NETFLIXオリジナル

舞台劇のようなクリスマスムービー
ジングル・ジャングル
魔法のクリスマスギフト

天才発明家ジェロニカスは斬新な発想で子どもたちを笑顔にするおもちゃを魔法のように次々作り出していた。ところが弟子のグスタフソン(キーガン=マイケル・キー)が完成した傑作おもちゃと発明ノートを盗んで失踪。数十年後、すべてを失ったジェロニカス(フォレスト・ウィティカー)は発明をやめ冴えない質屋になっていた。銀行からの融資返済のために店を畳むしかなくなったある日、突然孫娘のジャーニー(マダレン・ミルズ)が現れる。


NETFLIXオリジナルの2020年クリスマス作品は家族で楽しめるファンタジー・ミュージカル。ミュージカルといっても「ラ・ラ・ランド」以降急増している準ミュージカル。歌唱時間は長くないのでミュージカルが苦手な方も見やすいかと。

クリスマスらしく遊び心満載。「ヒューゴの不思議な発明」的アイテムや「チャーリーとチョコレート工場」的世界観にディズニー的家族愛やキュートなキャラを投入。ジョン・レジェンドはじめ人気ミュージシャンが参加した音楽もハイクオリティ。


作中わかりやすく「魔法」としてるけど要は「イマジネーション」。実はそれって誰でも持っているもの。多くの人はそれの価値を見出せずに捨て置いてしまう。その価値を見出し、大事にし、育てる作業をするかしないか、の違いだと思う。

ジェロニカスも「失った」のではなく放置してただけ。「それ」は当時と同じようにずっとそこにあったりする。そのことを孫娘に気付かされ、ジェロニカスの「魔法」は甦える。一人の男の再起の物語であり、燻っている人へのエールでもある。


悪人ができないウィティカー。衣装のせいかスッキリ見える。作中ウィティカーとの絡みが多いリサ・ダヴィーナ・フィリップが存在感で負けてないのが凄い。ジャーニー役の新人ミルズは良くも悪くも舞台のようなワクワクを与えてくれる。

そう、舞台劇。絵本から切り抜いたようなセット、遠景の嵌め込み画、俳優のオーバーアクション、ダンサーのフォーメーション…どれも舞台演出を意識してるかのよう。クリスマスの夜に家族で劇場を訪れた、そんな感覚にさせてくれる作品。


NETFLIX作品アルアル=情報量が少ない。大半の歌唱シーンは歌アテされてるはずだが楽曲情報がゼロ。せめて公式サイトレベルの製作裏話がないとレビューを書くのにも困るよね(汗)楽曲やパフォーマンスのレベルが高いだけにもったいない。


監督・製作・脚本:デビッド・E・タルバート/音楽:ジョン・デブニー
出演:フォレスト・ウィテカー/マダレン・ミルズ/キーガン=マイケル・キー/ヒュー・ボネヴィル/アニカ・ノニ・ローズ/フィリシア・ラシャド/リッキー・マーティン/リサ・ダヴィーナ・フィリップ


hiroでした。


ラ・ラ・ランド ←以降準ミュージカル増えたよね


ヒューゴの不思議な発明 ←メカの感じがコレ


アニー ←少女×ミュージカルといえば