愉快な夜。 | ヒロシ オフィシャルブログ Powered by Ameba

愉快な夜。


好きな漫画家に小田原ドラゴンさんがいる。



10年ほど前、この先生の作品に衝撃を受けた。



『おやすみなさい』という漫画である。



簡単にいうと冴えなくてモテない童貞男、鉄郎のお話なのだが、



漫画の中の冴えないエピソードが実にリアルで面白い。



実現不可能な童貞たちの妄想も漫画という手法で面白おかしく表現されている。



なんど読んでも声を出して笑ってしまうのだが、冴えない男たちの悲哀もきっちり伝わってくる。



かつてこんな漫画は読んだことがなかった。



実体験なしではこの漫画は描けない。



作者のドラゴン先生自身にすごく興味を持っていた。



『会って話をしてみたい』



先生の作品を読むたびに思っていたことだった。



それがなんと!昨日!あることをきっかけに先生と会ってしまった。



事前にメアドの交換は行っていたのだが、



『先生がやっているラジオに出してください!』というメールを送ったのだ。



なんでも言ってみるものである。



OKの返事をいただいた。



俺にとって、どんなアイドルと会うより嬉しいことだった。



だがラジオでどんな話をすればいいのだろう。



きっとモテない男の話になるのだろうが『お前のモテない話は甘い!』などと思われないだろうか?



『いやいや!俺もかなりの経験は積んでいる!大丈夫!』などと、どうでもいい自問自答を繰り返していた。



会う日が近くなった日、先生からメールが届いた。



『会う日に合コンをやりましょう』と。



この男は一体なにを考えているのか?



初対面なのに合コン……。



俺は合コンなど傷つくだけなので基本的には行かないのだが、



冴えない男の心が分かる先生も一緒なので心強い。



きっとなにか意図があるのだろう。『はい』と返事を送った。



でも先生の人間像は勝手に俺が感じているだけのものであって、



実際は分からない。



当日、ドキドキしながら待ち合わせ場所までいった。



先生からのメールで『緑の服をきています』とメールが来た。



まるで出会い系サイトの待ち合わせみたいだ。



言われた場所付近にいくと緑の服を着て、ヘッドフォンを付け、大き目のマイクを持っている男がいた。



先生だ!先生がもうラジオの録音を始めていたのだ。



新宿駅の人通りが多いところで、その姿は異常であった。



目印の『緑色の服』なんかなくても一発で気づいた。



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(撮影 門嶋淳矢)*門嶋さんはカメラマンなのだが過去にヒロシを撮ったことがある人だった。



これが小田原ドラゴン先生!



想像していた以上に素晴らしい人だった。



一言でいえば恋愛感がかなり歪んでいる人。



かつての恋愛経験が先生を形成しているのが分かる。



俺にはそんな歪んだ考えも正論だと感じる。



口にだすと女性に嫌われてしまう正論をズバズバ言ってくる。



一応コンパだったので、数人の女性がいたが明らかに引いているのが分かる。



素敵だ!モテないことを覚悟で正論を叩きつける先生。



大いに笑い、大いにうなずき、大いに意見を言った。



実に愉快な夜だった。



愉快すぎて19時に会ってたのに、気付いたら朝の4時になっていた。



*この様子は先生のブログの中の『小田原ドラゴンのドキドキラジオ』で聞けます。