NETFLIX鑑賞

オパ〜、って泣けるよね
7番房の奇跡

知能障害を持つヨング(リュ・スンリョン)は一人娘のイェスン(カル・ソウォン)と二人暮らし。ある少女の誘拐殺人の容疑で逮捕されたヨングは刑務所に入れられ、イェスンと離ればなれになる。刑務所内のいざこざで助けた元ヤクザのヤンホ(オ・ダルス)から「何がほしい」と言われたヨングは「イェスンに会いたい」と訴える。


初見。ずるいよ。泣ける設定で泣ける展開で、そして見事に計略にハマり号泣。本作のテーマは「親子愛」。これでもか、と「泣き」エッセンスを大量投入。配分多めの笑いが話を温かくするので、終盤、スイッチが入った後は涙が止まらない。

ダメ押ししてるのは子役の子。本作がデビューのソウォンの笑顔がまた愛くるしい。ずっと見せられているので愛おしくならないはずはない。彼女が笑えば楽しくなるし、泣けば悲しくなる。号泣は明らかに彼女に引っ張られた。



いわゆる冤罪ドラマ。モデルになった話もあるが、主人公を社会的弱者でシングルファザーに設定したのは韓国の社会背景もありそう。こうした状況で逮捕された場合に子供はどうなるのか、模擬裁判ってなんだろう、等々説明不足な面はある。

裁判シーンの意味は徐々にわかる。傍聴席の面々と塀の中の面々も繋がる。つまり裁判は現在で、あの弁護士は…なかなか面白い時系列いじり。7番房で起きたことから真相究明への切り替えは唐突なのだが、そこはイェスンの可愛さに免じて。


スンリョンはお初。なかなかの難役のはずだが、見事にこなしているのは実力の証。「#生きている」のパク・シネが出てたのは本作を見ようと思ったキッカケ。本作、最重要で事実上の主役。最後はシネちゃんに泣かされたもの。

子役ソウォンは独壇場。映画において犬猫と子供は最強だ。オ・ダルスの顔も名も覚えがあったので調べたら「国際市場で逢いましょう」に出てた。僕と同年輩のチョン・ジニョンが良い味。こちらも「国際市場〜」出演。


その理由で冤罪? 状況証拠だけで逆転?…などとやや構成重視の好都合。まあ、本作はミステリーではない。誰が何のためにヨングに罪を着せ、どうやって有罪にしたのかがわかれば十分。ただ、名誉を守ることは大切だけど、あいつ無罪なの?

本作は感動ベースにコメディトッピング(韓国作品アルアル)。韓国エンタメはちょっと…という方にオススメ。ドラマと違って2時間ほどで観れるし。


監督・脚本:イ・ファンギョン/脚本:ユ・ヨンア/キム・ファンソン/キム・ヨンソク
出演:リュ・スンリョン/カル・ソウォン/オ・ダルス/チョン・ジニョン/パク・ウォンサン/キム・ジョンテ/チョン・マンシク/キム・チョン/パク・シネ


hiroでした。