今日はお酒の新商品の紹介です。
名前は『蒼天伝 純米大吟醸 音響加振酒 蒼の音(あおのおと)』。
1,000本限定でリリースしました。

https://sotenden-bluenooto.mystrikingly.com/
詳細は上記の特設のWebサイトを見ていただければと思うのですが、
これは3つのポイントを持つお酒です。
こっそりやっているブログなので、色々と裏話も含めて書いていければ。
1.音楽を聴かせたお酒であること
このお酒は音響機器に高い専門性を持つオンキヨー株式会社さんが開発した、「加振器」と呼ばれる装置を使い、発酵しているもろみ(お酒)に直接音楽の振動を伝えて造っています。
振動により、もろみ中の酵母や酵素が影響を受け、香りや味わいに違いが出ます。
「蔵の中でスピーカーを使って音楽をかけた」とかは割とよくあるのですが、その場合音楽はあくまで空気を伝ってタンクに届いているので、振動の伝達効率やもろみに届いている振動の大きさが異なります。
また、例えばうちで長年やっている『海中貯蔵酒』なんかは「科学的にしっかりした根拠があるわけではないのに味が変わっている」という部分にロマンがありそれが良さです。しかし音響加振はオンキヨーさんが東京農業大学さんと共同研究を行い、科学的なエビデンスを得ていることが特徴です。
2.お酒に聴かせた音楽は“ジャズ”を使用したこと
身内感が出てしまうので基本どこにも書いていないのですが、元々このお酒を考える発端となったのは3年前の私の結婚です。
ピアノを12歳で辞めて以来、音楽からすっかり遠ざかり楽譜も読めなくなっていた私ですが、ご縁があって結婚を決めた相手は同じ気仙沼出身のジャズのピアニストでした。
結婚以来私たち夫婦を知る方々からは、「これでジャズを聴かせたお酒ができるねー」なんてよく言われ始め、その時から音楽とお酒のコラボを考え始めました。
ということで、このお酒は気仙沼出身のジャズピアニスト/作曲家であり妻である岡本優子氏のオリジナルジャズアルバム「In Your Eyes」を聴かせて製造しました。本人の説明によると、「穏やかで優しい曲が多い」とのことです。私もそう思います。
先述のオンキヨーさんと東京農大さんの研究結果の一部を拝見すると、聴かせる音楽の種類(厳密には音域や音階)によって香りや味わいによって強まる要素や弱まる要素が異なるのだそうです。例えば香りに関してはモーツァルトのピアノ曲だと強まり、メタルだと弱まるというように。
ピアノジャズだとどうなるのか知りたいというのもあり、今回は妻の楽曲を使用しています。
3.デザインにもこだわったこと
当社のお酒のラベルやパッケージデザインは、全て同じデザイナーさんに頼んでいるわけではなく、アイテムごとにそのイメージに合ったデザインをしてくれるデザイナーさんに頼んだり、自社で作ったラフを印刷会社さんに良い感じに仕上げてもらったりして作っています。
今回、最初は自社でというか私がデザインを作成し始めたのですが、妻から「自分のアルバムのジャケットデザインを描いて下さった方にお願いしたらどうか」と提案を受け、イラストレーターのイワイ リナ氏に行きつきました。
今回初めて製造するお酒で、売れ行きについても予測できない中でご快諾いただき、素晴らしいラベルを制作していただきました。
どんなお酒なのかが伝わりやすく、シンプルながらもタッチにオリジナリティがあり、当社のお酒「蒼天伝」のブランドカラーである「青」も取り入れるという、私があのままデザインしていたら到底辿りつかないクオリティでラベルとカートンが完成しました。
ちなみに名前については本当はジャズにかけて「BLUE NOTE(ジャズやブルースで使用される特徴的な音階)」にしたかったのですが、商標の関係で難しく、仕方なく蒼天伝にかけて「蒼の音」にしました。そもそもBLUE NOTEを直訳すると「青い音」ですし、あおのおと=ブルーのおと=ブルーノートという駄洒落としてもありかなと。……本当か??
肝心の味わいは??
そんなわけで完成・発売した蒼の音ですが、お酒として最も重要な味わいはどうだったのでしょうか。
結論から言うと、同じスペック(同じ米、麹、精米歩合、酵母)のお酒から良い方向に変化しました。
まず香りについては、明らかに香りが強く(華やかに)なりました。当社では香りの強さを分析する装置はないのですが、出来上がったお酒を社長、私、妻、製造部長で試飲し、同スペックのお酒と比較したところ、四人全員が香りが華やかになっているという判断をしました。
味わいについては少し複雑に変化しています。元のお酒よりも若干角が取れてまろやかに、落ち着いた味わいに変化しました。これは数値も実際に変わっていて、酸とアミノ酸の値が少し下がったことで甘みが柔らかく感じられるようになったのが原因と思われます。
最後になりますがこのお酒に込めた想いは、もちろん妻の音楽を活かしたいとか、新しい技術にチャレンジしてみたいとか色々あるのですが、一番は「お酒が飲まれるシーンを広げたい」ということでした。
ジャズバー、ライブレストラン、クラブなど音楽が絡む場所で飲まれているのは基本ビール、ワイン、ウイスキー、カクテル等の洋酒が多いです。そういった場や、普段日本酒を飲まないジャズラバーの人たちに飲んでいただきたく、このお酒を形にしました。
このお酒をきっかけに今まで日本酒に触れていなかった方々が、興味を持っていただければいいなぁと思います!
今回は試験醸造的な感じなので、数が1,000本と少ないです。
お早めに手に入れていただければ!