世界初の点字ブロックは1967年に岡山県で敷設された。旧国鉄や大学で研究が進み、01年に日本工業規格(JIS)も決定。進む方向を示す4本の線状突起と、歩行注意を表す25個の点状突起の2パターンの組み合わせが国内では主流だが、色などは統一されていない。一方、海外では突起形状が7パターンある国もあり形態や敷き方はさまざまだ。
ISO専門委で事務局を務める独立行政法人「製品評価技術基盤機構」(NITE)によると、ISOでも各国が自国モデルを主張し、規格の議論は80年代に始まったが、2回中断。各国間に「決裂してしまう」との危機感が強まり、10年6月の専門委で日本がJIS規格を基に、JISで規定していない(1)周囲と明暗差のある色(2)材質(3)敷設パターン--なども盛り込んだ素案を提示した。各国とも歩み寄る姿勢を見せており、早ければ年内に国際規格が決まるという。
この動きに国内の視覚障害者たちは期待を寄せる。
社会福祉法人「日本盲人会連合会」(東京都新宿区)点字出版所課長で、強度の弱視の一柳直治さん(58)は10年末、歩道から危うく車道に出そうになった。歩道の点字ブロックが黄色から、周囲のアスファルトと同系色に変わっていたためだ。「周りと違う色なら認識できていた。早く同一規格にそろえてほしい」と訴えている。
同系色のブロックは80年代ごろからの景観意識の高まりとともに増えた。00年の交通バリアフリー法施行を機に黄色が多用されるようになったが、まだ同系色は少なくない。
国際規格が決まれば国内の完全統一化も進み、こうした問題も解消に向かうとみられ、NITEの三谷誠二主査は「合意できれば、世界の視覚障害者にとって大きな一歩になるはずだ」と話す。