NHK-BS鑑賞 エンタメ創生期④

 
ただのディスコ映画じゃなかったんだ!
サタデーナイト フィーバー
 
監督:ジョン・バダム/脚本:ノーマン・エクスラー/音楽:デヴィッド・シャイア/ザ・ビー・ジーズ
出演:ジョン・トラヴォルタ/カレン・リー・ゴーニイ/バリー・ミラー/ジョセフ・カリ/ドナ・ペスコウ/ポール・ペイプ
 
ペンキ店で働くトニー(ジョン・トラヴォルタ)は日常に生きがいを見つけられず、週末のディスコでのダンスだけが唯一の楽しみだった。ダンスコンテストが近づき、熱心に誘ってくるアネット(ドナ・ペスコウ)をパートナーに練習していたが、ディスコで踊るステファニー(カレン・リー・ゴーニイ)に心惹かれる。
 
 
初見。「土曜の夜はフィーバーだ」のコピーから、腰振って踊ってるだけのチャラチャラ作品と思ってた。いやいやふつうに青春映画だし。むしろ名作だし。
 
トニーと仲間たちがこぞっておバカ。下町だからとくくるとブルックリンの方々に失礼。が、当時の上から意識はそんなもんだったのかも。対比されるのがマンハッタンであり、ステファニーがその象徴。
 
クラプトンは知らなくてもアル・パチーノは知っている。トニーとステファニーの関係はブルックリンとマンハッタンそのもの。
 
 
上昇志向の塊がマンハッタン代表ステファニー。一方、ボーッと生きててチコちゃんに叱られそうなトニーは、ステファニーの洗練された生き方にキラキラ感じてしまうわけで。
 
信仰以外は興味がない家族。ふられたり、軽く見られたりで自暴自棄になる仲間。地元贔屓丸出しのコンテストの審査。そんな環境に嫌気がさしたトニーは決断をする。青春の第一歩、だね。
 
 
空前絶後のディスコブームを巻き起こした本作。ビー・ジーズのメロウな楽曲と合わせて大ヒット。音楽映画「フラッシュダンス」の原点。
 
若者の無気力、憧憬、焦燥、旅立ち。こんなに真摯に向き合ってる作品だとは思わなかった。後の「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」をも連想させる内容の濃さ。
 
 
マンハッタンとブルックリン。橋の向こうとこっち。ふたつの街、ふたつの生き方を区切るイースト・リバーが印象に残る。
 
 

hiroでした。