NHK- BS鑑賞 ティーンの肖像:15歳


青春劇にしてはスマートすぎるかな
あの頃ペニー・レインと
 
監督・脚本:キャメロン・クロウ/音楽:ナンシー・ウィルソン
出演:パトリック・フュジット/ケイト・ハドソン/ビリー・クラダップ/ジェイソン・リー/ゾーイ・デシャネル/フランシス・マクドーマンド/フィリップ・シーモア・ホフマン
 
厳格な母(フランシス・マクドーマンド)に育てられたウィリアム(パトリック・フュジット)は、2年飛び級して卒業間近な15歳の夏、音楽雑誌に文才を認められ、売り出し中のバンド・スティルウォーターの帯同記事を依頼される。ライブ当日、バックステージで奔放な少女ペニー・レイン(ケイト・ハドソン)と出会い心惹かれる。
 
 
初見。青春だ。音楽だ。
 
クロウ監督はローリングストーン誌の音楽ライター出身。本作、自身の体験がベースの自伝的な作品なのだそうだ。なので、70年代の音楽シーンの裏側がリアルでドキュメンタリーのよう。

ちなみにビートルズとは無関係。


厳格な母は音楽嫌い。サイモン&ガーファンクルでさえ「セックスの詩」と一蹴。その子が「仕事」でロックバンドを同行取材。行きたい・行くなのドタバタかと思いきや「ドラックはダメよ」とサラリと送り出す。

電話をしろだとかお迎えに行ったりとか、子が15歳なら当然の範疇。劇中怖いと言われていても、子に対するこの信頼は「鬼母」とは違う。主人公は幸せ者に他ならない。


その母を演じるのがフランシス。オスカー受賞の名スピーチも記憶に新しい。この母がやがて「スリー・ビルボード」のキャラになりそう。

少年の成長を演じたパトリックは、おっさんになった今でもいろんな作品に出続けているよう。ケイトの経歴にはびっくり。ゴールディ・ホーンがママだったとは知らなかった。


人生のターニングポイントは突然訪れる。それを見逃さないこと。高校を卒業して大学に行くだけが人生じゃない。

…というのは好きな考え方。でも、ドラックやセックスが身近にある環境にあっても擦れることなく成長した主人公。ちょっとスマートすぎやしないかと斜めに見てしまうのは素直さが足りないからだろうか。

音楽は良い。



hiroでした。