今の時期、生徒(小学4~6年生)の父兄と連日面談をしています。
一人当たり、一応40分間となっているけれど、
ほとんどの方が、1時間ぐらいかかります。
というか、それぐらい時間をかけます。
おかげで終わった後は、もうぐったり。
ほとんどの方が母親ですが、
最近は父親だけや、ご夫婦で来られる方も多いです。
仕事帰りかな。スーツ姿で来られ、夜8時半から始めることもあります。
同じ親でも、お父様とお母様では、
話す内容、考え方、我が子に対する見方が違うように感じられます。
我々塾側の人間からすると、
断然、父親との面談の方がやりやすいです。
時間も、母親だけの方が長くかかり、
父親だけならそう長くはかかりません。
これは、父と母の違いによるのか、
それとも男女の違いからくるものなのか…。
子供のいない私にはよくわかりませんが。
概して、お父様は、
・相談内容がはっきりしている。
・面談の目的を明確に意識して来られる。
・それ以前に、ご自身の考え方がはっきりしている。
・幅広い視野で、子供の教育(受験)を考える。
・余裕がある。(カリカリしていない。)
・話し方に無駄がない。簡潔。
・温かく子供を見守っている感じが伝わってくる。
一方、お母様は、
・話の要点がいまいちつかめない方が多い。
・キーッと感情的になっている方も多い。
・あるいは、受け身すぎて話さず、何考えているかわからない方も多い。
・同じことを何度も言って、結局結論が出ない(結論は特に求めてない?)。
・すごく教育熱心なのはわかるが、自分が主役になってる?
・今現在の我が子の成績だけが、関心の全てになってる。
・結論が出ないまま、ただいろいろ喋って終わり、というパターンが多い。
いえいえ…
なんか、世のお母さんをバカにしてるって?
そんなこと決してありません。
子供のいない私には、学ぶことがたくさんあります。
中にはすごく打ち解けて、上機嫌で帰られるお母様もいらっしゃいますよ。
それにしても、
これって、男女の違いなんでしょうか…
父親は、概して我が子の事を真剣に考えつつも、視野が広いです。
決して受験だけが全てとは思っていません。
なんというか、見方が温かいです。
少しでもいい成績を取り、
少しでもいい学校に入らせたい。
そのためには、なんとしても今勉強させなければ!
それがまるで、
人生の目的の全てであるかのような見方をする母親は、実際のところ多いです。
だいぶ前になりますが、
「どうしても××(名の通ったブランド校)に娘を入れたい」と、
教育熱心なセレブなママがいました。
ママの熱意に娘は応えることができず、
結局その学校は不合格となりました。
その後、そのセレブママは塾に電話をかけてきて
「塾に通わせあんなに勉強させたのに、この3年間は何だったのか」
「結局何にもならなかった。むなしい」
と、グチのようなことを、切々と訴えたのでした。
(それこそ結論を求めない電話よね😓)
ま、このママが、もちろん全てではないけれど、
パパがこのような電話をかけてくることは、まずありません。
先日話したお父様。
考え方が私とまさにぴったりで、
久々に、「ここに我が同志がいた!」
との喜びを感じました。
夫を亡くして以来かな。
私がずっと孤独を感じていたのは、
こういう話ができて、
考え方が合う人がいなくなってしまったからだったの。
もっとお話ししたかったよ。
以前このブログに綴ったけれど、
私は、受験が全てとは思ってない。
もちろん、この産業に携わる者として、
こんな事は大きい声では言えないけれど、
結局、そこから何を得るか、
その経験を、その後の人生にどう生かすか、
失敗したのなら、そこからいかに立ち直っていくか、
それが大事だと思ってる。
私がこんな風に考えるようになったのも、
夫を亡くしたから。
「生きる」ってどういうこと?
そんな哲学者みたいなこと考えるようになった。
なによりも、生きていることが大事。
一日一日は当たり前じゃないの。
どんな風に生きるかが大事なの。
死別経験者じゃなくても、こんな話ができる人がいて、
考え方が合う人がいるんだとわかって、
仕事上のつながりだったけれど、
少し嬉しかったな。
明日も面談だから、もう寝なきゃ。