③抽象語の利用
⇒歴史用語・抽象語(~主義、~権、~思想、カタカナ語)を文章内に入れて、
その用語の内容とは違う説明をする。
例)重商主義とは国内の産業を保護するために、外国製品に関税をかける貿易
形態をとる国が中心に掲げた主義である。
※この手の問題は正答率が低い。中途半端な理解をしていると解けない。また、きちんとこのひっかけ方を認識していないと違和感があるからバツとフィーリング(感覚)という根拠のないもので選択肢を選んでしまう。現代文にも言えることだが、フィーリング(感覚)で解いている段階を抜け出せないと得点は安定しない。
④関係のズレ
⇒パターン①:単純な入れ替え
例)ウイグルがキルギスを滅ぼした。
→キルギスがウイグルを滅ぼした。単純に逆なだけ。曖昧な理解、
早とちりによるケアレスミスを誘う。
⇒パターン②:原因と結果の逆転
例)産業革命の結果、第二次囲い込みが始まった。
→第二次囲い込みの結果、(農民が職を失い、都市に流出し労働者になり)
産業革命が始まった。原因と結果が逆である。落ち着いて考える。
⇒パターン③:時間の前後関係のズレ
問題文の内容は正解だが、設問の問われた時期とは異なる。したがって、
誤りとなる場合。
例)イブン=バットゥータが旅した時代の都市の状況として誤っている選択肢
を選べ。
例)イスファハーンはサファヴィー朝の都であった。
→この選択肢は内容は正しいが時期が違っているため誤りとなる。
⇒パターン④:無関係なものを無理やり結びつける。
例)ローマとインドの季節風貿易の影響で、インドではガンダーラ美術が
起こった。
→知識があやふや曖昧だと引っかかる。あやふやなものはしっかり確認する。
⑤地理のひっかけ
⇨東西南北の使い方、河川や山脈が本当に正しいか。
地図問題の文章バージョン。早稲田などで時々出る。
全体の文章で問題がなさそうなら、位置関係、地理関係も疑ってみる。