創業者の社長が生きてきた時代はどんな時代だったでしょうか?

 

 社歴50年の企業は、創業時は1970年代です。1970年代の日本の経済は、

ニクソンショックやオイルショックなど外的な要因がありながら企業の努力

により次の80年代の繁栄への基礎をつくっていた時代でした。社歴40年の

企業は、日本経済が日本製造業の輸出増大によって成長し、日本型市場

経済システムの強みを生かしながらバブルへと続く時代でした。戦後の日

本が最も華やかな時代だったと言えます。

 

この時代の社長に求められた能力は、リーダーシップ、実行力と時代を

読む力、あるいは忍耐力かもしれません。

 

今の時代はどうでしょうか?経済もグローバル化した時代で、日本は低

成長時代です。簡単な仕事は海外に出て行ってしまい、付加価値の高い

仕事しか日本は残らない時代です。社歴の長い企業は歴史が長いため

変化に対応できないところが多いのではないかと思います。組織も硬直

化していて、前の時代の成功体験を忘れられない人たちが多い状態です。

 

こんなときに事業承継をする2代目社長が、創業者と同じ能力が求めら

れるはずはないのです。

 

親子とはいえ外部から会社を見たときに、その企業の改善すべきところ

は見えているはずです。

 

あとは、やり方だけです。中小企業の従業員をどうコントロールしていくか。

それだけで企業は変わっていけるのです。