アカサカヒロコ展 ー透明ナ時間ー(長レポート)
しばらく前の事になりましたが、7/2土曜日、ユチさんと2人で、
大阪は天満橋にあるギャラリーあーとスペース夢幻に、
アカサカヒロコ展 ー透明ナ時間ー
見に行ってきました。
私は、昨年の秋に神戸の個展を見に行ってから、二度目のアカサカさん個展です。
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↓一度目の個展レポートはこちら。作品に出逢ったいきさつも、チラリと。
2010.11.7 ブログ記事「アカサカヒロコ展」に行ってきました!
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個展最終日で、作家ご本人が終日在廊されていたので、再びお会いする事も叶い。
とっても気さくな方で、作品の写真も撮っていいとおっしゃり、ブログ掲載OKもらいましたので、
ユチさんのカメラで撮った写真いっぱいで、レポートしますよ~~~。(*^ー^)ノ
(自分のカメラを忘れて行ったのです。ユチさん、写真データCDR送ってくれてありがとう!!感謝感謝ーーーー☆)
まずはギャラリーに入ってすぐのコーナー。
パノラマな作品が3点。
こちらは、個展のタイトルにもなっている『透明な時間』という作品。
夢の中でジャンプするような、浮遊感と、独特の遠近感の画面構成・・・。
この絵のDMで、個展のお知らせをいただいていたので、見るのをとても楽しみにしていたのですが、
実物を見て、驚いた・・・・ ( ̄□ ̄;)!! あっっ。
残像の様に重なるシルエット。
パソコンの画面から、伝わるでしょうか・・・?
これはなんと、トレーシングペーパーに描かれ、絵が重ねられているのです!
トウメナジカン・・・・・この個展の共通テーマとなっている、
「透明」という言葉の意味が、少し分かり。(*゚ー゚*)
遠くの木々も、後ろの紙に描かれているのですね。
手前の少年のアップです。マチエールのこだわり。どうなってるんだろう・・・。
ユチさんのこの辺りへの食いつきは、すごかったっ。
アカサカさんのテクニックについては、こちらへどうぞ ↓↓↓
Ayumie(yuchi)7/5ブログ 『アカサカヒロコ展 with ひろりん』
『永続する時間』
アカサカヒロコさんは、エッチング(銅版画)の作家さんなのですが、
今回は初めて、アクリル絵の具の作品作りに取り組まれた個展でした。
この赤いスカートのブランコの絵は、エッチング作品でもいくつも描かれていて、
私も大好きなシリーズです。
『出発はある日突然に』
こちらも、エッチングの連作があり、代表シリーズだと思います。
空飛ぶ自転車。地上の風景が霞み、心地よい飛翔感。いつまでも眺めていたいような光景。
こちらは、ギャラリー奥の壁面スペース。
エッチングの作品達です。
ひとつひとつ、タイトルが哲学的で、ドキドキ考えさせられます。
トレーシングペーパーに描かれる作品は、裏からの光も必要ということで、
アカサカさんが独自に考案された、フレームの展示方法です。
こうして見ると、シルエットも作品の一部となっているような。
ふとした子どもの表情を捉えたスナップ写真のような作品群がありました。
しかし、ただものではありません。
透かしを絶妙に使って、動きと空気感が、なんともなんとも・・。
『なかよしのはじまり』
『ふわり』
『お隣のひみつ』
『ぴょんっ。』
『迷ったあげく』
次は、正方形型の中サイズの作品シリーズ。
時間とシーンの捉え方が、心惹かれる感性です。
『雨の日の愉快』
作品のアップを載せますよ。あまり上手く写せてないのですが、
よーく見て下さいっ!!(@_@)*
傘や窓ガラスに、雨の水滴が付いている~~~。
芸がこまかいっっっ。
『丘を越えて行こうよ』
そよそよ風を感じる野原を登って行く子ども達。動いていそうな絵ですね。
右端の黄緑の切れ間から、やはりここは丘なのだと分かります。
こちらの絵はタイトル素敵だったのですが、近づき過ぎて、ちょっと写ってなかったな・・
(たしか、『彼女との時間』・・・とかいう感じではなかったかな・・・ちゃうかも)
こちらのネコちゃんの遠近感、分かりますか?
たぶん・・奥の紙・手前の紙の裏から・表面、と描かれているようです。
平面の絵に、見事に時間の経過が表現されている・・・・。
そして、ユチさんが舌をクルクル巻いてしまったテクニックが、このさりげない
ソファのストライプ。カッターで紙を切り込んで、計算尽くしのデザイン。
(私は見過ごしてたけど、ユチさんこそ、するどい切り込みっっ。∑(゚Д゚))
『沁みるほどに白く』
この作品の、空の透明感、遠い感じも素敵でした。大きな雲が真っ白に。
アカサカさんの今回の個展作品は、一点一点ずつ、表現にどこか異なる工夫点があって、
これは、発明と言っても良いのでは!?・・・というアイデアに満ちています。
『予感』
こちらも、ちょっとアップで載せてしまいますが、アクリル絵の具の塗り方一つにしても、
一つ一つ、マスキングをした状態で絵の具を乗せ、引っ掻いたり凹凸を付けておられるそうです。
ユチさんに、「なんでそんなに手間のかかる事をするんやろう?」と問うと、
「迷い無く、ラインをシャープにするために、そこまで、しはるねーん!!!!」と
感嘆の溜め息ついてました。((o(-゛-;)
パッと私が見ただけでは分からないような技術が、繊細に駆使されています。
お肌の滑らかな白さは、トレーシングペーパーの裏から、塗られてある。
『水面の調べ』
同じ色で同じように描かれた、水面の反射面が、トレーシングペーパーを通す事で、
ほどよく、一枚向こう側の次元に見えるのですね・・・。う~~む((゚m゚;)
雲に乗った人が、ふわふわ旅をしていくこの絵本作品は、ずーーーーーーっと、繋がって
広げたら、なが~い一枚の絵だったりします。
言葉もなく不思議な景色を旅して、雲の人は最後、大きな雲の中に。
最後の写真は、ギャラリー全景と、アカサカヒロコさんご本人。
芳名帳を、覗かれていますね。(^ ^)
他にも、ポラロイド写真サイズの、トレーシングペーパーのミニ作品の
ファイルがあって、そちらも沢山の作品があり、見応えありあり。
最初にも書きましたが、ほんとにとても気さくな方で、静かなギャラリーで
ギャースカ大騒ぎの私たちに、いろいろな絵の話をしてくださり、
ユチさんの、画材やテクニックに対しての、熱い質問攻めにもしっかり答えていただきました。
心ゆくまで作品を堪能。
アカサカさん、本当にありがとうございました。
:*:・o(_ _*)o o(_ _*)o・:*:
お茶もいただき、すっかり長居しちゃいました。と、お礼を言って
外に出て時計を見たら、なんと、2時間もギャラリーに滞在してたことがわかり、
どんだけ居てんねーーん!!!ヾ(▼□▼;) わたしたちっ。びっくりでした。
それだけ、時を忘れるほどの、楽しく心地よい時間であったということです。
絵画への夢と栄養を、新たに心に抱き。(`・ω・´)ゞ
帰りは、リニューアル大阪駅の、伊勢丹やらルクアをぐるぐる見て回って帰りました。
大阪駅も元気だなーーー。とてーも楽しい一日でした♡ ヽ(*・ω・)人(・ω・*)ノ
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一昨日、アカサカヒロコさんから、個展を終えてのハガキが送られてきました。
雨の日にポストに届いてて取り出したとき、
「しまったっ。雨粒つけてしまった~~っ!」・・・と慌てて拭き取ろうとしたらば。
・・・・・・これも、作品の一部だったという。
もうもう、ニクイほど素敵な演出。ヽ(*'0'*)ツ
ほんとに最後まで、アートな楽しみ、ありがとうございました。(=⌒▽⌒=)
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★アカサカさんのエッチング作品が、たくさん見られます。↓↓↓↓
アカサカヒロコWEBギャラリー
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超ロングレポート、見て頂いてありがとうございました。(。-人-。)
・・・・・こんなに長いとは、思ってなかったでしょう(ΦωΦ)。おつかれさまでございました。