バスを降りると、まぁ大量の受験生たちが保護者とともに隊列を組んで
学校へ向かってざっざっと歩く兵隊になっていた。
さらにビビル気持ちを抑えながら校門に向かって流れに乗っていく。
昨日と同じように大したかっこいいキメ台詞も言えずに娘と別れてしまい
このまま帰るのはいやだーっと考えていたら、受験生がグループごとに
教室に案内されている姿がガラス張りの廊下に映し出されていた。
むむぅっと睨んでいたら、まさかまさかのムスメ登場~
人目もはばからずに、手をフリフリ。ぴょんぴょん飛び跳ねながら
ムスメの名前を連呼して「〇〇~ がんばれぃぃぃ 応援してるよぉぉっ」
案の定ガラス張りの廊下を歩く緊張な面持ちの子供たちは一斉に私のほうに
顔を向け歩くスピードもゆっくりと。
とうとうムスメも顔だけをくるっとこちらに向けた。
「〇〇~ 〇〇~ 絶対大丈夫~ ぶつかってこーーーーーい」
と言い終わる前に、あなた誰ですかと真顔でサッと顔をもとに戻した。
あうーーーーん と心で泣いたのは言うまでもない。
でも気づいてくれた、うひひひとほくそ笑んだ。
ウキウキしながら帰り道、昨日お賽銭を忘れた神社にもう一度立ち寄り
昨日はごめんなさいと、2日分のお賽銭でお許しを願い出た。
そして自宅に到着。
気になっていた、1日目の安全校の合格発表を今さらだが確認する。
画面を恐る恐るうつ。まさかまさかこの学校すらご縁がなかった・・・
恐怖の結果しか頭に思い浮かばない。どうしようキーが押せない。
なんて思わず えいやぁぁぁっ とポチった。
結果は
まあ合格は確実だったよね。で、合格~
えっ?なんか書いてある?
えっ 特待生?授業料免除ぉぉぉぉぉぉぉ
やるじゃんムスメ~
思わずぐっと拳を振り上げ、ケンシロウのポーズがあんがい似合う私。
もうこの学校にお世話になろう。心の中で私はそう決めた。