WOWOW鑑賞
正しい続編の作り方
ニューヨークの大学に通うスペンサー(アレックス・ウルフ)は帰郷し、かつてビデオゲーム「ジュマンジ」の中から共に生還したマーサ(モーガン・ターナー)、ベサニー(マディソン・アイズマン)、フリッジ(サーダリウス・ブレイン)らと再会する約束をする。前夜、眠れないスペンサーは地下室で壊したままの「ジュマンジ」を目にする。翌日、待ち合わせの店にスペンサーは現れなかった。
ヒットした前作に続き本作もオウチ鑑賞で初見。前作、なかなか面白かった。観る前=本作も「なかなか」レベルなら満足かな。観た後=何これメッチャ面白いやん、と「なかなか」超えのネクスト・レベル。前作ありきだけど「正しい続編」ではないか。
再びジュマンジに入った彼ら。ただし新メンバーがいる。さらに前作と同じゲームキャラ割でもない。あの人がこの人で、この人があの人で、あれ人数足んないし、え、キャラチェンジまであんの?…と大騒ぎ。適度に頭を使わされる。
ゲームキャラとプレイヤーキャラの二重構造が前作のツボ。ところが同じキャラでもプレイヤー次第で強くもなり弱くもなるのがゲーム。前作を丸ごと伏線にしてキャラをシャッフルしたのが本作。ありがちだが案外脚本が難しい。本作、見事。
前作で一皮剥けたはずのスペンサーだがマーサとの恋は一進一退、という続編アルアル。暖かく見守ってあげよう。本作はおじいちゃんの友情話も追加。リアルな世界じゃないから本気で語れる。正しい盛り方でストーリーに厚み。
説明不要のドウェイン・ジョンソン、ジャック・ブラックに「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」ネピュラのカレン・ギラン、「セントラル・インテリジェンス」のケヴィン・ハートと華やかなジュマンジ・ワールド。
本作より参加のゲーム内の東洋系キャラはオークワフィナ(出てたんだ⁉︎)。主演作「フェアウェル」は2020年マイベストの第2位。若手世代で固めたリアル世界にはダニー・デヴィート&ダニー・グローヴァーが助っ人という贅沢。
ヒットでランナーをためればいいやと思っていたらタイムリー三塁打。そんなラッキー(笑)を感じさせてくれる本作。シリーズ続編でもちゃんと作ればちゃんと面白いという見本。守らず、やり過ぎず、いい匙加減。
「旧ジュマンジ」を連想させるラストカットについニヤニヤ。気持ちよく終わらせてくれる作品は素晴らしい。ホントにそういう続編に繋げるのか…今度はハードルが上がってるが大丈夫か?
DATA
監督・脚本・製作:ジェイク・カスダン/製作総指揮・脚本:ジェフ・ピンクナー/スコット・ローゼンバーグ
出演:ドウェイン・ジョンソン/ジャック・ブラック/ケヴィン・ハート/カレン・ギラン/ニック・ジョナス/オークワフィナ/アレックス・ウルフ/モーガン・ターナー/サーダリウス・ブレイン/マディソン・アイズマン/コリン・ハンクス/ダニー・グローヴァー/ダニー・デヴィート
hiroでした。