個人的なご報告で大変申し訳ないのですが、この4月から日本大学大学院 総合社会情報研究科で学ぶ事になりました。昨年の11月に入学試験を受け、合格通知が届いた時には 高校入試の時に経験した懐かしい感動を思い出しました。
大学院では国際情報を専攻し グローバルな感性を身に付けたいと思っています。先日、大学を卒業して以来、34年ぶりにゼミにも出席しました。最高年齢は 70歳の会社会長で顔ぶれはバライティーに富んでます。
日本大学大学院は 日本で初めて 大学院の通信教育を導入した画期的な学校です。2年間、ここで勉強させて頂きます。通信教育と言っても、論文提出は山盛りで 提出日が近付けば ブログも休まなければなりません。その時は 本当に申し訳ございませんがお許し下さい。
さて、今週は「セーフティ・スクイズ」について述べたいと思う。
「セーフティ・スクイズ」。
いつの日からか、日本のプロ野球では 度々見受けられる作戦となった。この作戦、私は好きか嫌いかと聞かれれば 「大嫌い」である。
アマチュア球界の様にトーナメント方式の大会でならば理解できる作戦だ。1敗で全てを失ってしまうからだ。プロ野球においても日本シリーズやペナントレースの終盤、優勝のかかった大一番とかなら、場合によっては選択される作戦だと思う。
しかし、それならば単純に「スクイズ」でいい。「セーフティ・スクイズ」の場合、バントされたボールが転がった瞬間、3塁ランナーがスタートとなる。従って、投手の前や、強い当たりになると 3塁ランナーはホームでタッチアウトになる確率が高くなる。
一方、「スクイズ」は投手が投球動作の中で捕手寄りの足がホームの方に足を踏み出した時がスタートとなり、攻撃側はゴロさえ転がせば 得点になる確率は高くなる。
もちろん、バッテリーにウエストされた時は走者が三・本間に挟まれ得点する事はできない。つまり、外されるリスクも有るが 決まれば得点の確率は高い作戦である。
「セーフティ・スクイズ」は バッテリーにウエストされても被害は受けないが、その作戦が決まっても 得点になる確率も低くなる。
うがった見方ではあるが、監督や首脳陣にとってこの「セーフティ・スクイズ」は実に便利なものなのだ。なぜなら、失敗に終わっても批判の矛先は打者のバントの精度や走者のスタートの悪さにばかり向き、結果、首脳陣への責任は回避される。
普通の「スクイズ」は、仮に相手バッテリーにウエストされようものなら、勝負勘を問われ監督自らの責任になってしまう。ゆえに「スクイズ」という作戦は 監督としては判断力や決断力、そして勇気といった指揮官としての技量が問われる作戦なのだ。
6日のドラゴンズ戦、9回裏 1死・3塁。梅野のセーフティ・スクイズは 投手の前に転がり、最悪のダブルプレーとなり 後味の悪い試合になってしまった。
ここで、「なんで、セーフティ・スクイズなんだ」という作戦自体を真正面から批判する声は聞こえてこない。賢明な私のブログ読者の皆さんの中には あの場面のセーフティ・スクイズに納得いかない人もいらっしゃるだろうが。
言うまでもなく、あの作戦が大嫌いな私はゲームセットの瞬間、驚きのあまり開いた口がふさがらなかった。
「勝負」とは 勝ちと負けである。あの場面、「スクイズ」という作戦を用いた時、決まれば監督の決断力を賞賛され、失敗すれば非難されただろう。「セーフティ・スクイズ」ではなく、「スクイズ」という作戦で勝負して欲しかった。
試合後に首脳陣が梅野のバントの良し悪しをコメントする様は、私には責任回避にしか聞こえない。そういう意味であえて「大嫌い」とまで言い切る私の気持ちもご理解いただけよう。
次に「イップス」の話をしよう。
今シーズン、藤浪の復活を楽しみにしていたファンの方は多いはずだ。私も そのひとりだが 今のところ復活と断言できるのはまだ先のようだ。
現状、彼が「イップス」というメンタル面の問題を抱えているのは明らかだ。「イップス」とは 1930年前後に活躍したプロゴルファーの トミー・アーマーという人を現役引退へと追いやった事で世間に広く知られた精神的な疾患である。
「イップス」は、経験した人にしか分からない非常に辛い疾患だと言われる。もちろん、今となっては克服する事もできる。イチローもその辛い疾患から克服したひとりだと言われている。ところが、厄介なのは治療法が確立されていない、という事だ。
従って、正しい治療法はわからないのだが、今の段階ではっきり言える事は、藤浪に「叱咤激励」は逆効果だという事。
「バントは すべて ヒットになる」なんて事を監督から言われれば、ますます 深刻さは増してしまうだろう。
ひとまず、この病気の場合は「傷を癒してやる」というのがベストの選択だと思う。勝負の世界で 傷の舐め合いなんて、と思う人もいるだろうが「イップス」で悩む人間にはこれが必要な事なのだ。
どんなに失敗をしようが「大丈夫だ、気にするな。お前なら克服できる」と声をかけてやる事が治療となる。先週のブログにも書いたが 少しずつ 成功体験を積ませ、自信を持たせる事が完治へと繋がる筈だ。
さらに核心を言ってしまうと、藤浪の抜けてしまうボールや引っかかってしまう投球フォームを根本から技術指導さえできれば治すことはもっと早くにできるだろう。抽象的な理論ではなく、彼を納得させるだけの高いスキルを持った指導者が具体的にフォームや身体の動きなどを改良できれば、復活させられる。
「下半身を使え」とか「球持ちを長く」とか「開きが早い」とか「前で投げろ」とか 「バランス良く」とか「上半身に力が入り過ぎ」とか、こんな幼稚な理論では、もう彼を治す事はできない。
藤浪にとって、スキルの高い指導者と出会う事が「イップス」克服の近道となる。 いずれにしも、野球人生を賭けてでも、この病気にうち勝って欲しいのだ。
今週から、ようやく甲子園で試合が観られる。タイガースファンの喜ぶ、そんな試合を見せてくれる事を願っている。
大学院では国際情報を専攻し グローバルな感性を身に付けたいと思っています。先日、大学を卒業して以来、34年ぶりにゼミにも出席しました。最高年齢は 70歳の会社会長で顔ぶれはバライティーに富んでます。
日本大学大学院は 日本で初めて 大学院の通信教育を導入した画期的な学校です。2年間、ここで勉強させて頂きます。通信教育と言っても、論文提出は山盛りで 提出日が近付けば ブログも休まなければなりません。その時は 本当に申し訳ございませんがお許し下さい。
さて、今週は「セーフティ・スクイズ」について述べたいと思う。
「セーフティ・スクイズ」。
いつの日からか、日本のプロ野球では 度々見受けられる作戦となった。この作戦、私は好きか嫌いかと聞かれれば 「大嫌い」である。
アマチュア球界の様にトーナメント方式の大会でならば理解できる作戦だ。1敗で全てを失ってしまうからだ。プロ野球においても日本シリーズやペナントレースの終盤、優勝のかかった大一番とかなら、場合によっては選択される作戦だと思う。
しかし、それならば単純に「スクイズ」でいい。「セーフティ・スクイズ」の場合、バントされたボールが転がった瞬間、3塁ランナーがスタートとなる。従って、投手の前や、強い当たりになると 3塁ランナーはホームでタッチアウトになる確率が高くなる。
一方、「スクイズ」は投手が投球動作の中で捕手寄りの足がホームの方に足を踏み出した時がスタートとなり、攻撃側はゴロさえ転がせば 得点になる確率は高くなる。
もちろん、バッテリーにウエストされた時は走者が三・本間に挟まれ得点する事はできない。つまり、外されるリスクも有るが 決まれば得点の確率は高い作戦である。
「セーフティ・スクイズ」は バッテリーにウエストされても被害は受けないが、その作戦が決まっても 得点になる確率も低くなる。
うがった見方ではあるが、監督や首脳陣にとってこの「セーフティ・スクイズ」は実に便利なものなのだ。なぜなら、失敗に終わっても批判の矛先は打者のバントの精度や走者のスタートの悪さにばかり向き、結果、首脳陣への責任は回避される。
普通の「スクイズ」は、仮に相手バッテリーにウエストされようものなら、勝負勘を問われ監督自らの責任になってしまう。ゆえに「スクイズ」という作戦は 監督としては判断力や決断力、そして勇気といった指揮官としての技量が問われる作戦なのだ。
6日のドラゴンズ戦、9回裏 1死・3塁。梅野のセーフティ・スクイズは 投手の前に転がり、最悪のダブルプレーとなり 後味の悪い試合になってしまった。
ここで、「なんで、セーフティ・スクイズなんだ」という作戦自体を真正面から批判する声は聞こえてこない。賢明な私のブログ読者の皆さんの中には あの場面のセーフティ・スクイズに納得いかない人もいらっしゃるだろうが。
言うまでもなく、あの作戦が大嫌いな私はゲームセットの瞬間、驚きのあまり開いた口がふさがらなかった。
「勝負」とは 勝ちと負けである。あの場面、「スクイズ」という作戦を用いた時、決まれば監督の決断力を賞賛され、失敗すれば非難されただろう。「セーフティ・スクイズ」ではなく、「スクイズ」という作戦で勝負して欲しかった。
試合後に首脳陣が梅野のバントの良し悪しをコメントする様は、私には責任回避にしか聞こえない。そういう意味であえて「大嫌い」とまで言い切る私の気持ちもご理解いただけよう。
次に「イップス」の話をしよう。
今シーズン、藤浪の復活を楽しみにしていたファンの方は多いはずだ。私も そのひとりだが 今のところ復活と断言できるのはまだ先のようだ。
現状、彼が「イップス」というメンタル面の問題を抱えているのは明らかだ。「イップス」とは 1930年前後に活躍したプロゴルファーの トミー・アーマーという人を現役引退へと追いやった事で世間に広く知られた精神的な疾患である。
「イップス」は、経験した人にしか分からない非常に辛い疾患だと言われる。もちろん、今となっては克服する事もできる。イチローもその辛い疾患から克服したひとりだと言われている。ところが、厄介なのは治療法が確立されていない、という事だ。
従って、正しい治療法はわからないのだが、今の段階ではっきり言える事は、藤浪に「叱咤激励」は逆効果だという事。
「バントは すべて ヒットになる」なんて事を監督から言われれば、ますます 深刻さは増してしまうだろう。
ひとまず、この病気の場合は「傷を癒してやる」というのがベストの選択だと思う。勝負の世界で 傷の舐め合いなんて、と思う人もいるだろうが「イップス」で悩む人間にはこれが必要な事なのだ。
どんなに失敗をしようが「大丈夫だ、気にするな。お前なら克服できる」と声をかけてやる事が治療となる。先週のブログにも書いたが 少しずつ 成功体験を積ませ、自信を持たせる事が完治へと繋がる筈だ。
さらに核心を言ってしまうと、藤浪の抜けてしまうボールや引っかかってしまう投球フォームを根本から技術指導さえできれば治すことはもっと早くにできるだろう。抽象的な理論ではなく、彼を納得させるだけの高いスキルを持った指導者が具体的にフォームや身体の動きなどを改良できれば、復活させられる。
「下半身を使え」とか「球持ちを長く」とか「開きが早い」とか「前で投げろ」とか 「バランス良く」とか「上半身に力が入り過ぎ」とか、こんな幼稚な理論では、もう彼を治す事はできない。
藤浪にとって、スキルの高い指導者と出会う事が「イップス」克服の近道となる。 いずれにしも、野球人生を賭けてでも、この病気にうち勝って欲しいのだ。
今週から、ようやく甲子園で試合が観られる。タイガースファンの喜ぶ、そんな試合を見せてくれる事を願っている。