海繋がり | 14番めの月

14番めの月

~~~ 足りないところも愛おしい ~~~

未来の自分が喜ぶことをしよう。

ひろりん

子どもの頃。
祖母の家は高台にあって、海のむこうまでよく見えた。

まぁるい夕陽がジュッと音でもたてるみたいに
入っていくのを観るのが好きだった。

大きな船もよく見えた。

「あれは北海道へ行く船だよ」と教えられた。

実家の地方と北海道は、昔は船の行き来があって
縁が深かったそう。

家単位の繋がりだから、結婚のその日まで
相手の顔も知らない結婚や養子縁組もあったそう。


私は家では長女。
私の先々代の長女(祖父の姉)は北海道へ養女に。

時代がちがえば
私も北海道に嫁がされていたかもしれない。

今は飛行機ですぐに来れるけれど、昔はお里帰りも
「もう来れないかもしれない」
「もう会えないかもしれない」
の気持ちが強かっただろうな。

子ども心に、父の伯母の帰郷の時を鮮明に覚えているわ。

また会えるさよならと
もう会えないさよならは
違うね。


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