もっとも、酒税法が定める酒類販売業免許を持たず、税を逃れていた彼らには5400万円が追徴課税されたというから世の中そんなに甘くない。こうした法の無知から痛い目を見る販売者に警鐘を鳴らすのは、IT法務に詳しい松島淳也弁護士だ。
「酒類のほか、官庁の許認可が必要な商品は身近な物でも多々あります。タバコはたばこ事業法、コンタクトレンズや補聴器は薬事法、ほ乳類・鳥類・は虫類は動物愛護法、手作りの漬物やお菓子、ジャムなどは食品衛生法により販売許可なしでは取り扱いできません」
しかも、法規制に抵触するのはこうした特別なアイテムの販売者だけではないという。
「1カ月で出品数が200点以上だったり、売上100万円超などの一定基準を越せば特定商取引法上の事業者とみなされますし、そもそも転売で利益を上げているなら古物営業法における古物商許可も必要になってくるんです」
ただ、ズバリ規制する法律があるアイテムはまだ分かりやすい。携帯電話のソーシャルゲームが盛り上がる昨今、ゲーム内アイテムを売買するRMT(リアルマネートレーディング)は、法律家にとっても悩ましい存在だという。
「ゲーム運営企業が規約でRMTを禁止していれば、転売は民法により債務不履行責任(約束を守らないことによる損害を賠償する責任)を生じさせます。しかし、転売自体には刑事罰がないし、転売の事実を捕捉するのも事実上困難なのが実状です」
ユーザーには法律と他人の迷惑をわきまえた節度ある取引が求められている。
(野中ツトム/清談社)
(R25編集部)
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