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無症状のコロナウイルス感染者は約9日で陰性化

 おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘無症状のコロナウイルス感染者は約9日で陰性化’という報告です。

 

 クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」での新型コロナウイルス感染者128人を受け入れた藤田医科大学岡崎医療センターが、無症状の感染者の経過について公表した。同センターで経過観察を行った無症状の感染者90人のうち87人が、3月6日夜の時点で、感染の有無を調べるPCR検査で2回連続、陰性が確認された。陽性とされた日から、かかった日数は9日(中央値)だった。日本感染症学会のウェブサイトに掲載された。

 

 発表によると、同センターは2月18日から26日にかけて、無症状の感染者96人、濃厚接触者32人の計128人を受け入れた。濃厚接触者のうち8人が入所後に陽性と判定され、陽性と判定された人は104人に増えた。うち、他施設に移った人を除く90人について経過を分析した。入所者には、48時間の間隔で咽頭から検体を採取し、連続して2回のPCR検査で陰性が確認されるまで続けた。連続2回の陰性のうち1回目の採取日を陰性確認日と定義した。入所後1回目の検査は、クルーズ船で陽性とされた検査から平均6日後に行われた。

 

 その結果、陰性化するまでに要した日数は、中央値で9日だった。90人のうち81人が陰性化に6日以上を要した。陰性化を確認できた累積割合は、初回陽性の検体採取日から6日目で36%、7日目39%、8日目48%、9日目60%だった。多くの感染者では2回連続陰性となったが、20%で1回目陰性の後、再度陽性となる現象が見られた。12%では、2回連続陰性が確認されるまでに15日以上を要した。*Medical Tribuneの記事を抜粋し、一部改変

 

 今まで無症状のコロナウイルス感染者がその後、どうなるかに関する報告があまりありませんでしたが、今回の報告で10日前後でウイルスは陰性化する可能性が示唆された様です。無症状の方は概ね2週間前後の自宅待機という方向性はあまり間違ってはいない様です。

 

 

 

新型コロナウイルスの血清診断も可能に?

 おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘新型コロナウイルスの血清診断も可能に?’という報告です。

 

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、わずか2カ月の間に世界中で約10万例の感染者と3,000例超の死亡者が報告されており、世界的に早急な対策が求められている。横浜市立大学学術院医学群微生物学の研究者らは、3月9日、ELISA法とイムノクロマト法を用いて、COVID-19患者の血清中に含まれる抗ウイルス抗体IgGの検出に成功したと発表。今後は、これら2つの検出法の有用性を検証し、診断法の確立や試薬キットの開発および実用化を目指す考えだ。新型コロナウイルスの性状や病原性などの解析はいまだ十分とはいえず、臨床で使用可能な迅速診断法や血清学的診断法は確立されていない。そこで同氏らは、安定的かつ効率的に蛋白質を合成できる「コムギ無細胞タンパク質合成法」という技術を用いて新型コロナウイルスを構成する蛋白質を調製。COVID-19に対する血清学的診断法として、ELISA法とイムノクロマト法の有用性を検証した。

 

 抗体価を定量分析するELISA法は検出感度が高く、多検体の定量的測定が可能だ。一方のイムノクロマト法は目視判定による定性分析であり、特別な装置を必要とせず、簡単な操作で短時間にウイルス感染の可能性を調べることができる。どちらも血液を用いた診断法であるため検体が採取しやすく、採取時の医療従事者などへの二次感染リスクが比較的低いことも特徴として挙げられる。発症後10日以上経過しているCOVID-19患者6例の検体を解析したところ、PCR陽性患者の検体は全例でELISA法、イムノクロマト法とも陽性反応を示した。同氏らによると、この抗体検出法は過去にさかのぼってCOVID-19既往の有無を検証できるため、今後の疫学調査においても有用であるという。

 

 今回の結果を踏まえ、同氏らは「さらに症例数を増やした検討が必要だが、外来やベッドサイドで実施可能な迅速診断法を確立し、精度の向上を図ることができれば、PCR法との併用でより的確な診断、適切な治療を行うことができる。今後は、臨床現場で望まれる形態のキット構築を目指したい」とコメント。COVID-19の血清学的診断法のさらなる改良を行っていく意向だ。*Medical Tribuneの記事を抜粋し、一部改変

 

 確かにP CR検査よりは感染リスクはかなり少ないと思われますが、発症10日以上経過している検体の解析とありますので感染早期の検査としてはまだ不十分かも知れませんが、PCR検査以外での検査が可能になることは朗報かも知れません。

新型コロナ検査、医療者に感染リスク!

 おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘新型コロナ検査、医療者に感染リスク!’という報告です。

 

 日本医師会(日医)は本日(3月月4日)、東京都で記者会見を開いた。同理事は新型コロナウイルス(2019-nCoV)に対するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)検査が今後保険適用されることを踏まえ、検体採取などの際に医療者側に感染リスクが生じるとして注意を喚起。また会見中、明日(3月5日)に決定される予定だった同検査の保険適用が、3月6日以降にずれこむことも明らかになった。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の増加に伴い、その早期診断のスクリーニングを目的に実施されるPCR検査について、厚生労働省は近日中に保険適用する方針である。そこで同氏は、「今後多くの医療施設で実施されるようになる見込みの同検査において、2019-nCoVの感染防止策を講じる必要がある」と強調した。

 

 特に、検体の採取時にはN95マスクや手袋などの個人用防護具(PPE)を装備することを求め、搬送時には国立感染症研究所が定めた検体採取・輸送マニュアルに則り、感染防止策を講じることが必要であると訴えた。ただし、PPEについては現状、感染症診療を専門とする医療施設ですら不足しており、日医は既にそれらの確保と迅速な配備を政府に求めているという。また同検査の保険適用後、実際に実施できる全国の医療施設とその数を把握し、調整するための会議が自治体ごとに設置される方針であることに言及。日医がその活動に参画する意向である点も付言した。*Medical Tribuneの記事を抜粋

 

 上記の個人用防護具に関しても通常の医療機関に常備されていることはなく、仮に検体を採取することが出来てもそれを検査機関に輸送する手段も現段階では確保されておりません。患者さんとしては検査して欲しいと言われても実際に検査する側に感染防御の装備がなく、検体輸送の手段が確保されていない状況では通常の医療機関での検査は困難と言わざるを得ないというのが今の現状なのです。

 

 

北海道で感染者が多い理由は?

 おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は’北海道で感染者が多い理由は?’という報告です。

 

 北海道で28日、新たに12人の新型コロナウイルスの感染者が報告され、道内で判明した居住者の感染者は、国内最多の64人となった。北海道で感染者が突出して多いのは、中国人に人気の冬の観光シーズンが感染の広がった時期と重なったためとみられる。

 

 北海道内で感染が初めて確認されたのは1月28日。中国・武漢からの旅行者だった。2月14日に札幌市で道在住者の感染が初判明して以降、感染者は、函館、苫小牧、根室、旭川、中富良野、北見など広範囲に広がった。観光庁の2018年調査によると、中国人旅行者の道内での宿泊者数は1~2月、延べ約60万人で、首位の東京都(約70万人)に肉薄する。今年1~2月に開かれ、202万人が訪れた「さっぽろ雪まつり」では、スタッフ2人が感染したほか、道内外の複数の感染者が発症前に訪れた。

 

 会場は屋外のため感染リスクは高くないはずだが、札幌医大の横田伸一教授(微生物学)は「ホテルやレストラン、観光施設で感染が広がった可能性は否定できない」と語る。寒さの厳しい北海道では、建物の気密性が高く、地下道が張り巡らされていることが感染リスクを高めたとの指摘もある。政府の専門家会議のメンバーで東北大の押谷仁教授は「当初は中国人中心だったが、現在は日本人の間で『クラスター』と呼ばれる患者の集団発生が複数起きていると考えられる。感染拡大を食い止めるには疫学調査を徹底し、クラスターを封じ込めるしかない」と話している。*読売新聞の記事を抜粋

 

 時期的に感染が始まった時期の大規模イベントで感染が拡大した可能性は否定できないと思われます。ただ、オープンスペースでこれだけ感染が拡大するとは考えられませんので北海道特有の気密性が関連しているのは否定できないと思われます。

 

検査をさせない様にしているは事実誤認!

 おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は’検査をさせない様にしているは事実誤認!’という報告です。

 

 国立感染症研究所は3月1日、新型コロナウイルス感染症のPCR検査への感染研の対応について、一部に事実と異なる内容の報道があるとし、事実誤認を正す異例の声明を発表した。きっかけは、北海道に積極的疫学調査のために派遣された職員の発言をもとに、「感染研が検査をさせないようにしている」などと糾弾する報道があったこと。この職員の発言は、感染伝播の状況を把握することを目的とする積極的疫学調査における一般的な考え方だったにもかかわらず、「誤った文脈に理解され、事実誤認が広がった可能性がある」と言及している。

 

 今回の新型コロナウイルス感染症の疫学調査ではPCR検査を実施しているが、医療の現場で診断のために行うPCR検査とは全く性格が異なるとも説明。声明では、積極的疫学調査にあたる職員が、医療機関において感染の疑いがある患者へのPCR検査について、その必要性について言及することは「一切ありません」と断言している。

 また、最近の各種報道では、感染研が「検査件数を抑えることで感染者数を少なく見せかけようとしている」や「実態を見えなくするために、検査拡大を拒んでいる」といった趣旨の事実と異なる記事が散見されるとも指摘。報道関係者に対して、こうした事実誤認報道は、「緊急事態において、昼夜を問わず粉骨砕身で対応にあたっている本所の職員や関係者を不当に取り扱うのみならず、本所の役割について国民に誤解を与え、迅速な対応が求められる新型コロナウイルス感染症対策へ悪影響を及ぼしている」と訴えている。*日経メディカルの記事を抜粋

 

 新型コロナウイルスのPCR検査に関しては本当はウイルスがいるのに陽性とならないことも多いとされ、風邪症状がある様な患者さんに全て施行したのでは臨床現場が混乱するとされ、濃厚接触者や肺炎などの重症になりそうな方を絞ってやるべき検査とされています。その上、検査を施行する側にも色々な準備が必要とされますので当面はこの様な体制で行かざるを得ないのでは?と考えております。

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