さぁ行こう、僕らの夢へ 105回選手権記念大会観戦記 | 宏鈴法師のブログ

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第5話 今年も山陰に深紅の大旗は来ず・・・・・

 8/11 6日目第2試合 立正大淞南(島根)-広陵(広島) 10:21~12:46

    一二三四五六七八九十計HE
立正淞南010020000 362 山下、日野-勝部
広  陵00020510X 8111 高尾、倉重、堀田-只石

   第一試合  第二試合  第四試合
   沖縄尚学3 慶応義塾  文芸大付  
   いなべ総0 北  陸  宮崎学園

 ここまで順当に日程が消化され6日目に突入。
この日はいなべ総合・立正大淞南・北陸が登場していたので、コロナ前の低価格だったら現地観戦していただろうが、入場料高騰の影響を受けて自重して自宅観戦。

いなべ総合が沖縄尚学相手に善戦するも0-3の完封負けで1時間41分で風のように甲子園を去っていった。。。。。

続く第2試合。江の川・開星・益田東といった私学の強豪を相次いでなぎ倒し島根代表として堂々と甲子園に乗り込んだ。
同じ山陰の鳥取商は2年連続初戦完封負けでいち早くクニに帰ったが、淞南は2回戦からの登場でずいぶん長く関西にとどまっていた!!
しかし、相手は同じ中国地区で王者の広陵。前年春の中国大会で0-9と7回コールド負けを喰らっているのでその二の舞だけは避けたいが、限りなく勝機は薄かった・・・・・。

淞南は県大会から背番号3の山下が先発してエースの日野がリリーフで締める必勝リレーで勝ち上がってきた。
広陵は1年春からエースナンバーをつけている福岡から来た高尾投手が2年生ながらセンバツ4強入りの原動力となっていたし、打線も3番・真鍋を筆頭に全国屈指の破壊力を持つだけに試合前から怖くて仕方がなかった。

しかし、案ずるより産むがやすし とはよく言ったもので・・・。
1回表淞南は高尾投手の前に三者凡退だったが、1番・酒井は三振したものの7球粘りファール2球を放ちその後もセカンドゴロ・レフトフライで終わっただけにバットにボールが当たらないというほどの重症ではなく、外野にもボールが飛んだのでなんとか形にはなるかなと。
その裏、先発の日野投手が快調に2死を取り安心していたら、3番・真鍋にレフト前ヒット。4番・小林もヒットで続き四球で2死満塁といきなりの大ピンチ!!しかし6番・浜本がファーストライナーに倒れ初回無失点で凌いだので山陰球児の見せ場を作れる運びとなった。

2回表1死から5番・木下がファースト内野安打でノーヒットノーランを阻止すると、太田監督はエンドランを仕掛けまんまと成功しライト前ヒットで1・3塁とチャンス拡大。
昨春、地元・浜山で広陵と対戦し完封コールド負けした屈辱を晴らすべく最初の1点は自分の采配で・・・と太田監督は胸に秘めていたのかもしれない。
広陵は余裕の内野中間守備ということもあり、7番・新地カウント1-1からセーフティ―スクイズを敢行するもホーム封殺・・・・・。完全に僕は意気消沈したが、直後に8番・竹内が起死回生のライト前タイムリーでなんと淞南が先取点!さらに四球で2死満塁とボルテージは高まったが、1番・酒井がサードゴロに倒れやはりそう多くの得点は取れなかった。

山下投手は先取点をもらいだいぶ硬さも取れたのか?2回は三者凡退に抑え行けるところまで行って欲しいと。
しかし、高尾投手も体制を立て直し3回は三者凡退に抑えリズムをつかみその裏、1番・田上がショート内野安打とエラーも絡んで無死2塁。すかさず太田監督はタイムを取って内野を集め落ち着かせ、2番・谷元の送りバントで1死3塁と形を作られると、早くもエース・日野を投入して逃げ切り体制に入った。
いきなり甲子園初登板で1死3塁のピンチ最初の打者が真鍋と苦しい局面だったが、1-1から浅いレフトフライに抑え、4番・小林もセンターフライと立正大淞南のエースの貫録を見せつけたマウンドだった。

追加点が欲しい淞南は4回2死から7番・新地が四球で出塁すると思い切って盗塁が成功しチャンスをつかみかけたが8番・竹内ボール球のスライダーに手を出し三振。
すると序盤3回まで燻ぶっていた広陵打線がようやく目覚め、その裏2死ランナーなしから7番・高橋がセンターへツーベースを放ち反撃のノロシを挙げると、高尾投手がストレートの四球を選び、9番・松下がカウント2-2から右中間を破る逆転タイムリースリーベースで重苦しい雰囲気を一掃し、広陵ペースになると思われた。

しかし、今年の淞南はいつもの島根県勢とちょっと違う!
失点直後の5回表に先頭打者がエラーで出塁し、太田監督は1番・酒井を信頼してフリーに打たすも外142kmの速球に三振。すると一転して手堅くバントで2死2塁と形を作り、3番・坂川に託した。カウント1-2からボール球に手を出し追い込まれここも無得点と覚悟した時に、まさかの左中間突破のタイムリースリーベースが飛び出し2-2同点。さらに4番・山下もセンター前タイムリーヒットを放ち3-2と逆転に成功!!!
これで勇気づけられたエース・日野。5回裏1死から3番・真鍋にセンターバックスクリーンに放り込まれるか???という大飛球を放たれたがあと1m程足りずセンターフライになるなどこの試合初めて三者凡退に抑えて整備に入った。

昨春の浜山で何もできずに0-9で7回コールド負けしたことを思えば、1年と少しの間に大きく成長した立正大淞南。
あるいはこのまま大金星を挙げるか?!といい夢を見ながらのクーリングタイム。
ただ、この10分間が夢の中で過ごせていたが、無情にも至福の10分間が過ぎ去ってこの後現実を思い知らされる運びとなった・・・・・。

6回表あえなく三者凡退に終わると、その裏5番・只石のヒットと送りバントで1死2塁。7番・高橋にセンター前ヒットを喰らい1・3塁のピンチを招き暴投で2・3塁とピンチ拡大。。。。。このピンチで高尾投手をフルカウントから高めのボール球振らせて三振。さらに9番・松下を2球で追い込みここを辛抱したら勝てるかも???と色気が出たところでまさかのパスボールでやらずもがなの3点目。
さらに9球粘られ四球をもぎ取られすかさず盗塁。1番・田上のタイムリー内野安打で勝ち越されると中井監督は容赦なく盗塁のサインを連発し、また四球を出し2死満塁から3番・真鍋に走者一掃のツーベース・・・というよりも左中間に高く上がったフライをレフトが取り損ねただけでパスボールも含めて4点プレゼントした格好となり気が付けば3-7と大きく突き放されてしまった、、、、、

こうなると立正淞南は戦意喪失ぎみで7回あっさり三者凡退。その裏にはヒット~盗塁~送りバントで1死3塁と形を作られ7番・高橋にセンター前タイムリーヒットを喰らい5点差。県大会ならコールドもちらつく展開だが、中井監督は別に勘違いしたわけではないと思うが代走そして高尾投手に代打を送り試合を決めに来たが盗塁失敗にレフトフライで1点どまり。

8回表代打の関係で2番手・倉重が調整登板。もうこの試合エースは登板できないので怒涛の猛追を期待するも1死後4番・山下がヒットを放っただけで無得点。
その裏ショートゴロトンネルに連続四球などで2死満塁のピンチを招いたが、日野投手も最後の最後で意地を見せ5番・只石を外141km見逃しの三振に仕留め最終回。

太田監督は先頭打者に思い出代打を起用も1球で凡退。すると中井監督も思い出登板で1年生・堀田をマウンドへ。完全に見下されたような用兵をしてきた相手に一矢報いたいがライトフライ。2死ランナーなしからデッドボールもらうも最後はスライダー見逃しの三振で試合終了。

戦前から勝敗予想はたやすくもっと大差がついてもおかしくないと覚悟していたが、序盤は先取点を奪いいい夢を見させてもらって最終的に5点差での敗戦なんで春の中国7回コールド負けを考えるとずいぶん成長した立正淞南。

ただ悲しいかな島根県内で強豪を連破しても全国では力の差を見せつけられる格好となりことしもまた山陰に優勝旗はこず、1つも勝てなかった・・・・・。

この悔しさを胸に来年のセンバツで山陰両県でどこか晴らしてくれたらという願いも虚しく出場校ゼロといつもと同じ傾向は変わらなかった。

さて4日間の沈黙を破って大会8日目にも甲子園にはせ参じたが、午前中~昼間の夏空から一転してゲリラ豪雨が甲子園襲い長時間中断を喰らった・・・・・。それは次回の講釈で。

⚾今日の投手陣
チーム名 選手名 投球回 打者 投球数 安打 犠打 四球 死球 三振 暴投 失点 自責
立正淞南 山 下  2 1/3 11  43  3  1  1  0  1  0  0  0
立正淞南 日 野  5 2/3 30 122  8  2  4  0  3  1  8  7

広  陵 高 尾  7  29  94  5  1  1  1  5  0  3  1
広  陵 倉 重  1 1/3  5  14  1  0  0  0  1  0  0  0
広  陵 堀 田     2/3  3  10  0  0  0  1  1  0  0  0   

         (完)

            🌟次回予告🌟
8/13 8日目第4試合 おかやま山陽(岡山)-大垣日大(岐阜)