吟道快楽亭
  • 30Nov
    • 紅葉(こうよう)の歌:『まっかな秋』『もみじ』『紅葉』

      ひさびさにブログに向かいます。 気付けば、11月も今日で最後です。紅葉を待っていたのですが、今年は暖かかったせいか 例年真っ赤になる“はぜの葉”がなかなか赤くなりません。やっと半分くらい赤くなりました。紅葉は11月中には出しておきたいと思い、慌てて書いてます。『まっかな秋』   作詞:薩摩忠(1931-2000)   作曲:小林秀雄(1931-2017)       まっかだな まっかだな     つたの葉っぱが まっかだな     もみじの葉っぱも まっかだな     沈む夕日に 照らされて     まっかな ほっぺたの 君と僕     まっかな秋に かこまれている     まっかだな まっかだな     からすうりって まっかだな     とんぼの背中も まっかだな     夕焼け雲を 指さして     まっかな ほっぺたの 君と僕     まっかな秋に 呼びかけている     まっかだな まっかだな     ひがん花って まっかだな     遠くのたき火も まっかだな     お宮の鳥居を くぐりぬけ     まっかな ほっぺたの 君と僕     まっかな秋を たずねてまわる                                                                                     『もみじ』         作詞:作曲:絵本唱歌           あかいあかい もみじのは           もみじのはっぱは きれいだな           ぱっとひろげた あかちゃんの           おててのようで かわいいな                                             『もみじ』     1911年(明治44年)『尋常小学唱歌(二)』に発表された文部省唱歌。     作詞:高野辰之(1876-1947) 『明治9~昭和22』     作曲:岡庭貞一(1878-1941) 『明治11~昭和16』        秋の夕日に 照る山紅葉、        濃いも薄いも数ある中に、        松をいろどる楓や蔦は、        山のふもとの裾模様。        渓の流れに散り浮く紅葉、        波にゆられて離れて寄って、        赤や黄色の色様々に、        水の上にも織る錦。                                         日本の秋を彩る紅葉は、秋の楽しみの一つですね。 昔から歌い継がれてきた歌は、心が和みます。  これから一か月は、  2022年1月の初吟会に向けて、『七言律詩 水戸八景』を練習したいと思います。  CD伴奏で気持ち良く吟じられるよう、楽しみながら練習します                                          お読みいただきまして、ありがとうございました。    

  • 05Nov
    • 愛の歌その2:短歌『銀も』『親おもふ』『たはむれに』

      最近、詩吟から遠ざかっていましたが、教場のお稽古に行って元気を頂きました。  やはり一人ではいけません。吟友の皆さんとお会いして、一緒に吟じたり、吟じる姿を見せていただくと自分もやれる、やってみたいと思えました。元気とやる気が出てきました。今回は、愛の歌その2 ということで、子どもへの想い、親への想い など『短歌 山上憶良 銀も』(たんか やまのうえのおくら:さく しろがねも)        万葉集(巻五) 803   山上憶良:660~733頃 万葉歌人。                              しろがねも くがねも たまも なにせむに    銀も 金も玉も なにせむに     まされるたから こにしかめやも    まされる宝 子にしかめやも               しろがねも くがねも たまも なにせむに            銀も 金も玉も なにせむに               まされるたから こにしかめやも            まされる宝 子にしかめやも  【歌の意味】   銀も金も宝石も どうして優れた宝であろうか。   いや決してそうではない。   それらの宝も、子どもという宝に及ぼうか、いや及ぶものではない。         <直前の長歌>   …この長歌の内容に付随した反歌としての短歌が、上記の『しろがねも』である。     うりはめば こどもおもゆ    瓜食めば 子ども思ほゆ     くりはめば ましてしのは。    栗食めば まして偲はゆ     いずくより きたりしものぞ    いずくより 来たりしものぞ     まなかいに もとなかかりて    まなかひに もとなかかりて     やすいし なさぬ    安眠し 寝さぬ   【歌の意味】  瓜を食べれば、子どもたちのことが思われ、  栗を食べれば、さらに子どもたちのことが偲ばれる。  子どもたちの面影は、いったいどこから来るのだろうか。  目の前にしきりに ちらついて  私を安眠させないことよ。この短歌を検索していたら、今風のアニメの事柄が出てきた。「これって、なあに?」と戸惑った。やっと、万葉集の短歌としての言葉として見つけたのは、関西吟詩文化協会のホームページだった。音声があり、短歌は吟じられるのだったと思い出させてもらえた。いい感じに吟詠されていた。ありがとうございます。感謝申し上げます。                                    『短歌 吉田松陰 親おもふ』(たんか よしだしょういん:さく おやおもう)        吉田松陰:1830~1859 幕末期の長州藩士・教育者 遺書とも言うべき『留魂録』に記されている歌からの二首である。     おやおもう こころのまさる おやごころ    親おもふ 心にまさる 親心     きょうのおとづれ なんときくらん    今日のおとづれ 何んときくらむ               おやおもう こころのまさる おやごころ            親おもふ 心にまさる 親心               きょうのおとづれ なんときくらん            今日のおとづれ 何んときくらむ  【歌の意味】   子どもが親を思う心に、勝るのが親心である。  今日、子ども(である自分)が処刑されたという知らせを  長州にいる両親はどんな思いで聞くことだろう。(たいそう悲しむに違いない)   <祖国愛>     みはたとい むさしののべに くちぬとも    身はたとひ 武蔵の野辺に 朽ちぬとも     とどめおかまし やまとだましい    留め置かまし 大和魂 【歌の意味】  たとえ、この身が武蔵の野辺に朽ちたとしても、わが大和魂は留めておきたい。もう一首、 『かくすればかくなることと知りながらやむにやまれぬ大和魂』 とも詠んでます。 吉田松陰さんは、日本という国を深く愛し、国を思うがゆえに行動したけれど、斬首されてしまいました。結果を予想してはいたけれどそうせざるを得なかった信念が立派です。その考えの一端が次の引用文から、伺えます。参考までに……『留魂録』(第八章) 吉田松陰要約; 今日、死を目前にして心平穏にいられるのは、春夏秋冬の四季の循環を考えたからだ。農事を見ると、春に種をまき、夏に苗を植え、秋に刈り取り、冬にそれを貯蔵する。収穫期を迎えて、その年の労働が終わったことを悲しむ者がいる、ということは聞いたことがない。 私は三十歳で生を終わろうとしている。何一つ成し遂げないままに死ぬことは、これまで働いて育てた穀物が実らなかったようではあるが、それでも私自身について考えれば花咲き、実を結んだのである。 人の寿命には決まりがない。農事のように、必ず四季が訪れるものでもない。しかし、人間にもふさわしい春夏秋冬がある。十歳で死ぬ者にも、二十歳、三十歳、五十歳、百歳で死ぬ者にも自ずからの四季がある。 私は三十歳、四季はすでに備わっている。それが単なるモミガラなのか、成熟した粟の実なのかは私の知るところではない。もし同志諸君のなかに、私のささやかな真心を憐れみ、受け継いでやろうという人がいるのなら、それはまかれた種子が絶えずに年々実るのと同じこと。収穫のある年に恥じないことになろう。同志よ、このことをよく考えてほしい。                       (引用文献:『50歳からの音読入門』齋藤孝 著)                                                                           『短歌 石川啄木 たはむれに』(たんか いしかわたくぼく たわむれに)   石川啄木:1886~1912 岩手県日戸村生まれ。明治末期の浪漫派の歌人、詩人。<母への想い>         たはむれに母を背負ひて         そのあまり軽きに泣きて         三歩あゆまず                           【歌の意味】                           母をふざけておぶってみたら、                           そのあまりにも軽いことに気が付いて                           泣いて、三歩も歩くことができなかった。<故郷への想い>          ふるさとの          なまりなつかし停車場の          人ごみの中にそを聴きに行く                             ふるさとの          山にむかいて言うことなし          ふるさとの山はありがたきかな子どもへの愛、親への愛、国への愛、故郷への愛、それぞれへの愛、がありますね。     『愛 』っていい言葉ですね                                        お読みいただきまして、ありがとうございました。    

  • 04Nov
    • 『滝山城懐古』::2021年11月1日(月)

       約一か月ぶりに詩吟教室に出かけました。   天気も良く教場の中は暑いくらいでした。扇風機の風が心地よかったです。   一ヶ月間声を出していなかったので、声を出すのに少しだけ勇気がいりました。   縁先生や皆さんと吟じることは、とても気持ちがよかったです。さあ、教場の始まりです。 ①『会詩 合吟』 @広さん コンダクター伴奏  皆さんで合吟しました。今日も、9月に開催された「夏期師範研修会」のCDを聞きながら、来年の昇段審査の課題吟を勉強しました。4回目の今日は、研修会の最後の課題吟『滝山城懐古』に取り組みました。宗家の厳しくも、きめ細かい説明で、吟詠の奥深さを感じました。もっともっと実際に対面形式で教えていただきたいと思いました。②『滝山城懐古 角光嘯堂』(たきやまじょうかいこ かくみつしょうどう:作) @全員 CDを聴きながら、研修会形式で受講する。  宗家のご指導でした。実際に研修を受けているようで、「ああ、久しぶりの感覚だな」と感じました。 ・新体詩は、アクセントなどを気にしないで思い切り感情を込めること。 ・自分流に譜付して味わいを出すように。(祖宗範の吟詠をよく聴いてその後は) ・音程や振りなども譜面にはない情感があるので自分なりに研究すること。この吟は、難しいと思っていたが、宗家の言われることを聞くと、なんだか自分の吟詠を創る楽しさみたいなものを感じられた。今まで、上手な方の吟詠を真似をしようと頑張っても同じようにはできない自分がいて気力が失せていたが、もっと自由に、自分らしく、楽しんで吟じてみようと思えた。まさに、今年の宗家指標『自在の心』ということであろう。一か月というお休みも良かった。また、「吟の練習をしよう」という気力を頂けた。            休憩タイム   ③『生田に宿す 菅茶山』(いくたにしゅくす かんちゃざん:作) @隆さん コンダクター伴奏  詩文の意味を理解して、節調も良かった。④『佳賓好主 佐藤一斎』(かひんこうしゅ さとういっさい:作) @久さん コンダクター伴奏  ゆったりと趣がある吟でした。⑤『応制天の橋立 釈希世』(おうせいあまのはしだて しゃくきせい:作) @皇さん コンダクター伴奏   春のコンクールに向けて取り組み開始です。皇さんの雰囲気に合っていました。⑥『水戸八景 徳川景山』(みとはっけい とくがわけいざん:作) @広さん コンダクター伴奏  途中から縁先生と一緒に、気持ち良く吟じました。⑦『冬夜書を読む 菅茶山』(とうやしょをよむ かんちゃざん:作) @浩さん コンダクター伴奏   結句の三段あげ、大山のところは、さすがです。しっかり聴かせて頂きました。⑧『応制天の橋立 釈希世』(おうせいあまのはしだて しゃくきせい:作) @清教場長  CD伴奏  CD伴奏に乗って情景豊かに吟じました。                             【今週の吟】『滝山城懐古 角光嘯堂』(たきやまじょうかいこ かくみつしょうどう:作)  るりのうれい のがくれの あおきくさに ひそみて  瑠璃の憂い 野がくれの 青き草に 潜みて  いくたびか うれいをよする いにしえの あとはさびし たきやまじょう  幾度か 愁いを寄する 古の 跡は寂し 滝山城   はなによい つきにうたいし ゆめのあと  花に酔い 月に歌いし 夢のあと  とりでさびしき たきやまのしろ  砦さびしき 滝山の城    げんげつ たんたんとして こじょうに しずみ  弦月 淡々として 古城に 沈み  ちゅうせい せつせつ ひしゅうに かんあり  虫声 切切 悲愁に 感あり  えいこ せいすいは いちじょうの ゆめ  栄枯 盛衰は 一場の 夢  こうじょう しょうぜんとして つき ろうろう  荒城 悄然として 月 朧朧≪通釈≫   『滝山城懐古』(滝山城を懐かしむ)     角光嘯堂:1893~1966  京都出身。大正8年早稲田大学卒業。                       広瀬淡窓の咸宜園(かんぎえん)で詩学を学び、                       昭和3年より淡窓流家元として吟界に貢献した。   かつて北条氏の支城であった滝山城跡に佇むと、回り一面、   青々とした野草に包まれて寂しい限りである。   弓張月が城跡に沈み、   虫の鳴き声が一層悲しみを募る。   栄枯盛衰は、その場限りの夢であり、   荒れ果てた城跡には月が朧にかかるだけである。 滝山城:戦国大名北条氏の支城で氏照が永禄6年(1563)頃に築城する。         東京都八王子市郊外に旧跡を留めている。 とても趣のある詩歌なので、これからゆっくりと楽しみながら吟じていきたいと思う。   私もいつか城跡を訪ねてみたいです今回は、久しぶりに隆さんとご一緒に中さんも見学に来てくださいました。お仲間が多いということは楽しいものです。また、遊びに来てくださいね私も久々の教場でしたが、やはり人と対面して言葉なり、歌なり聞くということはいいものでした。楽しみながらぼちぼちと続けていきたいと思います。また吟友の皆さんとお会いすることを楽しみにしています。                                                                                 お読みいただきまして、ありがとうございました。 

  • 31Oct
    • 愛の歌:『愛の讃歌』『ゴンドラの唄』

      最近、詩吟から遠ざかっています。 他にやることがあったのは、事実なんですが何だかやる気が出ないのです。 月曜日は、お稽古なので、教場に行けば元気が出るかな… そんな中 ちょっと うれしい話題です。 令和三年十月二十六日秋篠宮家の眞子さまが婚姻届けを出され、 眞子さんになられました。エールを送ります。『愛の讃歌』 1949年(昭和24年)に発表されたフランスのシャンソン。   作詞:エディット・ピアフ(1915-1963) 訳詞:岩谷時子   作曲:マグリット・モノ―(-)         歌:岸洋子                                                    あなたの燃える手で     私を抱きしめて     ただ二人だけで 生きていたいの     ただ生命の限り 私は愛したい     生命の限りに あなたを愛するの                                       頬と頬よせ     燃えるくちづけ     かわすよろこび                                            あなたと二人で     暮らせるものなら     何にもいらない                                  何にもいらない     あなたと二人     生きてゆくのよ                                               私の願いは     ただそれだけよ     あなたと二人                                       かたく抱きあい もえる指に髪を    からませながら いとしみながら    くちづけをかわすの    愛こそ 燃える火よ    私を燃やす火よ    心とかす恋よ                                          『ゴンドラの唄』    1915年(大正4年)劇団芸術座の公演『その前夜』の劇中歌といして作曲された。   作詞:作曲:??   いのち短し 恋せよ少女(おとめ)   朱き唇 褪せぬ間に          熱き血潮の 冷えぬ間に   明日の月日の ないものを   いのち短し 恋せよ少女   いざ手をとりて 彼の舟に   いざ燃ゆる頬を 君が頬に   ここには誰れも 来ぬものを   いのち短し 恋せよ少女   波に漂う 舟の様に   君が柔手を 我が肩に   ここには人目も 無いものを   いのち短し 恋せよ少女   黒髪の色 褪せぬ間に   心のほのお 消えぬ間に   今日はふたたび 来ぬものを 日本映画・黒澤明(1910-1998)監督による1952年の作品「生きる」では、  雪の降る夜ブランコを漕ぎながら、主人公がこの『ゴンドラの唄』を口ずさむシーンがあるようです。                                   藤圭子さんのバージョンで聴きました。魅惑的な声で、迫力がありました。今日は、衆議院議員選挙投票日でした。近くの保育園まで歩いて行きました。キンモクセイの花が咲いていたのでマスクを取って深呼吸するとほんのり花の香りがしました。気持ちの良い朝になりました。                                                   お読みいただきまして、ありがとうございました。    

  • 24Oct
    • 秋から冬の歌:『ちいさい秋みつけた』『母さんの歌』『冬の夜』

      前回に引き続き、秋そして冬の歌になります。『里の秋』からの連想です。『ちいさい秋みつけた』1955年(昭和30年)に発表された日本の童謡。   作詞:サトウハチロー(1903-1973)   作曲:中田喜直(1923-2000)    (1)  誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが みつけた      ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた      めかくし鬼さん 手のなる方へ      すましたお耳に かすかにしみた      よんでる口笛 もずの声      ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた  (2)  誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが みつけた      ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた      お部屋は北向き くもりのガラス      うつろな目の色 とかしたミルク      わずかなすきから 秋の風      ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた  (3)  誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが みつけた      ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた      むかしの むかしの 風見の鳥の      ぼやけたとさかに はぜの葉ひとつ      はぜの葉あかくて 入日色(いりひいろ)      ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた    作詞のサトウハチローさんの異母妹が、      90歳で現役作家の佐藤愛子さんということを知りました。                                          『母さんの歌』 1960年代に歌声喫茶で歌われていたようです。   作詞:作曲:窪田聡(1935- )   かあさんが 夜なべをして   手袋あんでくれた   「木枯し吹いちゃ 冷たかろうて    せっせとあんだだよ」   ふるさとの便りはとどく   いろりのにおいがした   かあさんは麻糸つむぐ   一日つむぐ   「お父は 土間で わら打ち仕事    お前もがんばれよ」   ふるさとの冬はさみしい   せめてラジオ聞かせたい   かあさんの あかぎれ痛い   生みそをすりこむ   「根雪もとけりゃ もうすぐ春だで    畑が待ってるよ」   小川のせせらぎが聞こえる   なつかしさがしみとおる   詩の内容から東北出身と勘違いしていた方もいたようですが、     作詞・作曲の窪井聡さんは、東京・向島の生まれで、     この詩は心象風景だそうです。                                            『冬の夜』   1912年(明治45年)『尋常小学唱歌 第三学年用』に発表された文部省唱歌。   作者不詳。  燈火ちかく 衣縫う母は              トモシビチカク キヌヌウハハハ       春の遊びの 楽しさ語る              ハルノアソビノ タノシサカタル  居並ぶ子どもは 指を折りつつ         イナラブコドモハ ユビヲオリツツ  日数かぞえて  喜び勇む             ヒカズカゾエテ ヨロコビイサム  囲炉裏火はとろとろ  外は吹雪        イロリビハトロトロ ソトハフブキ  囲炉裏の端に 縄なう父は          イロリノハタニ ナワナウチチハ  過ぎしいくさの 手柄を語る          スギシイクサノ テガラヲカタル  居並ぶ子どもは ねむさ忘れて       イナラブコドモハ ネムサワスレテ  耳を傾け  こぶしを握る            ミミヲカタムケ コブシヲニギル  囲炉裏火はとろとろ  外は吹雪       イロリビハトロトロ ソトハフブキ     母が語る『春の遊び』と父が語る『戦の手柄』、この違いは“なあに?”     過ぎしいくさとは、日清それとも日露戦争?明治の時代を感じます。     まだ ラジオすらなかった頃の冬の農家の夜を歌っています。     最後のフレーズ 『いろりびはとろとろ そとはふぶき』が響きます。今日は、割と暖かかったけど これから段々と冬に向かっていくでしょう。  暖かくして過ごしましょう。                                                   お読みいただきまして、ありがとうございました。    

  • 22Oct
    • 秋の歌:『誰もいない海』『里の秋』『枯葉』

      お久しぶりです。コロナ感染症の緊急事態宣言が全国的に解除されて三週間が過ぎました。東京も感染者数が五十人を切っているようで少しホッとしています。と言っても私は、今までとあまり変わらない生活をしています。緊張がほどけて穏やかなんだけど目標が無い感じですかね。今日は、いつもこの季節になると何気なく口ずさんでいる歌を取り上げたいと思います。   『誰もいない海』 1970年(昭和45年)11月リリース。   作詞:山口洋子   作曲:内藤法美  歌:トワ・エ・モワ                                                 (一) 今はもう秋 誰もいない海     知らん顔して 人がゆきすぎても     わたしは忘れない     海に約束したから     つらくても つらくても     死にはしないと                                  (二) 今はもう秋 誰もいない海    たった一つの夢が 破れても    わたしは忘れない    砂に約束したから    淋しくても 淋しくても    死にはしないと                                           (三) 今はもう秋 誰もいない海    いとしい面影 帰らなくても    わたしは忘れない    空に約束したから    ひとりでも ひとりでも    死にはしないと      ひとりでも ひとりでも      死にはしないと                                                  『里の秋』  1948年(昭和23年) 日本コロムビアから SPレコードが発売。  作詞:斎藤信夫  作曲:海沼 実   歌:川田正子(一) しずかなしずかな 里の秋    おせど(背戸)に木の実の 落ちる夜は    ああ かあさんと ただ二人    栗の実にてます いろりばた(二) あかるいあかるい 星の空    なきなきよがも(夜鴨)の 渡る夜は    ああ とうさんの あのえがお(笑顔)    栗の実たべては おもいだす(三) さよならさよなら 椰子の島    おふねにゆられて かえられる    ああ とうさんよ ご無事でと    今夜もかあさんと 祈ります この歌がはじめて放送で発表されたのは終戦の年、 1945(昭和20)年12月24日です。 当日の午後1時、南方で戦っていた兵士を乗せた 引き揚げ船の第一便の浦賀港入港を迎えるため、 NHKがラジオ番組、「外地引揚同胞激励の午后」という 特別番組を放送するという中での 一回きりの放送だけのために作られたもの。 【川田正子】さん(当時11歳、小学5年生)の歌唱により全国に向けて放送された。(引用文)      『枯葉』 1964年(昭和39年)リリース。     作詞:J.Prevert /訳詞:中原淳一     作曲:J.Kosma 歌: 岸洋子    風の中の灯 消えて行った幸福(しあわせ)を     底知らぬ闇の中  はかなくも呼び返す     夜の静寂(しじま)流れて 蒼く冷たい     冬の街角に立ち  ただ生きていたという     力失せたこの身 ああ忘られぬ     過ぎた日の悲しみ あの夜の恋の歌 枯葉よ 絶え間なく 散り行く 枯葉よ 風に散る 落ち葉のごと 冷たい 土に 落ち果てて 過ぎた日の 色あせた 恋の歌を かすかに 胸の内に さびしくも 聴くよ   メ ラ ヴィセバル  ス キ セム      Mais la vie s'epare ceux qui s'aiment.       トゥ ドゥスモン サン フェール ドゥ ブリュイ      Tout doucement, sans faire de bruit       エ ラ メイレ エファス スュル ル サブル Et la mer efface sur le sable       レ パテ サマン デズュニ Les pas des amants d'esunis.      フランス語部分の意訳:        だけど人生は 二人を引き離してゆく        静かに、音もなく        そして海は 砂の上 洗い流してゆく        離れてしまった 恋人たちの足跡を                                                 最近、気力が湧かない私だけどこのブログを書いていてちょっと元気が出てきました。『枯葉』のフランス語ヴァージョンも見つけたので、ちょっと挑戦してみようと思っています。 秋にはこの曲がお似合いです。『里の秋』『誰もいない海』も歌詞が分かったので、鼻歌で歌いながら季節を楽しもうかと思っています。💕                                                              お読みいただきまして、ありがとうございました。       

  • 05Oct
    • 『偶成』::2021年10月4日(月)

       前回の詩吟教室から約一か月ぶり、待ちに待った吟友との再会でした。 コロナ感染症 第五波の緊急事態宣言発令のため、教場はお休みになっていました。 皆さんと一緒に吟じられることは、本当に嬉しいです。  対策をしっかりして始まりました。 始めに、8月にテープ審査を実施した結果、昇段された隆さん、久さんのお二人の許証授与をしていただきました。それぞれ、一級、二段に昇級、昇段されました。  おめでとうございました。  さあ、教場の始まりです。 ①『会詩 合吟』 @清教場長 休み中の近況報告をしてくださいました。脳トレ教室の状況についてリアルに話してくださいました。脳も、若々しいです。お声も、若々しいです。皆さんご一緒に、大きな声で元気に吟じました。                                      今日からは、9月に開催された「夏期師範研修会」のCDを聞きながら、来年の昇段審査の課題吟を勉強することになりました。初めの今回は、②『偶成 松平春嶽』(ぐうせい まつだいらしゅんがく)佐藤精堂先生のご指導でした。とても力強いお声で、背筋がピンと伸びました。@全員 CDに合わせて、素読をして、部分と全体を吟じました。③『江南の春 杜牧』(こうなんのはる とぼく) @隆さん 毎日 宗家のCDを聞いて吟じていました。縁先生からもしっかり吟じています。と褒めていただきました。④『偶成 松平春嶽』(ぐうせい まつだいらしゅんがく)@久さん 来年の審査会を受けるので今から練習します。とても落ち着いた声でした。⑤『常盤孤を抱く図に題す 梁川星巌』(ときわこをだくずにだいす やながわせいがん)@皇さん 11月の審査会の課題吟です。先回の指導を踏まえて吟じられました。⑥『山中幽人と対酌す 李白』(さんちゅうゆうじんとたいしゃくす りはく)@広さん 転句『われようて ねむらんと ほっす・・・』の音程の間違いを教えて頂きました。⑦『山行 杜牧』(さんこう とぼく)@浩さん これからの季節の吟です。情緒あるお声で、たっぷりと聴かせて頂きました。⑧『偶成 松平春嶽』(ぐうせい まつだいらしゅんがく)@皆さんで合吟 佐藤先生の模範吟を頭において吟じました。                                       【今週の吟】『偶成 松平春嶽』(ぐうせい まつだいらしゅんがく)     めにみゆ ねんねん かいかの あらたなるを起句  眼に見ゆ 年年 開花の 新なるを     さいをみがき ちをみがき きそうてみを はかる承句  才を研き 智を磨き 競うて身を 謀る     ひるがえってうれ(りょ)う しゅうがくの ふはくに ながるるを転句  翻って愁う 習俗の 浮薄に 流るるを     よく ちゅせいをまもるは いくにんか ある結句  能く 忠誠を守るは 幾人か 有る≪意訳≫『偶成』(この時世に思うこと)     松平春嶽:1828~1890  幕末期の越前の第十六代藩主。維新新政府のもと 世の中は目に見えるほどのスピードで開花という風潮が進んでいる。人々は競って西洋の技術知識を学んで、身につけて、立身出世を図っている。昔を考えると学問をする人は、天下の為に学んだものであるが、今は軽佻浮薄に赴いて、まったく寒心に耐えない。こんな世の中で天下国家の為に学問をする志をもっているものが果たしてどれ位いるのであろうか。幕末期の混乱した時期に、しっかりと天下国家の為に学問した人々がいてこそ明治維新が成り立ったと思うと、学問をする意義から考えさせられる今日である。とても感慨深い詩である。緊急事態宣言の解除後、街中には人出が多くなっている。私も外出を少しづつ始めている。またいつ宣言が出るか分からないが、今の時間を大切にして学んでいきたい。次回の詩吟教室に、また吟友の皆さんとお会いできることを楽しみにしています。                                         お読みいただきまして、ありがとうございました。 

  • 23Aug
    • 『常盤孤を抱くの図に題す』::2021年8月23日(月)

       まだまだ、お孫さんの夏休み中ということで、今日も、お休みの方々があります。三週間ぶりの詩吟教室です。今日は、菜さんが、お忙しい仕事の合間を縫って顔を見せてくれました。元気な笑顔が素敵でした。窓や扉を全開して、扇風機とエアコンをつけて始めました。         今日は、皇さんが11月3日に昇段試験を受けるので、その指定吟(三題)を皆さんで勉強することになりました。(一)『常盤孤を抱くの図に題す 梁川星巌』(二)『山行 杜牧』(三)『俳句 芭蕉作 夏草や』縁先生から、詩文の説明や振りのなどの特徴を伺ってから、清教場長、浩さん、皇さん、広さん、菜さんと、一人ずつ吟じました。皇さんは、今回 奥伝審査を受けるので大分難しい吟でした。でも、皆さんで楽しく、確認しあいながら、気合を入れて吟じました。今日から、11月3日まで約二か月 がんばれー 皇さん‼(一)『常盤孤を抱くの図に題す 梁川星巌』    (ときわこをいだくのずにだいす:やながわせいがん 作)         起 ゆきは りゅうえんにそそいで かぜたもとを まく句 雪は 笠檐に欐いで 風袂を 捲く承 ここ ちちをもとむるは いかんの じょうぞ句 孤孤 乳を覓るは 若為の 情ぞ転 たねん てっかいほうとうの けん句 他年 鉄枴峰頭の 嶮結 さんぐんを しったするは これ このこえ句 三軍を 𠮟咤するは 是れ 此の声《意訳》梁川星巌(1789~1858)江戸時代後期の漢詩人。美濃(岐阜県)安八郡曾根村で生まれる。雪は絶え間なく常盤の笠の縁(ひさし)に降り注ぎ、はだをつんざく寒風は常盤の袂を捲きあげる。(今若、乙若の手を引き、牛若を懐に抱いて、追手を逃れてさまよう常盤の姿は見るも痛ましい。牛若は空腹を訴えて)おぎゃおぎゃと泣き叫びながら、乳房を探し求めているが、どんな気持ちでいるのか、なにもわからぬだけに、かえって不愍(ふびん)である。やがて時移り、(源氏は平家追討の軍を進め)けわしい鉄枴峰上に立って、大音声(だいおんじょう)を揚げ、大軍を指揮して鵯越(ひよどりごえ)をいっきに駆けくだり、たちまち平家の軍勢を打ち破った大将の、その大音声こそ、寒風の中で乳をさがしもとめて泣いているこの声に外ならないのである。(二)『山行 杜牧』(さんこう:とぼく 作)          起 とおく かんざんに のぼれば せっけい ななめなり句 遠く 寒山に上れば 石経 斜めなり承 はくうん しょうずる ところ じんか あり句 白雲 生ずる処 人家 有り転 くるまを とどめて そぞろに あいす ふうりんの くれ句 車を停めて 坐に愛す 楓林の 晩結 そうようは にがつの はなよりも くれないなり句 霜葉は 二月の 花よりも 紅なり  《意訳》杜牧さん(803~852)は、晩唐の詩人。京兆(長安、現在の西安)出身の人。『山歩き』遠くの寂しげな山に登っていくと、石ころの多い山道が斜めに続いている。山の上に白雲がたなびいているあたりに人家がある。私は、車を停めて気の向くままに夕暮れのカエデの林の景色を眺めた。霜にあたって紅葉した葉は、二月ごろ咲く花よりも、もっとあでやかで、美しい赤い色をしていた。(三)『俳句 芭蕉 夏草や』(はいく ばしょう 作:なつくさや)               夏草や       夏草や        つわものどもが 夢の跡        つわものどもが 夢の跡《意訳》芭蕉さん(1644~1694)現在の三重県伊賀市で生まれた。昔、武将たちが手柄を立てようと夢見て争った跡には、今は夏草が茂っているだけだ。≪今週の詩≫ 『山中幽人と対酌す 李白』                        (さんちゅうゆうじんとたいしゃくす:りはく 作)   起  りょうにん たいしゃく さんか ひらく  句  両人 対酌 山花 開く                                           承  いっぱい いっぱい また いっぱい  句  一杯 一杯 復 一杯                                                      転  われ ようて ねむらんと ほっす きみ しばらく され   句  我酔うて 眠らんと欲す 卿旦く 去れ                                          結  みょうちょう いあらば ことを いだいて きたれ  句  明朝 意有らば 琴を 抱いて 来たれ 《意訳》                                         李白さん(701~762)は、盛唐の大詩人。           『山中幽人と対酌す』              山中で差し向かいで酒を酌み交わしていると、あたりの山の花も開き始める。その花を肴として、さしつさされつ杯を重ねている。ああ、僕は酔って眠くなってしまった。君はちょっとだけ帰ってくれ。明日の朝、もし気が向いたら、琴を持って遊びに来られよ。さしつさされつ、『一杯  一杯  復 一杯 』 と 繰り返すところが好きですね。私は、お酒は飲めませんが、李白さんのように幽人と一緒に楽しく飲めるといいナと思います。次回の詩吟教室に、吟友の皆さんとお会いできることを楽しみにしています。                                         お読みいただきまして、ありがとうございました。 

  • 12Aug
    • 【吟詠コンクール指定吟】④『蘇台覧古 李白』①『生田に宿す 菅茶山』②『春暁 日柳燕石』

      東京2020オリンピックもコロナ禍の中、無事に閉会しました。開会式と閉会式だけは、リアルタイムでテレビ観戦しました。良い思い出になるでしょう。どちらも日本らしさが出ていて良かったと思います。閉会式の宮沢賢治作の『星つなぎの歌』が心に響きました。 今回からは、前回のお稽古日に、縁先生から教えていただいた、令和4(2022)年度 『全国吟詠コンクール指定吟題』を少しずつ取り上げていきたいと思います。【青年の部・一般の部】①『生田に宿す 菅茶山』(いくたにしゅくす:かんちゃざん 作)    天の巻 P6②『春暁 日柳燕石』(しゅんぎょう:くさなぎえんせき 作)       天の巻 P139③『出郷の作 佐野竹之助』(しゅつきょうのさく:さのたけのすけ 作) 天の巻 P140④『蘇台覧古 李白』(そだいらんこ りはく 作)           天の巻 P163⑤『秋思 劉兎錫』(しゅうし:りゅううしゃく 作)            天の巻 P134⑥『望湖楼酔書 蘇軾』(ぼうころうすいしょ:そしょく 作)     天の巻 P224⑦『応制天の橋立 釈希世』(おうせいあまのはしだて:しゃくきせい 作)続天の巻 P21⑧『書懐 篠原国幹』(しょかい:しのはらくにもと 作)          続天の巻 P114⑨『八陣の図 杜甫』(はちじんのず:とほ 作)              続天の巻 P202⑩『漢江 杜牧』(かんこう:とぼく 作)                   続天の巻 P41≪今回の詩≫   ④『蘇台覧古 李白』 (そだいらんこ りはく 作) 天の巻P163  起  きゅうえん こうだい ようりゅう あらたなり  句  旧苑 荒台楊柳 新たなり  承  りょうか せいしょう はるに たえず  句  菱歌 清唱 春に 勝えず  転  ただいま ただ せいこうのつきのみ あり  句  只今 惟 西江の月のみ有り  結  かつて てらす ごおう きゅうりの ひと  句  曽て照らす 呉王 宮裏の 人《意訳》李白さん(701~762)は、盛唐の大詩人。『春秋時代に呉王夫差の築いた姑蘇台に上って昔をしのんだ詩』蘇台…呉王夫差の築いた姑蘇台のことで、今の江蘇省蘇州の西十五キロ姑蘇山上にある。覧古…古跡を見て昔をしのぶこと。懐古と同じ。 古びた庭園、荒れ果てた高台に、柳の枝だけは春の訪れとともに新しい芽をつけている。川の方からは、小舟を浮かべて菱の実を摘む娘たちの清らかな歌声を聞けば、春の感傷に堪えられない。今も昔も変わらないものは、西の川の上にさし出る月の光だけだ。この月は、かつては呉王夫差の宮殿に、華やいでいたあの絶世の美女 西施を照らしていたのであろう。   ①『生田に宿す 菅茶山』(いくたにしゅくす:かんちゃざん 作) 天の巻 P6  起  せんざい おんしゅう ふたつながら そんせず  句  千歳 恩讐 両つながら 存せず  承  ふううん とこしなえに ちゅうこんを とむらう  句  風雲 長えに 忠魂を 弔う  転  かくそう いちや しょうらいを きく  句  客窓 一夜 松籟を 聴く  結  つきはくらし なんこう ぼはんの むら  句  月は暗し 楠公 墓畔の 村《意訳》菅茶山さん(1748~1827)は、江戸中期から末期にかけての儒者・漢詩人。備後(広島県)神辺の生まれ。『生田に宿泊する』 生田…延元元年(1336)、楠木正成。新田義貞の連合軍が足利尊氏の軍と戦った湊川のあった村。今は、神戸市生田区で、市の中心街になっている。長い年月を経た今日となっては、敵味方に分かれて戦った南朝方も北朝方も消えてあとかたもなく、その墓所を訪ねる者とてない。ただ風が吹き、雲がただよい、自然の風物だけは、忠義のために戦死した楠公の御霊を永遠に弔っているのである。自分は旅の夜をここに過ごし、すさまじい松風の音を耳にしながら窓からかなたを見渡すと、月もどんよりと曇り、楠公の墓のほとりには灯火ひとつ見えず、湊川一帯の村は、寂しさいわんかたないものであった。 ②『春暁 日柳燕石』(しゅんぎょう:くさなぎえんせき 作) 天の巻P139  起  かき やまにみちて こまやかなること きりに にたり  句  花気 山に満ちて 濃やかなること 霧に 似たり  承  きょうおう いくてん ところを しらず  句  嬌鶯 幾囀 処を 知らず  転  わがろう いっこく あたい せんきん  句  吾が楼 一刻 値 千金  結  しゅんしょうに あらず しゅんしょにあり  句  春宵に 在らず 春曙に 在り《意訳》日柳燕石さん(1817~1868)は、幕末の侠客・志士・漢詩人。讃岐(香川県)生まれ。『春の早朝』 春暁(しゅんぎょう)=春曙(しゅんしょ)花の気が山に満ちると、まるで霧が立ち籠めたような景色になる。鶯の声が美しくもなまめかしく聞こえてくるが、何処で鳴いているのかさっぱり解らない。自分の住むこの楼上からの眺めは、昔の人の言ったように「一刻値千金」とも言うべきである。しかし、あの詩では「春宵」となっているが、「春はあけぼの」の方が勝っているのではないだろうか。                                        ≪前回の詩≫                                  ⑩『漢江 杜牧』(かんこう:とぼく 作)   起  ようよう ようようとして はくおう とぶ  句  溶々 漾々として 白鷗 飛ぶ  承  みどりきよく はるふこうして よしころもを そむるに   句  緑浄く 春深うして 好し衣を 染むるに    転  なんきょ ほくらい ひとおのずから おゆ  句  南去 北来 人自ら 老ゆ  結  せきよう とこしなえにおくる ちょうせんの かえるを  句  夕陽 長えに送る 釣船の 帰るを《意訳》杜牧さん(803~852)は、晩唐の詩人。京兆(長安、現在の西安)出の人。     漢江=漢水とも呼ばれて、湖北省を縦走して武漢市で揚子江にそそぐ河。『漢江(河の名前)』漢江の水は盛んにしかもゆったりと流れて、その上を白鷗が群れをなして飛んでいる。春色もようやく深まり、鮮やかな緑をたたえる流れは衣を染めたいほどである。しかし、人は南へ北へと忙しく、多忙のうちに老いてゆくのみである。そして白鷗の群れと共に、夕日の中を帰りを急ぐのはただ釣り船だけである。                                     ⛴  ⛴次回の詩吟教室は変更になって、8月23日(月)になりました。一週間早く皆さんに、お会いできることを楽しみにしております。お読みいただきまして、ありがとうございました。                                           

  • 09Aug
    • 海の歌(3):『椰子の実』『短歌 東海の』『浜辺の歌』

      引き続き『海の歌』の第3弾です。今回は、海にある、浜辺に関する歌を取り上げました。   『椰子の実』 1936年(昭和11年)に発表された日本の歌曲。   作詞:島崎藤村【しまざきとうそん;1872-1943(明治5年~昭和18年);   作曲:大中寅二                信州木曾の中山道馬籠生まれ。】         なもしらぬ とおきしまより ながれよる やしのみひとつ(一)  名も知らぬ 遠き島より 流れ寄る 椰子の実一つ     ふるさとの きしをはなれて なれはそも なみに いくつき     故郷の 岸を離れて 汝はそも 波に 幾月     もとのきは おいやしげれる えだはなお かげをや、なせる(二)  旧の樹は 生や茂れる 枝はなお 影をやなせる     われもまた なぎさをまくら ひとりみの うきねの たびぞ         われもまた 渚を枕 独身の 浮寝の旅ぞ     みをとりて むねにあつれば あらたなり りゅうりのうれい(三)  実をとりて 胸にあつれば 新たなり 流離の憂     うみのひの しずむをみれば たぎりおつ いきょうのなみだ      海の日の 沈むを見れば たぎり落つ 異郷の涙     おもいやる やえのしおじお いづれのひにか くにに かえらん     思いやる 八重の潮々 いづれの日にか 国に帰らん                                                               『短歌 石川啄木 作 東海の』 1908年(明治41年)短歌集「一握の砂」より  (たんか いわかわたくぼく さく とうかいの)      【いしかわたくぼく;1886-1912(明治20年~明治45年) 岩手県盛岡市生まれ。】   とうかいの こじまのいその しらすなに   東海の小島の磯の白砂に   われなきぬれて   我泣きぬれて   かにとたわむる   蟹とたわむる 『浜辺の歌』 1916年(大正5年)の発表     作詞:林古径【はやしこけい;1875-1947(明治8年~昭和22年)東京・神田出身。】     作曲:成田為三(なりたためぞう)                                    一  あした浜辺を さまよえば、      昔のことぞ しのばるる。      風の音よ、雲のさまよ、      よする波も 貝の色も。                                                  二  ゆうべ浜辺を もとおれば、      昔の人ぞ、忍ばるる。      寄する波よ、かえす波よ、      月の色も、星のかげも。 💕海の歌、浜辺の歌いいですね。  こうやって思い浮かぶ歌を調べていると、作詞家や歌人の交友関係が分かりました。島崎藤村『椰子の実』の作詞には、親友の柳田國男の体験が元になっているとのことです。石川啄木『一握の砂』の序文には、金田一京助の名前があり、亡くなる時には、奥さんや父親と一緒に若山牧水もいたようです。林古径『浜辺の歌』は、実は4番まであったようですが、発表した時には3番までになっていて、何処かで3,4番をくっつけてしまわれ、作詞家・古径は、「意味が分からなくなっている」と、3番を嫌がっていたそうです。裏話や友人関係など面白いことにも出会えました。💕                                                             お読みいただきまして、ありがとうございました。        

  • 06Aug
    • 海の歌(2)::『琵琶湖周航の歌』『知床旅情』『海の声』

      前々回に引き続き『海の歌』の第2弾です。 海ウミとは、言えませんが湖ミズウミの歌です。   海のように広い 琵琶湖の名所を優雅にクルーズする様子が目に浮かびます。   1971(昭和46)年に加藤登紀子さんが歌って大ヒットしました。   この曲は、大正時代から三高(現京都大学)の寮歌として、   さらには学生たちの愛唱歌として広まった歌だそうです。   この詩は、三高恒例の行事である琵琶湖周航の際に生まれました。   1917(大正6)年6月、大津の三保ヶ崎を漕ぎ出たクルーが二日目に   今津の湖岸の宿に泊まった夜のことでした。大正ロマンを感じる歌です。『琵琶湖周航の歌』 作詞:小口太郎(おぐちたろう)                作曲:吉田千秋(よしだちあき)       1 われは湖(うみ)の子 さすらいの  旅にしあれば しみじみと  のぼる狭霧(さぎり)や さざなみの  滋賀の都よ いざさらば                                              2 松は緑に 砂白(すなしろ)き  雄松(おまつ)が里の 乙女子(おとめご)は                赤い椿の 森蔭(もりかげ)に                            はかない恋に 泣くとかや                3 浪のまにまに 漂(ただよ)えば  赤い泊火(とまりび) なつかしみ  行方定めぬ 浪枕(なみまくら)  今日は今津(いまづ)か 長浜(ながはま)か4 瑠璃(るり)の花園(はなぞの) 珊瑚(さんご)の宮(みや)  古い伝えの 竹生島(ちくぶしま)  仏(ほとけ)の御手(みて)に いだかれて  ねむれ乙女子(おとめご) やすらけく5 矢(や)の根(ね)は深く 埋(うず)もれて  夏草(なつくさ)しげき 堀(ほり)のあと  古城(こじょう)にひとり 佇(たたず)めば  比良(ひら)も伊吹(いぶき)も 夢のごと6 西国十番(さいごくじゅうばん) 長命寺(ちょうめいじ)  汚(けが)れの現世(うつしよ) 遠く去りて  黄金(こがね)の波に いざ漕(こ)がん  語れ我が友 熱き心                                                                                  この曲も加藤登紀子さんも歌っています。海の歌でなく知床半島、海が近い岬周辺の歌ということで、ここに入れました。森繫久彌さんが、作詞作曲そして歌っていました。独特の発音と節回しが耳に残っています。学生時代にキャンプ場での別れの時に替え歌で歌っていました。懐かしい歌です。『知床旅情』作詞:作曲:歌:森繫久彌    1960(昭和35)年発表  知床の岬に はまなすの咲くころ  思い出しておくれ 俺たちのことを  飲んで騒いで 丘にのぼれば  はるか国後(くなしり)に 白夜は明ける  旅の情けか 酔うほどにさまよい             浜に出てみれば 月は照る波の上(え)                  君を今宵こそ 抱きしめんと  岩かげに寄れば ピリカが笑う                                                                   別れの日は来た 知床の村にも  君は出て行く 峠を越えて  忘れちゃいやだよ 気まぐれカラスさん  私を泣かすな 白いかもめを  白いかもめを                           某会社のCMソングです。沖縄の海を感じる曲です。『海の声』  作詞:篠原誠          作曲:島袋優(BEGIN)   歌:浦島太郎(桐谷健太) 2015.11.1 リリース  空の声が 聞きたくて  風の声に 耳すませ  海の声が 知りたくて  君の声を 探してる  会えない そう思うほどに  会いたい が大きくなってゆく  川のつぶやき 山のささやき  君の声のように 感じるんだ  目を閉じれば 聞こえてくる  君のコロコロした 笑い声  声に出せば 届きそうで 今日も 歌ってる  海の声にのせて  空の声が 聞きたくて  風の声に 耳すませ  海の声が 知りたくて  君の声を 探してる…「乙ちゃーん」  たとえ僕が おじいちゃんになっても  ここで 歌ってる  海の声よ 風の声よ  空の声よ 太陽の声よ  川の声よ 山の声よ  僕の声を 乗せてゆけ…「届くといいね」…「うん」 💕海の歌、いいですね。  瀬戸内海をクルーズして夕陽が沈むところを見たいです。。。 💕                                                             お読みいただきまして、ありがとうございました。        

  • 03Aug
    • 漢江::2021年8月2日(月)

       2020✙1東京オリンピックの開催中です。8月に入りました。お孫さんの夏休み中ということで、今日は、お休みの方々があります。出席者で窓や扉を全開して、扇風機とエアコンを入れて始めました。 今日は、縁先生から本部から送付された会報(第224号)8月号をいただきました。その中では、①6月24日に開催された、全国吟道大会について 大会委員長の報告が、時間経過とともにありさながら大会に参加しているようでした。 コロナ対策の苦心もしっかりとされていることが分かりました。②合祀祭について③流統の最高伝位 総伝 認許者(13名)の紹介 私たちが所属している支部からも、一名認許された方の記載がありました。④宗家CD‘自在の心‘についてなどについて、詳しく書かれていました。縁先生が、要約してお話してくださいました。  後でゆっくり読ませていただきます。    さて今日の吟詠は、令和4(2022)年度 『全国吟詠コンクール指定吟題』の発表があったので【青年の部・一般の部】の10題を 吟じることになりました。①『生田に宿す 菅茶山』(いくたにしゅくす:かんちゃざん 作)     天の巻 P6②『春暁 日柳燕石(しゅんぎょう:くさなぎえんせき 作)         天の巻 P139③『出郷の作 佐野竹之助』(しゅつきょうのさく:さのたけのすけ 作) 天の巻 P140④『蘇台覧古 李白』(そだいらんこ りはく 作)           天の巻 P163⑤『秋思 劉兎錫』(しゅうし:りゅううしゃく 作)            天の巻 P134⑥『望湖楼酔書 蘇軾』(ぼうころうすいしょ:そしょく 作)     天の巻 P224⑦『応制天の橋立 釈希世』(おうせいあまのはしだて:しゃくきせい 作)続天の巻 P21⑧『書懐 篠原国幹』(しょかい:しのはらくにもと 作)          続天の巻 P114⑨『八陣の図 杜甫』(はちじんのず:とほ 作)              続天の巻 P202⑩『漢江 杜牧』(かんこう:とぼく 作)                   続天の巻 P41💕💕💕10題を一気に吟じて気分爽快でした。途中、同じ吟題があったので間違えてこれも吟じました。【⑧『書懐 大橋訥庵』(しょかい:おおはしとつあん 作)】  💕💕💕                            小休止の後、各々が気に入った漢詩を吟じてみることにしました。 挑戦してみよう ⑪『漢江 杜牧』(かんこう:とぼく 作)      @広さん  コンダクター伴奏⑫『蘇台覧古 李白』(そだいらんこ りはく 作)    @弘さん  コンダクター伴奏⑬『生田に宿す 菅茶山』(いくたにしゅくす:かんちゃざん 作)  @皇さん コンダクター伴奏⑭『春暁 日柳燕石(しゅんぎょう:くさなぎえんせき 作)    @清教場長  コンダクター伴奏   💕💕💕縁先生も、「初めて吟じます」という吟題も多くて、吟の奥深さを感じました。新しい漢詩は、とても新鮮でした。                                        💕💕💕💕💕                                ≪今週の詩≫ 『漢江 杜牧』(かんこう:とぼく 作)   起  ようよう ようようとして はくおう とぶ  句  溶々 漾々として 白鷗 飛ぶ  承  みどりきよく はるふこうして よしころもを そむるに   句  緑浄く 春深うして 好し衣を 染むるに    転  なんきょ ほくらい ひとおのずから おゆ  句  南去 北来 人自ら 老ゆ  結  せきよう とこしなえにおくる ちょうせんの かえるを  句  夕陽 長えに送る 釣船の 帰るを《意訳》杜牧さん(803~852)は、晩唐の詩人。京兆(長安、現在の西安)出の人。漢江=漢水とも呼ばれて、湖北省を縦走して武漢市で揚子江にそそぐ河。『漢江』漢江の水は盛んにしかもゆったりと流れて、その上を白鷗が群れをなして飛んでいる。春色もようやく深まり、鮮やかな緑をたたえる流れは衣を染めたいほどである。しかし、人は南へ北へと忙しく、多忙のうちに老いてゆくのみである。そして白鷗の群れと共に、夕日の中を帰りを急ぐのはただ釣り船だけである。                                     ⛴  ⛴コロナのワクチン接種は、2回済みました。でも、デルタ株の威力が凄く感染拡大がすすんでいます。まだまだ、十分な注意が必要です。お家で、ゆっくり吟の練習をしましょう。次回の詩吟教室は、山の日やら、お盆やらを挟んでお休みが続き、8月30日(月)になります。また、お会いできる日を楽しみにしております。お読みいただきまして、ありがとうございました。 

  • 22Jul
    • 海の歌::『海』『われは海の子』『海は恋してる』

                今日は、海の日です。              海の歌を歌いましょう❕                                                     海の歌 1941年(昭和16年3月) ウタノホン(上)で発表。日本の童謡・唱歌。  『海』   作詞:林柳波        作曲:井上武士    海は広いな 大きいな              月がのぼるし 日が沈む    海は大波 青い波              ゆれてどこまで 続くやら    海にお舟を浮かばして              行ってみたいな よその国  海の歌 1914年(大正3年)刊行された「尋常小学唱歌」、                            第六学年用に掲載された文部省唱歌。『われは海の子』  作詞:宮原晃一郎(1882~1945)  作曲者不詳                                    4番~7番は省略     我は海の子 白浪の     さわぐいそべの 松原に     煙たなびく とまやこそ     我がなつかしき 住家(すみか)なれ     生まれて潮(しお)に 浴(ゆあみ)して     浪を子守の 歌と聞き     千里寄せくる 海の気を     吸いて童(わらべ)と なりにけり     高く鼻つく いその香に     不断の花の かおりあり     なぎさの松に  吹く風を     いみじき楽(がく)と 我は聞く  海の歌 1968年(昭和43年)7月にリリースした ザ・リガニーズのデビューシングル。『海は恋してる』  作詞:垣見 源一郎             作曲:新田 和長     海はすてきだな 恋してるからさ     誰も知らない 真赤な恋を     海がてれてるぜ 白いしぶきあげて     エクボのような ゆれる島かげ     君はきれいな 海の恋人     やさしく抱かれて 夢をごらんよ          セリフ: 海も 失恋するのかなぁ               涙を いっぱいためるのかなぁ               だけど あふれだしたら困っちゃうな               だってオレ 泳げないんだもん     君はきれいな 海の恋人     やさしく抱かれて 夢をごらんよ                               夏ですね。 海は、いいですねぇ   海の歌を歌って、海を想い、夏を楽しみましょう お読みいただきまして、ありがとうございました。 

  • 19Jul
    • 半夜::2021年7月19日(月)

             7月17日に東海地方も梅雨が明けました。『暑いですね』の挨拶から詩吟教室がスタートしました。今日も窓や扉は全開、エアコンを入れて始まりました。今日は、清教場長から残念なお知らせがありました。11月に予定されていた“地区の芸能発表会”が、中止になりました。コロナ禍の中密にならないような会場を探してくださったのですが、施設の確保ができないようで、今年も中止ということに決まったようです。残念ですがやむを得ないです。 今日は、昇級試験のテープ吹き込みも終わったので、各自自由に好きな吟を詠じました。① 『会詩合吟』(かいしごうぎん)    @広さん  コンダクター伴奏  💛同じ階で会議が開催されているので、音量に気配りしました。(さすが、縁先生です)② 『江南の春 杜牧』(こうなんのはる:とぼく 作)    @隆さん コンダクター伴奏   1)起句『…鶯啼いてェ…・……』では、しっかり揺らしたら、止めること。   2)転句『南朝 四百 八十 寺』では、八十の山が切れないように、四百の後に                           隠し呼吸を取ってもよろしい。  💛新しい吟に挑戦されてよい調子です。③ 『壇ノ浦を過ぐ 村上仏山』(だんのうらをすぐ:むらかみぶつざん 作)    @久さん コンダクター伴奏  💛1)承句『蓑笠 独り過ぐ ・・・・・・』で、         『さりゅう ひとりすぐ ・・・・・・』のぐは、鼻濁音にすること。    2)結句『・・・・・・ ・・・・・・ 御裳川』での、         『・・・・・・ みもすそがわ』のがは、きちんと鼻濁音になっていたので、宜しい。💕皇さんが7月25日に大阪で開催される「吟士権コンクールの決勝大会」のプログラムを見せてくださいました。第二会場の30番でした。プログラムをよく読んで、番号や吟題、名前など、詩文と関係の無い言葉は発していけないと言うことが、分かりました。それも練習です。④ 『立山を望む 国分青厓』(たてやまをのぞむ:こくぶせいがい 作)   @皇さん CD伴奏   コンクール用のCD伴奏で練習です。     承句 『暮れに 山麓に投ずれば 只 雲煙』では、                うん えん と切らないで うんえんと一つの言葉と読むように。    結句 『玉立せる 群仙 我が前に 在り』では、                    わがまえに のところの読みを感情豊かに読むこと。   💛尼崎市での決勝大会は、皇さん一人での出場なので、今日皆さんで激励をしました。   【いつものように 平常心で 頑張ってください。】 フレーフレー、皇さん 加油                   休憩タイム                         久さんから手作りあんパンとミニトマトを頂きました                  ⑤ 『半夜 良寛』(はんや:りょうかん 作)  @広さん コンダクター伴奏  💛音程を正しく教えて頂きました。    1)起句『首を回らせば・・・・・・ ・・・』  ファラララファミ~ファ~ミド    2)結句『・・・ ・・・・・・・・・ 虚窓に灑ぐ』  ファラララ~ファラシラファミ~⑥ 『半夜 良寛』(はんや:りょうかん 作)  @浩さん コンダクター伴奏  💛さすが見事な吟詠でした。⑦『立山を望む 国分青厓』(たてやまをのぞむ:こくぶせいがい 作)   @清教場長 CD伴奏  💛転句『・・・ ・・・ 驚き ・・・・・』 と 結句『玉立せる 郡仙 ・・・・・ ・・』 の部分で、    特に感情が込められていました。⑧『山中幽人と対酌す 李白』 (さんちゅうゆうじんとたいしゃくす:りはく 作)  @弘さん コンダクター伴奏  💛承句『一杯一杯復一杯』のところ     「酒を注ぎつつ、またお返しに注いでもらう」という雰囲気がよく出ていてよかった。⑨『偶成 朱熹』 (ぐうせい:しゅき 作)  @隆さん CD伴奏  💛CD伴奏に慣れるために、いきなりCD伴奏で吟じたが、細かいところの音程がしっかりとれないので、次はコンダクター伴奏で吟じてから、二度目にCD伴奏に慣れることにする。⑩『九段の桜 本宮三香』 (くだんのさくら:もとみやさんこう 作)  @久さん コンダクター伴奏 💛転句『花は 九段に満ちて 春 海の 若し』 と   結句『香雲 深き処 英魂を 祭る』 は、とても良かった。   起句『至誠 烈烈 乾坤を 貫く』のところを、            おおらかに歌っていたので、ここは、力強く魂を込めて吟ずること。  💕久さんが、最近 めきめきと上達しているので、縁先生が喜んでみえました。⑪『立山を望む 国分青厓』(たてやまをのぞむ:こくぶせいがい 作)   @皇さん CD伴奏  💕ご本人は、別の吟をするつもりでしたが、縁先生から『立山を望む』をするように言われました。最後の練習でした。心に染み入るいい吟でした。⑫ 『太田道灌蓑を借るの図に題す 作者不詳』   (おおたどうかんみのをかるのずのだいす:さくしゃふしょう)   @広さん CD伴奏   💛CD伴奏に合わせて、楽しく吟じられました。⑬ 『春夜落城に笛を聞く』(しゅんやらくじょうにふえをきく:りはく 作)    @皇さん コンダクター伴奏  💛コンクールの前に、心残りがあってはいけないので、皇さんの吟じたかった曲を吟じました。縁先生や清教場長から、「『立山を望む』の方が絶対よかった。」と言われました。⑭ 『俳句 芭蕉作 閑かさや』(はいく ばしょう作 しずかさや)     @浩さん  コンダクター伴奏     閑かさや 岩にしみ入る 蝉の声               閑かさや 岩にしみ入る 蝉の声  💛夏の涼しさを感じられる一句です。    浩さんの吟の後、皆さんで合吟しました。⑮ 『涼州詞 王翰』(さんりょうしゅうし:おうかん 作)     @弘さん  コンダクター伴奏  💛半音、小山、月型など 記号が沢山付いているところの情感を込めて吟じられました。⑯『太田道灌蓑を借るの図に題す 作者不詳』   (おおたどうかんみのをかるのずのだいす:さくしゃふしょう)   @広さん コンダクター伴奏  『短歌 中務卿兼明親王 御製 七重八重』を、     承句と転句の間に入れて吟じることを教えて頂きました。皆さんで合吟しました。                               雨の詩 最終回です。 ≪今週の詩≫ 『半夜 良寛』(はんや:りょうかん 作)   起  こうべを めぐらせば ごじゅうゆう よねん  句  首を 回らせば 五十有 余年  承  じんかんの ぜひは いちむの うち  句  人間の 是非は 一夢の 中   転  さんぼう ごがつ こうばいの あめ  句  山房 五月 黄梅の 雨  結  はんや しょうしょうとして きょそうに そそぐ  句  半夜 蕭蕭として 虚窓に 灑ぐ                     《意訳》良寛さん(1758~1831)の七言絶句の漢詩です。      江戸時代末期の禅僧。越後(新潟県)出雲崎の人。 『夜半に思うこと』首を廻らせて過ぎて来た五十余年の生涯を振り返り見れば、人間社会の良いことも悪いことも、総て夢の中のことのようである。五合庵には五月雨がしとしとと降り注いでいる、一人夜半まで座している庵の窓に、淋しく注いでいる。                           とうとう梅雨が明けてしまいました。夏がやってきます。東京オリンピックも開催されそうです。二年ぶりの大相撲名古屋場所も無事終了しました。照ノ富士の横綱昇進が楽しみです。コロナ禍の中、テレビで観戦を楽しもうと思います。では、また次回お会いできる日を楽しみにしております。お読みいただきまして、ありがとうございました。 

  • 07Jul
    • 太田道灌蓑を借るの図に題す::2021年7月5日(月)

            『皆さん、お久しぶりです。お元気でしたか?』と言う、   縁先生のご挨拶から 始まりました。          皆さん、お変わりなくお元気で、また今日から教場で詩吟のお稽古ができることに喜びの気持ちが溢れてきます。約二か月ぶりの詩吟教室のスタートです。今日も窓は全開、新たに扇風機が二台設置されています。 先月の6月24日(木)には、川崎市で流統本部主催の全国吟道大会が開催されました。 私達の支部は、テープでの参加でした。    『舟大垣を発し桑名に赴く 頼山陽』    (ふね おおがきをはっし くわなに おもむく;らいさんよう 作) この時節柄、参加者は例年の半数だったようです。昨年は、中止であったので 今年開催できただけでも良かったと思います。来年は、支部の皆さんと一緒に参加したいと思っています。 今日は、7月3日の昇級試験が中止になり、替わりにテープ審査があるので、その吟を声出しを兼ねて皆さんで合吟することになりました。① 『会詩合吟』(かいしごうぎん)    @縁先生  コンダクター伴奏  💛久々の会詩合吟で 縁先生の美声が聞けました。② 皆さんで合吟  コンダクター伴奏『楓橋夜泊 張継』(ふうきょうやはく:ちょうけい 作)『弘道館に梅花を賞す 徳川景山』(こうどうかんにばいかをしょうす:とくがわけいざん 作)『立山を望む 国分青厓』(たてやまをのぞむ:こくぶせいがい 作)『水戸八景 徳川景山』(みとはっけい:とくがわけいざん 作)  💛皆さん それぞれご自身の声で 楽しみながら吟じました。💕ここで、縁先生から 皇さんが7月25日に大阪で開催される「吟士権コンクールの決勝大会」に出場されることの発表がありました。お稽古日は、あと二回しかありません。なので、ここでしっかり練習してもらうことになりました。③ 『立山を望む 国分青厓』(たてやまをのぞむ:こくぶせいがい 作)   @皇さん CD伴奏   コンクール用のCD伴奏で練習です。  回目  起句 『夢に名山を見ること 四十年』    名山を・・・めいざんを を一つの言葉として読むこと  回目  緩急をつけること    起句 『夢に名山を見ること 四十年』    承句 『暮れに 山麓に投ずれば 只 雲煙』    転句 『天明 日出でて 驚き 相揖すれば』    結句 『玉立せる 群仙 我が前に 在り』  回目    縁先生の指導にも 熱が入ります。     💛縁先生も伴吟されて、一緒になっての練習です。回目は、完璧でした。                   休憩タイム                                縁先生から美味しいあられを頂きました                  ④ 『楓橋夜泊 張継』(ふうきょうやはく:ちょうけい 作)   @隆さん  コンダクター伴奏  💛転句『姑蘇城外の・・・』  こそじょうがいの ・・・が は、鼻濁音で発音すること    結句『・・・客船に到る』  かくせんにいたる ・・・かくせんに を慌てないで、                                    しっかり 2音であがるように 💕声もしっかり出ているので、テープ吹き込みしてよろしい。と縁先生からお褒めの言葉をいただきました。⑤ 『弘道館に梅花を賞す 徳川景山』   (こうどうかんにばいかをしょうす:とくがわけいざん 作)  @久さん コンダクター伴奏  💛清教場長より:    起句『講道館中 千寿の 梅』のうめを、母音に変えすこと、 うめェェェェェェェ    迫力のある吟声でした⑥『太田道灌蓑を借るの図に題す 作者不詳』   (おおたどうかんみのをかるのずのだいす:さくしゃふしょう)   @広さん コンダクター伴奏   💛この漢詩は、作者不詳です。    縁先生から、類似の角光嘯堂(1891~1966)さんの漢詩と短歌を    参考文献として見せていただきました。⑦ 『山亭夏日 高駢』(さんていかじつ:こうべん 作)    @浩さん コンダクター伴奏  💛夏の風景をイメージさせる漢詩です。バラの香りが漂って来ます。⑧ 『水戸八景 徳川景山』(みとはっけい:とくがわけいざん 作)    @清教場長  コンダクター伴奏  💛水戸の四季が、優雅に映し出された心地良い漢詩です。⑨ 『水戸八景 徳川景山』(みとはっけい:とくがわけいざん 作)    💛皆さんで合吟しました。流れるような言葉に吟声も大きくなりました。                              ≪今週の詩≫ 『太田道灌蓑を借るの図に題す 作者不詳』   (おおたどうかんみのをかるのずのだいす:さくしゃふしょう)   起  こあん あめをついて ぼうしを たたく  句  孤鞍 雨を衝いて 茅茨を 叩く  承  しょうじょ ためにおくる はな いっし  句  少女 為に遺る 花 一枝   転  しょうじょ いわず はな かたらず  句  少女 言わず 花 語らず  結  えいゆうの しんしょ みだれて いとの ごとし  句  英雄の 心緒 乱れて 糸の 如し                     なかつかさきょうかねあきしんのう   ごじゅういしゅう                      中務卿兼明親王             『後拾遺集』     ななえやえ はなはさけども やまぶきの       七重八重花は咲けども山吹の                       みのひとつだに なきぞかなしき                       実の一つだになきぞ悲しき《意訳》作者不詳の七言絶句の漢詩です。太田道灌(1432~1486ごろ)室町時代の武将。江戸城の築城者として名高い。 『太田道灌が蓑を借りている絵画を題材として』太田道灌があるときお供も連れず、一人馬に乗って狩りに出かけた。途中で雨が降ってきたので、茅葺(かやぶき)の家の戸を叩いて蓑を借りようとした。すると、家から少女が出てきて八重の山吹の一枝を差しだした。少女は何も言わないし、道灌は花を見ても意味が分からなかった。さすがの英雄道灌も、このときばかりは心の中が千々に乱れて、まるでもつれてほどけぬ糸のようであった。(少女が言いたかったのは、実のならない八重のヤマブキを差し出して、この家には蓑がないと言うこと・・・中務卿兼明親王の短歌が前提にあるのです。)     昔は、傘ではなくて蓑を借りたのですね今日は、七月七日 七夕 です。        彦星さんと織姫さんの年に一度のデートの日です。お幸せに!まだまだ、梅雨の真っ最中 雨模様。今週も雨の詩でした。次回も、雨の入った漢詩を予定してます。お楽しみに!  

  • 03Jun
    • 雨の歌 童謡・唱歌:『雨降り』『雨降りお月さん』『雨が降ります』

      『雨』 作詞:北原白秋作曲:弘田龍太郎1919年(大正8年)発表日本の童謡・唱歌『雨』    雨がふります 雨がふる   遊びにゆきたし 傘はなし   紅緒(べにお)の木履(かっこ)も緒(お)が切れた   雨がふります 雨がふる   いやでも お家で 遊びましょう   千代紙(ちおがみ)おりましょう たたみましょう   雨がふります 雨がふる   けんけん小雉子(こきじ)が 今啼(な)いた   小雉子も 寒かろ 寂しかろ   雨がふります 雨がふる   お人形寝かせど まだ止まぬ   お線香花火も みな焚(た)いた   雨がふります 雨がふる   昼もふるふる 夜もふる   雨がふります 雨がふる『雨ふり』 作詞:北原白秋作曲:中山晋平1925年(大正14年)『コドモノクニ』11月号初出日本の童謡『雨ふり』 1   雨雨 ふれふれ 母さんが    蛇の目で おむかひ うれしいな    ピッチピッチ チャップチャップ    ランランラン2   かけましよ 鞄を かあさんの    あとから ゆこゆこ 鐘が鳴る    ピッチピッチ チャップチャップ    ランランラン3   あらあら あの子は ずぶぬれだ    柳の 根かたで 泣いている    ピッチピッチ チャップチャップ    ランランラン4   母さん 僕のを 貸しましようか    君君 この傘 さしたまえ    ピッチピッチ チャップチャップ    ランランラン5   僕なら いいんだ 母さんの    大きな 蛇の目に はいつてく    ピッチピッチ チャップチャップ    ランランラン『雨降りお月さん』 作詞:野口雨情作曲:中山晋平1929年(昭和4年) ビクターレコード発売日本の童謡『雨降りお月さん』        雨降りお月さん 雲の陰       お嫁にゆくときゃ 誰とゆく       一人で傘(からかさ) さしてゆく       傘(からかさ)ないときゃ 誰とゆく       シャラシャラ シャンシャン 鈴つけた       お馬にゆられて ぬれてゆく          いそがにゃ お馬よ 夜が明けよう          手綱(たづな)の下から チョイと見たりゃ           お袖でお顔を かくしてる          お袖はぬれても 乾(ほ)しゃかわく          雨降りお月さん 雲の陰          お馬にゆられて ぬれてゆく雨の日に対する気持ちも 人それぞれです。  しんみりする詩、うきうきする詩、同じ作詞家でも 気持ちはいろいろです。。。  日本語は、美しいですね。また、メロディーもいいですね。  思ったより 雨の歌はたくさんあります。まだまだあります。次回も・・・・・・

    • 記憶の中の「雨の歌」:『雨の中の二人』『モナリザの微笑み』『雨の慕情』

      『雨の中の二人』作詞:宮川哲史作曲:利根一郎歌:橋幸夫1966年1月15日ビクターレコード発売田村正和が主演した同名の映画の主題歌記憶 その一高校一年生 鈴木先生 クラス担任 苦手だった英語 粋な試験問題 最初の一文 “雨が小粒の真珠なら、恋はピンクのバラの花 を英訳せよ。” 解答は、記憶にありません。 Even if rain is a small parl, such as love is a rose of pink..そして現在、ドラマのワンシーンで流れていたメロディーに、記憶が目覚めた。。。   『雨の中の二人』  雨が 小粒の真珠なら  恋は ピンクのバラの花  肩を寄せ合う 小さな傘が  若いこころを 燃えさせる  別れたくない ふたりなら  濡れてゆこうよ 何処までも       好きと はじめて打ちあけた       あれも 小雨のこんな夜       頬に浮かべた 可愛いえくぼ       匂ううなじも ぼくのもの       帰したくない 君だから       歩きつづけて いたいのさ  夜はこれから ひとりだけ  君を帰すにゃ 早すぎる  口に出さぬが 思いは同じ  そっとうなずく いじらしさ  別れたくない ふたりなら  濡れてゆこうよ 何処までも  何処までも 何処までも…… 『モナリザの微笑み』作詞:橋本淳作曲:すぎやまこういち歌:ザ・タイガース1967年ポリドールレコード発売記憶 その二中学生 初めて買ったレコード チョコレートの包装紙を送ってコンサートに行く公会堂 映画も観る    『モナリザの微笑み』        雨が しとしと日曜日        僕は一人で        君の帰りを待っていた            壁に飾ったモナリザも            なぜか今夜は            すてきな笑顔 忘れてる        どんなに遠く 離れていても        僕はあの娘の心が欲しい               涙ポロポロ 日曜日        僕はいつでも        あの娘の笑顔 待っている               どんなに遠く 離れていても        僕はあの娘の心が欲しい        涙ポロポロ 日曜日        僕はいつでも        あの娘の笑顔 待っている『雨の慕情』作詞:阿久悠作曲:浜圭介歌:八代亜紀1980年4月テイチクレコード発売記憶 その三失恋ソング カーステレオ 八代亜紀の舟唄 ハスキーボイス     『雨の慕情』       心が忘れた あの人も       膝が重さを覚えてる       長い月日の 膝まくら       煙草プカリと ふかしてた            憎い恋しい 憎い恋しい            めぐりめぐって 今は恋しい       雨々ふれふれ もっとふれ       私のいい人 つれて来い         雨々ふれふれ もっとふれ         私のいい人 つれて来い      一人で覚えた手料理を      なぜか味見がさせたくて      すきまだらけのテーブルを      皿でうずめている私             きらい逢いたい きらい逢いたい             くもり空なら いつも逢いたい       雨々ふれふれ もっとふれ       私のいい人 つれて来い         雨々ふれふれ もっとふれ         私のいい人 つれて来い 記憶の中の雨の歌  今 歌詞を読むと 大した意味など無いように思える  その時は 夢中になったのに  時が過ぎるとは そういうことか  でも メロディーを付けて歌うと   その時の気持ちがよみがえる  懐かしいな。。。  

  • 18May
    • 井伏鱒二 翻訳詩 三題 :『春暁』『静夜思』『酒を勧む』

      2018年12月に、本部で開かれた研修会に参加した時、宗家から 井伏鱒二の翻訳詩を教えてもらった。馴染みのある 李白の『静夜思』であった。その時に初めて、漢詩に翻訳詩があることを知った。漢詩の日本語読みとは、一味違う感覚が心地よかった。そして今年、2021年5月に このブログに『晩春の漢詩 三題』を作成している時、また『井伏鱒二の翻訳詩』が目に留まった。せっかくの機会なので、ここで取り上げる。ついでと言っては、申し訳ないが 『土岐善麿 訳』も一緒に読むと、違いや共通点も味わえて漢詩の理解も深まると思うので 併せて楽しみたいと思う。『五言絶句: 春暁   孟浩然 作』(689~740)盛唐の大詩人。          しゅんぎょう もうこうねん さく     しゅんみん あかつきを おぼえず起句  春眠 暁を 覚えず     しょしょ ていちょうを きく承句  処処 啼鳥を 聞く     やらい ふううの こえ転句  夜来 風雨の 声     はな おつること しんぬ たしょうぞ結句  花 落つること 知んぬ 多少ぞ 『春暁 井伏鱒二 訳』     ハルノ ネザメノ ウツツデ 聞ケバ     トリノ ナクネデ 目ガサメ マシタ     ヨルノ アラシニ 雨マジリ     散ッタ 木ノ花 イカホド バカリ『春あけぼの 土岐善麿 訳』 春あけぼのの うすねむり まくらにかよう 鳥の声 風まじりなる 夜べの雨 花ちりけんか 庭もせに『五言絶句: 静夜思 李白 作』 (701~762)盛唐の大詩人。          せいやし りはく さく     しょうぜん げっこうをみる起句  牀前 月光を看る     うたごうらくはこれ ちじょうのしもかと承句  疑うらくは是れ 地上の霜かと     こうべをあげては さんげつをのぞみ転句  頭を挙げては 山月を望み     こうべをたれては こきょうをおもう結句  頭を低れては 故郷を思う『静夜思 井伏鱒二 訳』     ネマノウチカラフト気ガツケバ     霜カトオモフイイ月アカリ     ノキバノ月ヲミルニツケ     ザイショノコトガ気ニカカル『静けき夜の思い 土岐善麿 訳』床にさす 月かげうたがいぬ 霜かと仰ぎては 山の月を見うなだれては おもうふるさと『五言絶句: 酒を勧む 于 武陵 作』 (810~?)晩唐の詩人。          さけをすすむ うぶりょう さく     きみにすすむ きんくっし起句  君に勧む 金屈巵     まんしゃく じするをもちいず承帋  満酌 辞するを須いず     はなひらいて ふううおおし転句  花発いて 風雨多し     じんせい べつりたる結句  人生 別離足る『酒を勧む 井伏鱒二 訳』    コノサカヅキヲ受ケテクレ    ドウゾナミナミツガシテオクレ    ハナニアラシノタトヘモアルゾ    「サヨナラ」ダケガ人生ダ『酒をすすむ 土岐善麿 訳』君にさす 黄金(こがね)のさかずきなみなみと いなとな言いそ花さけば 雨風(あめかぜ)しげく人の世は ただ別れのみ翻訳詩の作者の紹介井伏鱒二(いぶせますじ):1898~1993 小説家。広島県生まれ。早稲田大仏文中退。文化勲章。土岐善麿(ときぜんまろ):1885~1980 歌人。東京生まれ。早稲田大英文科卒。

    • 夏の詩 三題;『茶摘』『夏は来ぬ』『夏の思い出』 

      五月も半ばを過ぎました。今年は、もう梅雨入りだそうです。コロナ感染症拡大のため、三回目の緊急事態宣言が、愛知県に発令されて一週間が経ちます。ワクチン接種も徐々に進んでいますが、感染拡大は続いています。まだまだ十分な注意が必要です。吟詠教室は、5月中、お休みです。 今日は、最近 マイブームの 夏の詩 三題を 取り上げます。一足お先に、夏を夢見よう少し前 私がフォローしている方のブログに、『別れ霜』という言葉がありました。ちょっと気になったので、調べたところ俳句の季語らしく、『八十八夜の別れ霜』という言葉があるそうです。霜に別れ話をするのは、八十八夜 つまり五月の初め頃になるのですね。ロマンチックな切ない言葉です。新茶が美味しい季節です。。。茶摘(ちゃつみ) 作詞・作曲不詳/文部省唱歌 なつもちかづく はちじゅうはちや 夏も近づく 八十八夜、           のにもやまにも わかばがしげる           野にも山にも 若葉が茂る あれにみえるは ちゃつみじゃないか 「あれに見えるは 茶摘みじゃないか。           あかねだすきに すげのかさ           あかねだすきに 菅の笠。」 ひよりつづきの きょうこのごろを 日和続きの 今日此頃を、           こころのどかに つみつつうたう           心のどかに 摘みつつ歌う。 つめよつめつめ つまねばならぬ 「摘めよ摘め摘め 摘まねばならぬ。           つまにゃにほんの ちゃにならぬ           摘まにゃ 日本の茶にならぬ。」  夏が来るなあ。。。   『夏は来ぬ』  さくし・ささき のぶつな           さっきょく・こやまさくのすけ 作詞・佐々木 信綱(1872~1963)  作曲・小山作之助(1864~1927)   うのはなの におう かきねに、一  卯の花の 匂う垣根に、    ほととぎす、はやも きなきて    時鳥、 早も来啼きて    しのびね もらす なつは きぬ    忍音もらす 夏は来ぬ。   さみだれの そそぐ やまだに、  二  五月雨の そそぐ山田に、    さおとめが もすそ ぬらして    早乙女が 裳裾濡らして    たまなえ ううる  なつはきぬ    玉苗 植うる 夏は来ぬ。   たちばなのかおる のきばの まどちかく三  橘の薫る 軒端の 窓近く    ほたるとびかい おこたり いさむる なつはきぬ    蛍とびかい、怠り諌むる 夏は来ぬ。   おうちちる かわべのやどの かどとおく四  楝散る 川辺の宿の 門遠く、    くいなこえして ゆうづきすずしき なつはきぬ    水鶏声して、夕月涼しき 夏は来ぬ。   さつきやみ ほたる とびかい   五  五月闇、蛍飛び交い、    くいな なき うのはな さきて    水鶏啼き、 卯の花さきて、    さなえ うえわたす なつはきぬ    早苗植えわたす 夏は来ぬ。懐かしい思い出は。。。。。。夏の思い出 さくし:えま あきこ             さっきょく:なかだ よしなお 作詞:江間 章子(1913~2005)   作曲: 中田 喜直(1923~2000)  夏がくれば 思い出す はるかな尾瀬(おぜ) 遠い空 霧の中に うかびくる やさしい影 野の小径(こみち) 水芭蕉(みずばしょう)の花が 咲いている 夢見て咲いている 水のほとり 石楠花(しゃくなげ)色に たそがれる はるかな尾瀬 遠い空 夏がくれば 思い出す はるかな尾瀬 野の旅よ 花のなかに そよそよと ゆれゆれる 浮き島よ 水芭蕉の花が 匂っている 夢見て匂っている 水のほとり まなこつぶれば なつかしい はるかな尾瀬 遠い空                             夏への恋心を込めて。。。

  • 08May
    • 晩春の詩 ; 『花 落つる』  三題

      五月に入りました。GWにゆっくり休養したので 元気が湧いてきました。今日は、丁度今頃かな 晩春の詩 三題を紹介します。『五言絶句: 春暁   孟浩然 作』(689~740)盛唐の大詩人。          しゅんぎょう もうこうねん さく     しゅんみん あかつきを おぼえず起句  春眠 暁を 覚えず     しょしょ ていちょうを きく承句  処処 啼鳥を 聞く     やらい ふううの こえ転句  夜来 風雨の 声     はな おつること しんぬ たしょうぞ結句  花 落つること 知んぬ 多少ぞ  『七言絶句: 舟中子規を聞く  城野静軒 作』  (1800~1873)         しゅうちゅうしきをきく きのせいけん さく    幕末期の漢詩人。    やわたやまざき はるくれんと ほっす起句  八幡山﨑 春暮れんと 欲す    とけん ちにないて らっか ながる承句  杜鵳 血に啼いて 落花 流る    いっせいは つきにあり いっせいは みず転句  一声は 月に在り 一声は 水    せいりの りじん はんやの ふね 結句  声裡の 離人 半夜の 舟 『七言絶句: 落花  徳富蘇峰 作』  (1863~1957)         らっか とくとみそほう さく    明治・大正・昭和にわたる政治評論家・                             史家・漢詩人。    ちょうはまい はちはうとう いたるところ よろし起句  蝶は舞い 蜂は歌う 到る処 宜し    こううん ばくばくたり くさ りりたり 承句  香雲 漠漠たり 草 離離たり    そうしゅん なんぞしかん ばんしゅんの よきに転句  早春 何ぞ若かん 晩春の 好きに    まんしゅうの けいふう はな おつるの とき結句  満袖の 軽風 花 落つるの 時三題ともに、『花 落つること』 『落花 流る』 『花落つるの 時』と花が落つる様を詠じています。早春と晩春 さて、あなたはどちらがお好みですか

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