──無料の動画サイトが主流となったアダルト業界において、
“エロ版Yahoo!”と化しつつある「DMM・R18」に始まり、
チップで稼げるチャットサイト「CAM4」まで、ITと性ビジネスの相性はいかほどか?
小誌ゲイライターが体を張って検証してみた。
「アダルト動画が観たい」と思ったら、無料の配信サイトがいくらでも見つかる昨今。
課金をしないと観られない有料配信サイトも多数存在しているが、先行きは暗いのだろうか?
アダルトサイトに詳しいライターの安田理央氏に伺ってみると、
「これまで有料の配信サービスは、消費者の間でさほど定着していませんでした。
しかし、最近は大手アダルトサイトの『DMM.R18』で配信の売り上げが通販を上回るなど、
状況は変わりつつあります」と語る一方、
「かといって、すべての有料配信サイトが順調なわけではない」とも指摘する。
「最近はハイビジョンや3Dなど画質にこだわった動画の配信が増えているのですが、
通常画質の動画よりも制作や加工に費用がかかる分、1本 1000~2000円ほど割高になっていて、
それだとみんな買わないんですよ。
結局、消費者の心理としては『エロにお金はなるべく出したくない。抜ければいい』
ってことなんでしょう(笑)。今は動画配信よりも出会い系、
もしくは“生でしか観られない”という訴求力のあるライブチャットのほうが、
お金は確実に回収できるかと」(安田氏)
また、某PCエンタメ誌の元編集長A氏は、「動画配信でお金が回収できないのは、
『DMM.R18』による影響も大きい」と分析する。
「『DMM.R18』は、もともとは『DMM』という名称のアダルト動画配信サイトだったんですが、
運営元が03年から非アダルト分野にも進出するようになったため、
動画配信含むアダルトコンテンツが『DMM.R18』としてドメイン分けされたんです。
そのように動画配信に関しては実績があることもあってか、
ほかの動画配信サイトとはレベルが違う。大手に限らず何社ものAVメーカーと提携しているので、
配信している作品数が桁違いに多いですし、システム的にも全体的に隙がない。
1分約1円で見たいシーンだけがピンポイントで見られる視聴法を用意していたり、
動画をテレビで観たい人のためにデータを DVDに焼けるサービスを実施するなど、
多様なニーズにこたえうるシステムが設けられているんです。
さらにキャバクラの紹介や同人誌販売などにも事業を拡大しているので、
近いうちにアダルトサイトは『DMM.R18』の独壇場になるかもしれませんね」(A氏)
確かにネット業界では、「“1位”ができると、そこがシェアを独占してしまうので、
2位以降は永久に勝てなくなる」といった説があると聞く。
アダルトサイト業界は今、「DMM.R18」が政権ならぬ"性権"を握ろうとしているようだ──。
(構成/アボンヌ安田)