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ブリ・ド・ゲロンチョリー!

(C)2009「鴨川ホルモー」フィルムパートナーズ

鴨川ホルモー


京大に二浪で入った安倍(山田孝之)は高村(濱田岳)と共に青龍会という謎めいたサークルに入会する。京都の4つの大学で1000年以上続く神事であるホルモーを行うために「オニ語」を習得させられるが、ホルモーが何かを知らないまま半年が過ぎ、奇妙な代替わりの儀式を終えると不思議な生き物が見えるようになる。


(C)2009「鴨川ホルモー」フィルムパートナーズ


万城目学による関西ファンタジー小説シリーズの映画化作品を再見。京都の大学が舞台の本作。サークル活動という日常と神事という非日常が同居する。「ホルモー」とはオニと呼ぶ式神たちを組織して格闘する競技…だが、深く考えなくても良い(笑)


ホルモールールは簡単なので心配無用。ご覧になった方で「やってみたい」と思った方もいるのでは。「チョンマゲ」は御免だけど。なぜチョンマゲ?…そこも考えないように。そもそも1000年前からレナウン娘♪なんてなかったわけで。


(C)2009「鴨川ホルモー」フィルムパートナーズ


終盤、神々が怒り京都に危機が訪れるわけだが「平和を守る」的スペクタルとは無縁。小さな恋のお話や友情の話はあったりするけど大ロマンスや青春ってほどでもない。大学生のよくある日常である。そんな日常のすぐそばに神々はいる。


1000年以上に渡り行われてきたホルモー。選ばれたものだけで秘密は守り抜かれてきた。千年の都・京都。菅原道真、楠木正成等々の伝説が残る京都だからこそ、鼻で笑いながらも「もしかしたら、あるかもね」という妙な説得力はあるかもしれない。


(C)2009「鴨川ホルモー」フィルムパートナーズ


それまで若手実力派枠だった山田。本作主演で「怪優」認知が一気に加速。恋愛モノ、感動モノ、アクション、バイオレンス、コメディ、エロ…何でもできるマルチアクターとして活躍中。ヒロインには栗山千明。メガネをはずした瞬間にときめく。


最近おとなしい印象の濱田くんだが、本作では抜群の破壊力。出てきた時はパワーがあったよね。当時双子といえば斉藤祥太斉藤慶太荒川良々は安定感を発揮しだした頃。芦名星はコメディ含めいろんな可能性があったので残念。


(C)2009「鴨川ホルモー」フィルムパートナーズ


オニたちの造形やCG、オニ語やホルモー時の采配(ポージング)が抱腹絶倒。こういうのは真面目にやればやるほど面白いのだから、このメンバーはベストなキャスティング。コメディなので余計なことは考えずに楽しんだもん勝ち。


神々は身近にいる。見ようとしないと見れない。見れないうちに我々から隠れてしまったのかもね。古くから神も仏も魔物も棲んだ魔都京都。そういうものが他の町よりずっと近くにいるのかもしれない。もちろん今も。



 DATA

監督:本木克英/脚本:経塚丸雄/音楽:周防義和/原作:万城目学

出演:山田孝之/栗山千明/濱田岳/石田卓也/芦名星/斉藤祥太/斉藤慶太/和田正人/渡部豪太/笑福亭鶴光/荒川良々/石橋蓮司



hiroでした。



偉大なるしゅららぽん←万城目学×濱田岳


電車男←山田孝之、個性派の片鱗


図書館戦争←栗山千明の代表作のひとつ