日曜日は町内会の夏祭りでした。


世間的には「お天王さん」で、牛頭天王=スサノオの命を祭るお祭りですね。


私の故郷でも「お天王さん」の神輿はありました。近所のおじさんやお兄さんたちが、さらしに褌姿で神輿を振り回しながら練り歩く勇壮、というより少々乱暴なものでした。


当時まだ就学前だった私は神輿が来ると怖くてよく泣いたものです。


神輿の通り道にAさんという家があって、毎年神輿をぶつけられて軒先を壊されていました。まあ、この家、ちょうど神輿が90度回る角に位置しており、神輿をぶつけないように通り抜けるのも難しいのですが、それにしても毎年の事なので、ある日、兄貴の友達で青年団の若頭的お兄ちゃんが我が家に遊びに来て飲んでいた時、母親が


 あんたたち、あれ(Aさんの軒先を壊す事)、わざとやってるでしょう。


と、問い詰めると、お兄さんはにやりと笑って、


 おばちゃん(母の事)、そんな事言ってもさあ、

   神様が行けってんだから仕方ないよ。ワハッハッ!


と、大笑いするのを聞き、子供心にも


 「お天王さん」て怖い神様なんだ


と、震え上がったのを覚えてます。(^^;


後で知ったのですが、このAさん、町内会活動には非協力的で、祭りの寄付も一切しない事で有名だったそうです。今思えばひどい話ですが、別にそれで訴訟騒ぎ(それ程の損害でもなかった?)になるような事もなかったそうで、まあ、のんびりした時代だったのでしょうね。


それはさて置き、当町内会の祭りは、子供神輿と大人神輿があります。


子供神輿は、昔は子供達が担いだようなのですが、最近は高学年の子の参加が少なく、小さな子だけで担がせるのは危険だという事で台車に乗せて引っ張るミニチュアの山車のようになってしまいました。


大人神輿の方は、約250kgの喧嘩神輿で、20人位で担ぎます。



 


私は例年大人神輿に参加するのですが、今年は嫁が子ども会の会長を務めている事もあり、子供神輿を手伝う事になりました。手伝いのお父さんが足りないのだそうです。

 マッタク、今時の親父は年に一度の子供の行事も手伝えんのかい!<`ヘ´>

毎度の事ですが、ちょっと呆れちゃいます。





子供神輿は、神輿ならぬ山車を引っ張って町内を練り歩き、途中の休憩所でお菓子やジュースをもらえるので、小さな子供たちには楽しいイベントのようです。ただ、まだ子ども会に入っていない就学前の子供が半分近くいます。(^^;


お父さんが足りないというので手伝いましたが、子供の付き添いで10人位のお父さんがいました。この人たちの内数人は、結局最後までついてきてましたから、何で手伝えないのか全く分かりません。他の手伝いのお父さんたちの話では、「自分の子だけ見ていたいんじゃないの?」との事でしたが、いいのかなあそれで。


それにしても、最近の子供は本当に元気がありませんね。


付き添いの大人たちが賑やかに「 ワッショイ! 」と囃し立てても、黙ってついて来るだけです。


 お~~い、みんな元気ないぞぉ!おじさんより大きな声を出そう!

 行くよ、そ~~れ、ワッショイ!


と、私も周りの子達を鼓舞しますが、恥ずかしいのかうつむいて声を出してくれません。


 もう!ノリの悪いガキどもだなあ。<`ヘ´>


ふと見ると、近くにU太郎と、チームメイトのマルちゃんがいましたので、


 U太郎!マル!声がねえぞ!気合入れろ~~っ!


と、コーチモードで怒鳴りましたが、二人とも恥ずかしがって声が出せません。そこへ嫁がメガホンを持って


 U太郎~~!母が一生懸命やっているのにあなたは何やってるの!

 頑張って声出しなさ~~い!


とやったものですから、堪りかねたU太郎はマルちゃんとコソコソと前の方に行ってしまいました。テンション高い親って子供にとっては恥ずかしい存在ですよね。(^^;


そんなこんなで子供神輿は無事終了し、私は、片付けもそこそこに大人神輿に合流すべく神輿を追いかけましたが、私が合流した時には既に全行程の2/3ほど終わっておりました。それでも、私に気付いた町会関係者は口々に


 おお、ヒロシさんが来たぞぉ!


 ヒロシさん、遅いよぉ!何やってたんだよぉ!


と声を掛けてくれました。


私は地区の体協の代表やってますので、こういう時の顔は広いです。


 ほら、ヒロシさん、あんたが花棒担がなきゃ。


それまで花棒に取り付いていた隣の区の体協仲間が私を招き入れます。御好意はうれしいのですが、


花棒は重いんです。(^^;



   ↑

こうして神輿を担いで、何箇所か設置されている休憩所を巡り、各休憩所でご近所の皆さんが用意してくれたお酒やおつまみを御馳走になるわけですが、これが美味いんです。


大人神輿は、だいたい4時間近くかかって町内を練り歩き、出発点の町内会会館まで戻ります。ここで本格的にお酒と御馳走が振舞われて打ち上げです。


ただ、このお神輿も年々参加者が減り、平均年齢も高くなって行きます。情けない話ですが、他区の祭り好きの助っ人が来てくれないと担ぎ手が足りないのが悩みの種です。


そんな中でも、新しく我が町内に越して来た若手が何人か参加してくれました。こういう人は私たち体協役員にとっては、運動会やスポーツイベントの参加要員として貴重な人材ですから、特に丁重におもてなしをして、お名前と連絡先を聞き出します。(^^;


まあ、縁あって同じ町会に住む仲ですから、いろいろな人と顔見知りになっておいた方が楽しみもできます。


来月は盆踊り大会、9月は運動会と、町会役員さんや私たち体協役員にとって最も忙しい季節に突入しました。これ以外の週末は野球のコーチですから、我ながら良くやるなと思います。(^^;