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俺たちのニューヒーロー誕生!

ダイ・ハード


クリスマスイブにロサンゼルスを訪れたニューヨーク市警の刑事ジョン・マクレーン(ブルース・ウィリス)は別居中の妻ホリー(ボニー・ベデリア)が勤めるナカトミビルに向かう。ビルの上階ではクリスマスパーティーの真っ最中。時を同じくしてハンス(アラン・リックマン)率いる武装グループがビルを占拠。パーティー中の社員を人質に立て籠る。ビル内にいたマクレーンは状況を把握すると人質救出のために行動を起こす。



公開時に会社の友人に推され、ほぼ情報ゼロでスクリーン鑑賞。80年代は刑事アクション映画が花盛り。コメディ&スタイリッシュ作品が多かった。本作はタンクトップで裸足で血だらけ傷だらけ。スタイリッシュとは真逆の泥臭さ。


主人公は泣き言だって愚痴だって漏らす。最新ガジェットもない。天才的な格闘スキルや頭脳があるわけでもない。それでも諦めない。あらゆる手段で活路を見出し危機を乗り越える。等身大の「俺たちのニューヒーロー」誕生の瞬間だ。


本作で感動を覚えるのがロス市警のパウエル(レジナルド・ヴェルジョンソン)とマクレーンの交流。顔を合わせたこともない二人が無線機のやりとりだけで信頼と友情を築く。このパウエル、次作でも遠く離れた場所からマクレーンを援護。


パウエル同様、リムジンの運転手アーガイル(デヴロー・ホワイト)もアシスト。二人とも黒人。このシリーズ3作目までは黒人が重要な役を占めているのは意図されたものなのだろう。クリスマスイブの災難設定は2作目まで。



キャスターのソーンバーグ(ウィリアム・アザートン)の介入も印象的。マスコミの余計な行動でマクレーンを追い込む。ジョン・マクティアナン監督の多くのメッセージが仕込まれていそう。撮影は後に「スピード」を監督するヤン・デ・ポン


本作、何度も見てるのに、あることに気付かなかった。後の「ハリー・ポッター」シリーズのスネイプ先生が本作のテロリストのハンスを演じたリックマンだったことに気付いたのはずいぶん経ってからだった(汗)


当時、ブルースは日本ではほぼ無名。米国でも探偵ドラマで名が知れたくらい。どころが、本作が大ヒット。合計5作製作される人気シリーズに発展。テレビ放映で何度見たことか。ブルース自身のその後の活躍はご存知のとおり。


若い方は「アルマゲドン」のほうが馴染みがあるかな。スリラーやコメディなどジャンルを問わずに出演。脇役やカメオ出演も多く、映画愛に溢れた方なのだろうと推察。2023年、失語症を公表して俳優引退宣言。長い間、ありがとう。


本作、名作。若い方でちゃんと観たことない方は一度は見たほうが良い。



 DATA

監督:ジョン・マクティアナン/脚本:ジェブ・スチュアート/スティーヴン・E・デ・スーザ/撮影:ヤン・デ・ポン/原作:ロデリック・ソープ

出演:ブルース・ウィリス/ボニー・ベデリア/アラン・リックマン/ウィリアム・アザートン/デヴロー・ホワイト/ハート・ボックナー/ジェームズ・シゲタ/レジナルド・ヴェルジョンソン



hiroでした。



ダイ・ハード ラストデイ←シリーズ最終作


アルマゲドン←若い方はこっちのほう?


オーシャンズ12←のカメオ出演笑える