腰椎と胸椎に転移した癌

主治医から

「もう歩くことは出来ません」と

宣告され

「できる治療は今やってる放射線で終わったら何も」と

言われ


「だったら返してください!」と

電話でキレた


主治医からの説明は

この電話だけだった


夫はきっと余命宣告を受けたのかもしれない

あの放射線治療の入院は

今考えても貴重な時間を削られた

腹立たしいものだった


夫は退院して

介護タクシーに乗せるにも

激痛が走り

車の振動でも痛がり

本当にかわいそうだった

「家まであと少しだから、頑張って」

あんなに頑張っている人に

ひどいことを言ったと

今でも申し訳ない気持ち


夫が家に戻って

介護ベッドが合わなくて変えたり

入浴サービスも抱えながらで大変だったり

食事もとれなくて悲しかったけど


49日間


こんなに側にいた時間は

なかった


看取れてよかった


側にいられてよかった


夫と出会えて

一緒に生きれて

よかった


まだ一緒にいたかったけど


ここまで愛せる夫に出会えた私は幸せもの


その気持ちだけで頑張れる

看取る時間があったから

夫への想いが

もっともっと強いものになったんだと思う


看取ってよかった