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想定超えてきた青春グラフィティー

(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2021

映画クレヨンしんちゃん

謎メキ!花の天カス学園


各分野に多くのエリートを輩出する中高一貫の名門天下統一カスカベ学園の体験入学に参加したしんのすけ(小林由美子)、風間くん(真柴摩利)、ネネちゃん(林玉緒)、マサオくん(一龍斎貞友)、ボーちゃん(佐藤智恵)の5人。生徒の行動をAIが採点する管理教育の中でしんのすけはマイナス点ばかりを叩き出し、巻き添えをくった風間くんのイライラは募る。そんなとき、学園内でささやかれる吸ケツ鬼の噂を耳にする。


(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2021


髙橋渉、うえのきみこら長年にわたり「クレヨンしんちゃん」に関わっているスタッフによるシリーズ29作目を初見。評判がいいので気になっていたのだが、いつも通りの緩いサブタイトルに反して激アツ。これ、シリーズ名作のひとつかもしんない。


「ちゃんとミステリー」なのは予想がついた。例の小学生探偵を意識したビジュアルだったものね。ミスリードを誘うのはミステリーの王道。そこしっかり踏んでの可愛気のあるトリック。「今回は謎解きです!」とテーマが見えるので良い。


(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2021


ここまではある意味想定内。激アツポイントはカスカベ防衛隊。「一緒に過ごせるのも今のうち」…序盤のヒロシ(森川智之)のつぶやきが呼び水。エリートなんて興味がない面々がなぜ来たか、風間くんはなぜみんなを誘ったのか。う〜んお熱〜い。


個々のキャラ立ちはいつも通り。今回それぞれに見せ場を用意した脚本が粋。ふだん見られない顔を見せてくれるのは「映画ドラえもん」のよう。ネネちゃんのリーダーシップ、風間くんとマサオくんの変貌、そしてボーちゃんの…見どころ満載。


(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2021


小林、真柴、林、一龍斎、佐藤のカスカベ防衛隊組が本作のメイン。ミステリーが軸にあるのでこの人数が適度。森川、ならはしみきこおろぎさとみの野原ファミリーも要所で存在感。風間くんの真柴がシロも担当していることは初めて知った。


バラエティゲスト枠はチョコプラ松尾駿長田庄平フワちゃん。チョイ役ゲストなのでご安心を。仲里依紗は出番の多いキャラだが気がつかなかった。AIの声の佐久間レイは「それゆけアンパンマン」のバタコさんが有名。落合福嗣の名も発見。


(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2021


キッズ冒険ファンタジーとして安定のコンテンツ。そこにシリーズ初のミステリートッピング。さらに友情増し増し。人気の上に胡座をかかない姿勢が愛される理由か。やりすぎると子どもたちが置いてかれるのでさじ加減は要注意。←誰に言ってる?


想定以上を時々ぶっ込む幼稚園児たち。過去最高に「友情」を感じる(個人の感想)本作でも超えてきた。小中学生向きの話かなとは思うが、面と向かった友情アピールじゃ小中学生見ないし。…なんて考えてる中高年が一番グッとくるのかもね。



 DATA

監督・絵コンテ:髙橋渉/脚本:うえのきみこ/原作:臼井義人

出演:小林由美子/真柴摩利/林玉緒/一龍斎貞友/佐藤智恵/広橋涼/村瀬歩/山口太郎/亀井芳子/斎藤彩夏/稲田徹/佐久間レイ/玉川砂記子/松尾駿/長田庄平/フワちゃん/仲里依紗/こおろぎさとみ/ならはしみき/森川智之



hiroでした。



B級グルメサバイバル←レビュー書いてた!


名探偵コナン←例の小学生探偵(笑)