祖母の
は高台にあって、海のむこうまでよく見えた。まぁるい夕陽がジュッと音でもたてるみたいに
入っていくのを観るのが好きだった。
大きな
もよく見えた。「あれは北海道へ行く船だよ」と教えられた。
実家の地方と北海道は、昔は
の行き来があって縁が深かったそう。
単位の繋がりだから、結婚のその日まで相手の顔も知らない結婚や養子縁組もあったそう。
私は
では長女。私の先々代の長女(祖父の姉)は北海道へ養女に。
時代がちがえば
私も北海道に嫁がされていたかもしれない。
今は
ですぐに来れるけれど、昔はお里帰りも「もう来れないかもしれない」
「もう会えないかもしれない」
の気持ちが強かっただろうな。
子ども心に、父の伯母の帰郷の時を鮮明に覚えているわ。
また会えるさよならと
もう会えないさよならは
違うね。
