#11 7/6 TOHO_HIBIYA

ライド感満載の胸熱バトル!

ゴジラVSコング


キングコングが髑髏島でアンドリューズ(レベッカ・ホール)らモナークスタッフの監視下に置かれるなか、テクノロジー企業エイペックスの施設がゴジラに襲われる。襲撃の中、エイペックスに潜入していた陰謀論者のバーニー(ブライアン・タイリー・ヘンリー)は瓦礫の中で巨大な謎の「目」を見つける。かつてゴジラと共にギドラと戦ったマディ(ミリー・ボビー・ブラウン)はゴジラが突然凶暴化したことを不審に思う。


延期延期でようやく公開したモンスター超大作。これは音だ。配信に流れる人は増え、僕も以前とは比較できないほど配信鑑賞が増えた。しかし、本作の音と振動は家庭では再現不可。ゴジラの咆哮を劇場で聴かずしてどこで聴くというのか。

本作鑑賞前に「GODZILLA」と「キング・オブ・モンスターズ」を復習再見(「髑髏島の巨神」は間に合わず)。続けて観て気付いたのだが、回を追うごとにバトルシーンがより鮮明に。これも映像技術の賜物。本作さらにアップグレード。


ドラマ部分で特徴的なのは人間の「家族」を描いていること。本作でも二組の親子が軸となる。そのひとつが「キング・オブ〜」から続投のラッセル(カイル・チャンドラー)とマディ。過去作必須になるのだが、成長したマディは主役と言っていい。

もう一組のアンドリューズと養子ジア(ケイリー・ホトル)。ジアは耳が聞こえないというのは「クワイエット プレイス」と類似。言葉は心のほんの一部しか伝えてないんだなーと。主にジアがコング、マディがゴジラのセコンドのような立ち位置。



コングサイドを牽引するアレキサンダー・スカルスガルドはスカルスガルドファミリーの長兄。「ターザン:REBORN」のターザンやった人。「それでも恋するバルセロナ」のホールは幅広い役で継続的に活躍中。ケイリーちゃんは強烈な印象を残す。

ゴジラサイドのチャンドラーは過去作より控えめ。その分ミリーの成長が著しく、今後シリーズの核になるのか。タイリー・ヘンリーも相棒の資質十分なキャラ。小栗旬は芹沢の息子という設定だが、その設定が脚本的にまったく生かされず残念。


VSと言いつつ、やっぱ白黒つけないよね。「お前やるじゃん」「あんたもな」なんて会話が聞こえてきそうな目の演技が素敵。アメリカ的にコングメインかと思ったが、思いのほかゴジラへのリスペクトも強く、渡辺謙遺産が生きているんだなと感慨。

ストーリーは特筆案件はないけど、ピンチに助けに来るといちいち胸熱。地上から、空から、のアトラクションに乗ってるような人間目線も大迫力。振動と爆音、そしてゴジラの咆哮に包まれての劇場体験推奨作品。映画ってやっぱり映画館がいい。


 DATA

監督:アダム・ウィンガード/脚本:エリック・ピアソン/マックス・ボレンスタイン
出演:レベッカ・ホール/ケイリー・ホトル/ミリー・ボビー・ブラウン/アレキサンダー・スカルスガルド/ブライアン・タイリー・ヘンリー/ジュリアン・デニソン/小栗旬/エイザ・ゴンザレス/デミアン・ビチル/カイル・チャンドラー


hiroでした。