20240526【「2024年砂漠の旅」★三原山】④ | 動的平衡

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同情するならアメをくれ!

 

〈お鉢巡りコース〉or〈テキサスコース〉?

落ち着いて一服。

覚悟を決めるまでの時間は、煙草一本分。

〈テキサスコース〉経由〔大島温泉ホテル〕なら

上手くいけば途中で〈砂漠〉が見れる。

上手くいかなければ、最終バスに乗り遅れる。

でも、〔大島温泉ホテル〕まで行けばタクシーを呼んでもらえるかもしれない。

タクシーが呼べなくても走って下山し、船に間に合う可能性もゼロじゃない。

そしてすべてが上手くいかなかったとしても、最悪、船に乗りそびれるだけ。

その場合、宿を探し翌日の同じ時間に出航する船に乗ることになるが

そんなものは、大した“最悪”ではない。

〈テキサスコース〉に決定!

 

どこかで違う世界線に迷い込んだのか?

踏めばジャリジャリと音がする道を進む。

もし将来“砂の惑星”に行くことがあるのなら、こんなところだと思う。

 

13:51 @分岐

〈テキサスコース〉を左折し〔大島温泉ホテル〕方面へ。

最終バス発車までの残り時間、56分。

 

13:54 @さらに分岐

〔大島温泉ホテル〕方面から右折し、《裏砂漠》へ。

 

14:01 @裏砂漠

《裏砂漠》はニッポンで唯一国土地理院が発行する地図に「砂漠」と表記した場所。

度重なる噴火によって降り注いだマグマから発せられる熱風が

大地を焼き、すべての植物を燃き尽くし、荒涼とした黒い世界を作り上げた。

中々見応えのある光景。

 

14:10

〔大島温泉ホテル〕を目指してラストスパート。

最終バス発車までの残り時間、37分。

【一本道の奥、右手に薄っすら建物。あれが〔大島温泉ホテル〕かな?】

 

14:36 @大島温泉ホテル

結果オーライ。

 

バス停は最終の船に乗るための長蛇の列。

大島温泉ホテルに宿泊した客が並ぶ。

バス停の看板を見ると行き先は《出港地》。

( ,,`・ω・´)ンンン?

《元町港》に行くのかな?

島にあるもう一つの港、《岡田港》行きならアウトだ。

並んでいる人に訊いてみると

「船はその日の風や波の影響を考慮して、毎日、到着する港が違うのよ」

なるほど。

だから《元町港行き》でも《岡田港行き》でもなく《出港地行き》なのね。

 

バスに乗り込むと一つ前のバス停(三原山頂口)から乗ったソフィア一家がいた。

旦那が笑いながら訊いてきた。

「どうして君、このバス停から乗ってくるんだい?」

 

15:19 @元町港

出航の16:25まで、港で時間潰し。

【この看板は取り外し式。入港のある日だけ〔本日の入港地〕を付ける】

 

朝も停まっていたパトカー。

お巡りさんが1人。

「朝もいましたよね」と話しかけると

「島に入島するルートは港と飛行場に限られるから、怪しい人がいないか巡回してるんですよ」

パトカーのナンバーを見ると品川ナンバー。

関東陸運局東京運輸支局の管轄は伊豆七島・小笠原諸島にまで及ぶというから

「なるほど」と思わないこともない。

しかし品川か。何となく違和感。

伊豆大島の高校が甲子園の予選に出るときも東東京大会だったからそれでいいのかなぁ…。

【さっきまでいた三原山】 

 

16:24

入船。

 

東海汽船の社旗はノルウェーの国旗に似ている。

たぶん東海汽船のは〈情熱の赤〉と〈大海原の青〉とかで

ノルウェーのそれの由来は知らない。

【東海汽船の社旗】

【ノルウェーの国旗】

 

誰かが何かで“ノルウェーの国旗の秘密”と意味ありげに云ってた。

「皆さんご存知でしょうか。実はノルウェーの国旗には6ヶ国の国旗が隠されてるんですよ!」

ふふふ。

そんなものは偶然以外の何ものでもないだろ。