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わからないものはやっぱ怖い

(C)2022 20th Century Studios

プレデター:ザ・プレイ


1719年、北米の山地グレートプレーンズを拠点とするコマンチ族。薬学を学ぶナル(アンバー・ミッドサンダー)は兄で部族一の戦士タアベ(ダコタ・ビーバーズ)を羨み、自分も戦士になりたいと夢見ている。ある日、空に謎の飛行物体を見かけ「狩りに出ろ」とのお告げだと信じたナルは、行方不明になった村人の捜索に同行することになる。


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配信限定のシリーズ最新作を初見。エイリアンは観てるけど、プレデターはチラ見程度。なのでよく知らないのだけど、そもそも「プレデター」って狩りのために地球にやってきた異星の種族であり、ひとつの個体ではない、って理解でいいのかな?


間違ってたら御免なさい…本作のプレデター、正解に近いのでは? シュワちゃんと戦っていた頃は冷酷無比。狩りなのだからレジャー気分。獲物に同情なんてすることもない。それがいつの間にか意思疎通。味方してくれたり、義理堅かったり…。


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太古の話かと思ってたら300年くらい前。日本は江戸時代。現代のハイテク兵器でも勝てないハンター。当時のローテク武器でどう立ち向かうのかが焦点。弱点さえわかればビームがなくても火力が弱くてもなんとかなるということ。


少女の成長も描いているのが付加要素。社会における女性の立場を扱った点は現代風。オンナだから、オトコだから、という問題はわかりやすい。ネイティヴの集落を舞台にしたのもいろんな配慮なのかな。薬草知識があったことはうまく使ったよね。


(C)2022 20th Century Studios


ネイティヴ、またはネイティヴ寄りの俳優を集めたからか出演者はほぼ無名。主役のミッドサンダーもフォートペック・スー族の一員であることを公表している。アジア、メキシコ、インド、中東…さまざまな人種の俳優にチャンスが広がっている。


監督は「10クローバーフィールド・レーン」のダン・トラクテンバーグ。危機に立ち向かうプロセスは得意なのだろう。広げ方もカメラワークも上手い。説明しすぎないのも「謎のモンスター」感を上げる効果。静かだが眠くならずに観れた。


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狩られる者の恐怖は原点回帰。何より「わからないもの」というだけで十分怖い。スケールもラストの達成感もスクリーンレベル。通常上映してもそこそこヒットしたのではないかと思われる。独占配信はもったいない。


過去シリーズを知らない方でも全然OK。グロテスクな表現も控えめ。…などとおススメしてもざんねんながら観られない方は多い。



 DATA

監督:ダン・トラクテンバーグ/脚本:パトリック・アイソン

出演:アンバー・ミッドサンダー/ダコタ・ビーバース/ミシェル・スラッシュ/デイン・ディリエグロ



hiroでした。



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