このネタは書き出すとキリがないのですが、

私のブログはあくまで亡き夫のことが中心なので、

道がそれない程度に綴ろうと思います。

(コメントくださった方、申し訳ありませんが、コメント受付は死別経験者に限定しております。

ここに載せることはできませんが、教育に関するコメント、興味深く読ませていただきました。)

 

 

前の話「発達障害児が多すぎる①②」の続きになります。

 

 

 

私は時々、「私の常識はおかしいのか?」と思うことがあります。

 

前にも書きましたが、

発達障害のあるお子さんにとって、一番苦手なことが塾通いだと思うんです。

なにしろずっと座ってお勉強しなければならないんですから。

遊んだり歩き回ったり、奇声を発したりしてはいけないんですから。

自分が何のためにここにいるのかもわかっておらず、

一番苦手なことを長時間強いられて、

がまんできず自分の好きなようにすると叱られ、

時としてパニックになる。

そういう子たちにとって苦痛以外の何物でもない場所なんです、塾って。

 

中学受験のための勉強って、はっきり言ってすごく大変。

テスト、テストで追いまくられ、6年生になるともう遊ぶ時間なんてない。

子供でも容赦なく順位をつけられ、成績で評価される。

勉強勉強って、それでなくてもストレスでおかしくなる子っているんです。

 

私にもし、発達障害のある子がいたとしたら、

決して集団塾になどやりません。

お金だってものすごくかかるんです。

 

はっきり言って、発達障害のあるお子さんはお勉強どころではないです。

全く落ち着きがない。

人の話が聞けない、理解できない。

こちらの指示には従えない。

塾に来たって結局お勉強など何もしない。

 

 

そんなの親が一番分かっていると思うんです。

それなのにどうして塾に通わせるのか。

不思議でしょうがありません。

「うちの子も人並みに」という親心なのでしょうか。

それとも、家に置いておいても面倒見るのが大変なので、

塾を託児所代わりにしているのでしょうか。

学童や特別支援教室より聞こえがいいから塾にやるのでしょうか。

いえ、でもね、

集団塾にやるのはまちがいでしょ?

だって、我が子のことはともかく、

周りに大いに迷惑がかかるんですよ。

受験させたいのなら家庭教師をつけるとか、個別指導にするとか、

とにかく本人に合わせて指導してくれる(周りに迷惑がかからない)ところを選ぶべきじゃないの?

 

私の考えが甘かったのかな。

私の感覚がお人好しすぎるのかな。

私の常識がずれているんでしょうか。

 

そのような、問題アリのお子様をお持ちの保護者の方は、

「集団塾に通わせるのは遠慮する」ものだと思っていたんです。

ところがどっこいワラワラいるのよね、平気な輩が(笑)

 

当の本人もかわいそうです。

どの親も、我が子に問題があるのを塾には隠して入れるから、

こっちはそんなこと知らず、

間違った対処をしてしまいます。(そりゃそうでしょ、知らないんだもん。)

具体的に言うと、

こっぴどく叱ります!(=𠮟り飛ばします)ピリピリ

時には泣かします叫び

 

それって逆効果なんだってね。

発達障害のある子には、特別な対処法があるらしいんだけど、

こっちはそんなもん知りません。

ってか、何度も言うけど、

うちは、そういう場所ではないんです!

それを求めるなら、違うとこ行ってください!

 

 

 

あのね、

感情の起伏が激しく、ちょっとしたことが刺激になって、

興奮しだすとパニックのようになり、

大声でわめきだし、手が付けられなくなったりするんです。

 

 

で、…

そうなると、もう保護者にお迎えに来ていただくしかなくなるんですよ。

そのようにして、どうにもならん児童を自宅に帰したことはよくあります。

(そこで逆切れする親もいるけどね)

 

 

 

でね、

具体的な事例を一つご紹介します。

 

先日、私は努めて冷静に対処しようと

「わかった、お母さんに電話して来ていただくからね。」と、その子に話し、

教室を出ようとしたら…

(たぶん私のこの対処が間違っていたんでしょうね…)

 

「やめて、やめて、やめてー!!!」

「親にだけは連絡しないで、お願いお願いおねがーい!!!」

と、発狂したように、ビル中に響き渡るような大声で泣き叫び始めたんです。

そして私に向かって突然土下座を始めるんですよ。

 

「お願いです!ゆるしてください!どうか親には言わないでくださーい!」と。

 

となりの教室からも生徒たちの笑い声が聞こえてきます。

(でもこの手口は前にもあって、その場しのぎってことはわかってますから)

 

時間にして何分間ぐらいでしょうか。

私の前に正座をして両手をつき、おでこを床にこすりつけて泣き叫ぶんです。

小学生が、ですよ。

 

この異様な光景、

これが小学校でしたら私は即処分? 

虐待教師?

なんらかの厳しい処分は当然あるでしょうね。

マスコミにも格好の餌食にされるんでしょうね。

 

でも、うちの塾ではその子がいかに大変な子かってことは共通認識事項なので、

みなさん平然としています(それもまた異様な光景?)。

 

で、しばらく本人の好きなように土下座させ、放置していた私…


でも、このままでは授業にならんわい!とばかり(ええ、授業中なんです)、

「君はしばらくここで頭を冷やしていなさい」と言って、廊下に出しました。

(もともと廊下に机といすを出してあるんです)

 

そして、平然と何事もなかったかのように、

あっけにとられている他の生徒達に授業を続けたのでした。

 

こう書くと、

「マーブルさんって冷血漢?」と思われる?

いえいえ、

いちいちまともに向かっていたらこっちの精神がもちゃしません。

さも酷いことを、いたいけな子供にさせて平然としているようですが、

この子、土下座をしていても、次の瞬間にはパッと顔をあげ表情を180度変え、

「ユルサネーゾ、ブッコロスゾ、コノヤロー」と叫んだりします。

ええ、ほんとですよ。

ですから、この子は発達障害児なんです。

 

 

……

と、淡々と語っているけどね、

私?

平気ですよ。

 

ほんとです。

以前の私だったら、

激しく動揺して悩み、こちらの精神が参ってしまったかもしれない。

あんな発狂したようにひれ伏す児童を眼の前にしたら、こちらがパニックになってしまうかもしれない。

小学校の先生が精神を病んで今多数休職しているっていうけど、わかるよ。

学校現場は今さぞ大変だろうと、それは想像に難くない。

って、他人事みたいに言っているけれど、

どうなの私?

あんな、児童に土下座させといて(いえ、させたんじゃない!勝手にしたんですよ!)

ほんとにケロッとしてるの。

全然引きずってないの。

そうね、

今日授業中教室にハチが入って来た、ぐらいのもんかな。

 

なんだろう、自分でも思うけど、この強さ、ってか図太さ。

 

見かけはヤワかもしれないけれど、私の内面っていつからこんなの?

 

それもこれも、

 

やっぱり、

 

夫を亡くしたからなのね。

ここに結局行きつきます。

とどのつまりはここです。

あなたのせいよ!

 

 

苦しんだり悩んだりするのは夫の事だけで十分。

あれ以上の悲しみ苦しみは

この世には絶対ない。

それはもう、私の中で絶対的な確信があります。

夫を喪ったことと引き換えに、私は精神の強さ、いや図太さを手に入れたのかな。

 

それにね、悩んだところで、今は打ち明ける相手も家にはおらず、

結局自分で何とかしなければならないってわかっているからね。

そうね、

あきらめ、かな、私を強く図太くさせているのは。

 

悩みは結局自分一人で受け止め、自分一人で何とかしなければならない。

 

これは私の場合だけど、

でもこのブログをご覧いただいている皆様も、

ご自分ではお気づきになってらっしゃらないかもしれないけれど、

きっと、以前より、図太くたくましくなっていらっしゃるはずだと思います。