優生保護法の背景にあったもの

 

 おひさしぶりです~爆  笑

 

 法改正の対応が少し落ち着いてきたので、久しぶりに投稿しようかと照れ

 

 前回からの続きで・・・・ 

 

 日本の優生保護法の説明の前に、そのもととなった学問である優生学と世界の動きについて触れておかねばですねニコニコ

 

 優生学は、19世紀後半(1880年代)にイギリスのフランシス・ゴルトンさんが提唱したことで始まったのですが、当時の時代背景としては科学が宗教などに代わり市民権を得て、この世のあらゆる現象は科学によって解明が可能であるとする科学至上主義が世を席巻しつつありました。

 

 ゴルトンさんは身体的特徴や性格、様々な才能は遺伝により受け継がれるものであると統計学などを使って結論付けました。

 さらには、イギリスが更なる発展を遂げるには、望ましいとされる遺伝子を残し、望ましくない遺伝子は取り除かれる必要があるとも述べています。

 

 そこからさまざまな学者たちによって研究がすすめられ、20世紀には世界の多くの著名人や政治家さんたちがこの学問を支持し、本気であらゆる社会問題を優生学が解決に導いてくれるものだと信じていました。

 

 イギリス生まれの学問ではありますが、大きく発展させ、実用化したのはアメリカです。1907年インディアナ州で成立した断種法が、世界で初めて強制的な去勢を認めた法律となります。

 その後アメリカでは他の州も追随し断種法に類似した法律を成立させ、大量の障害者や犯罪者が強制的に去勢手術を受けさせられることとなりました。

 

 又、当時のアメリカでは、優秀な人種はアングロサクソンのみと考えられ、そのアングロサクソンと下等種とされたアジア、東欧、南欧の血が混ざることを嫌悪して成立させたのが移民法で、これも優生学的思想が根本にありました。アジアの中でも特に日本は移民を禁止されていました。

 これは形を変えて、いまだに根強く差別としても残っていますよね。元大統領のトランプさんは白人至上主義者で有名で、アメリカは表向き人種差別を禁じてはいるものの、今でもかなりの数の白人至上主義の方がいます。

 

 このアメリカの優性政策を皮切りに、ドイツ、日本、スウェーデンなどが断種を実行するための法律を作っていったのです。

 ドイツはナチスによる迫害にも利用されていましたが、ナチスの成立以前から断種の採用は議論されていました。

 

少し長くなってきたので続きはまた次回に・・・(;^ω^)