WOWOW鑑賞

お金の価値は変わっても…
ゲティ家の身代金

監督・製作:リドリー・スコット/原作:ジョン・ピアースン/脚本:デヴィッド・スカルパ
出演:ミシェル・ウィリアムズ/クリストファー・プラマー/マーク・ウォールバーグ/チャーリー・プラマー/ロマン・デュリス/ティモシー・ハットン

世界一の富豪ジャン・ポール・ゲティ(クリストファー・プラマー)の孫ジョン・ポール(チャーリー・プラマー)がローマで誘拐される。犯人から1700万ドルの身代金が要求されるが、ゲティの息子と離婚した母アビゲイル(ミシェル・ウィリアムズ)には支払うことができない。祖父のゲティは身代金を払う気がなく、元CIAのチェイス(マーク・ウォールバーグ)に犯人との交渉を依頼する。


貨幣とはもともとが物の価値。貨幣経済となり、貨幣そのものが価値となる。やがてクレジットカードが普及し、今やキャッシュレスの時代。

キャッシュレス専用レジが増殖し、「定価」という言葉が「メーカー希望小売価格」に置き換わった。お金という概念は常に変化している。


老富豪の「価値」の話は嫌気がさす。一方で「身代金を払ったら14人の孫全員が危ない」という持論には頷かざるを得ない。

何もしなかった祖父。行動した母。どう見ても母優勢。結末は結果オーライだが、それでも「払う」という選択はモヤモヤする。


色々ゴタゴタのあった作品。プラマー御大の男気と「撮り直し」に応じた共演者に頭が下がる。その後ギャラ問題も発覚したようだけども…。

ウィリアムズが本領発揮。ウォールバーグは知的キャラで軽い驚き。チャーリーくんはプラマー姓だが血縁ではない。ロマン・デュリスがイメージが違いすぎてわからなかった。


実話ベース。一代で財を築いたゲティ。その家族となると我々には知り得ない苦悩は多いらしい。金持ちじゃなくてよかった(笑)。

お金の価値は変わっても、子への愛はお金には変えられない。



hiroでした。