は殺人的です。


短距離レースなので多少オーバーペース気味で飛び出し呼吸が整わない内にこの坂にかかり、レース序盤で早くも完走すら不安になるくらいフラフラになりました。


本当は20分台を狙ったのですが、とんでもなかったです。


その後も最後まで続いたアップダウンの激しさは、まるで箱根駅伝の5区と6区を体験しているようでした。


ハッきり言って、初出場ならともかく、こんなコースでハーフを走る常連さんがいるというのが信じられません。

レース後、U太郎にこの情報を伝えましたが、


 オラ、上り坂は得意だから大丈夫だよ。


と、むしろ喜んでいるようでした。もっとも、その根拠が不明なので、


 バカタレ!そんなに甘くないぞ。気負い込んでスタミナを消耗させないようにな。


と、注意を促し、アップに出かけました。


そして、10時55分に2km高学年と中学女子がスタートした後、低学年がスタートしました。

 


U太郎は集合に出遅れたため、前の方のポジションが取れず、スタート直後は集団に飲み込まれてトップ集団から置いていかれてしまったようです。


いかにも陸上クラブのメンバーと思しき子達がトップ集団を形成し、目の前を走り去って行きましたが、先頭に出た子の走りが特に奇麗です。あれがNK君でしょうか?


トップから大分遅れた集団の中にU太郎を見つけましたが、トップ集団の子達の走りを見せられてましたので、


 こりゃ、今日はダメだわ


というのが正直な気持ちでした。やがて集団は私が一発でヘロヘロになってしまった心臓破りの坂道を上っていきました。


2kmのコースは、会場本部付近を2周します。私は、とにかく途中でU太郎に声援を送ろうと、1周目の下り坂付近で待ちました。程なく緑のジャージの先導係(自転車やバイクではなく、自分で走って先導してましたからどこかの大学の陸上選手でしょう)に続いて、スタートでトップを走って行ったランシャツ、ランパン姿の凛々しい色白の子が走ってきました。


SB東京大会の写真で見たNK君に感じが似ています。


そして、その後ろ15M~20M遅れてU太郎が追走してきました。スタート時にトップからずいぶん引き離されてましたが、2位まで順位を上げてきました。


 U太郎!ラストォ!


カメラのシャッターを切りつつ、私の目前を左折して行くU太郎に気合を入れました。


 


よくぞ2着まで上げてきましたが、トップを走るランナー(多分NK君でしょう)はそのランニングフォームを見てもただ者ではありません。その姿は、あの静岡のAK君とダブりました。残念ながらこのまま逃げ切られてしまう可能性が高いです。


次はどこで応援しようかと場所を探しましたが、初めての会場の事でコースも良く分かりません。


 多分あの辺りを走ってくるはずだ


と、芝生の広場の外周コース沿いで待っていると不意にゴール地点から歓声が上がりました。私の待っていたコースは全然見当違いで、トップがフィニッシュラインに向かっているようです。


慌ててゴールに走って行くと、何とU太郎がふらつきながらゴールしてくるではありませんか。私は完全に不意を衝かれてしまい、U太郎のウィニングゴールを撮影し損ねてしまいました。(>_<)


 U太郎!やったな!優勝だぁ~~っ!


と声をかけましたが、ゴールしたU太郎は、ほとんど倒れ込むように待機スペースにしゃがみ込んでしまいました。


 U太郎!大丈夫か!


私はこんなにフラフラになってゴールしたU太郎を見たことがありませんでしたので、思わず柵を乗り越えてU太郎に駆け寄りました。U太郎は手袋も自分では外せない程疲労困憊状態でした。かなり無理をしたのでしょう。


 良く頑張ったな。さ、チップを外してやるから足を出せ


と、U太郎の肩を抱きながらシューズに取り付けたチップを外しました。


その時、ふと視線を感じて顔を上げると、そこにNK君がいました。彼は無言でじっとU太郎を見つめておりました。きっと悔しかったのでしょうね。自分に勝ったライバルの姿をその目に焼き付けるかのようでした。


何か声をかけてやろうかと思いましたが、どう声をかけてやったものか分からず、結局そのまま無言で見つめ合いました。U太郎は息を整えるのに精一杯で、NK君には気付かなかったようです。


勝負の定めとはいえ、U太郎をじっと見つめるNK君を見るのは辛いものがありました。


 U太郎よ、このNK君の態度は見習わなきゃならんぞ。

 今日の悔しさをバネに、次はもっと強力になってお前に挑んで来るぞ。


ただ、勝ったとはいえ、今回はコースに救われた感じです。恐らく、フラットなコースだったらU太郎はNK君を捉えることはできなかったでしょう。レース後


 NK君、メチャ速かったなあ。お前よく勝てたなあ。


と、問うと


 うん、速かった。坂道が無かったら多分負けてた。


と、本人もレース後にそう言っておりました。最終的に彼を抜いたのも上り坂だったとのことでした。


しばらく休んだ後、記録証を受け取って最終的に1位を確認いたしました。


タイムは7分31秒。あの難コースを考えると上出来です。


表彰式では、ゲストの元女子バレーボール全日本主将の吉原知子さんから、賞状とメダル、副賞のスポーツバッグをもらいました。


 


ただ、一つ不満なのは、U太郎たち低学年の部の前に高学年の表彰があったのですが、高学年の子達には立派なトロフィーが授与されていたのに、低学年は小さなメダル(500円玉を一回り大きくした位)だけだったことです。参加費も同じで、走ったコースも同じなのですから、同じような賞品を用意してもらいたいですね。



また、表彰が優勝者だけというのもちょっとかわいそうです。私の個人的な意見としては、副賞は要りませんから、その分2位と3位の子達にも、U太郎が貰ったのと同じサイズで構いませんから、それぞれ銀と銅のメダルを授与してもらいたいです。


初めて参加した大会でしたが、コースがきつ過ぎることを除けば良い大会でした。来年も是非参加したいです。