WOWOW鑑賞 検証ウィル・スミス①


1950年の小説が原作
アイ,ロボット
 
監督:アレックス・プロヤス/脚本:アキヴァ・ゴールズマン/ジェフ・ヴィンター/原作:アイザック・アシモフ
出演:ウィル・スミス/ブリジット・モイナハン/ブルース・グリーンウッド/シャイ・マクブライド/シャイア・ラプーフ/アラン・テュディック/ジェームズ・クロムウェル
 
家庭用ロボットが普及した未来。ロボット工学の第一人者ラニング博士(ジェームズ・クロムウェル)がビルから転落して死亡。自殺の線で捜査が進められるなか、ロボット嫌いの刑事スプーナー(ウィル・スミス)は、博士の部屋にいたロボットに疑惑を抱く。人に危害を加えないことをプログラムされたロボットに殺人は可能なのか。
 
 
初見。アシモフのロボット小説が原作(知らなかった)。レビューの前にちょっと(仕入れたての)うんちく。
 
作中に出てくる「ロボット工学三原則」は、ロボットの安全を保険する①人間に危害を加えない、②命令に服従する、③自己防衛するの3つのプログラムのこと。
 
アシモフのロボット小説の多くはこれをベースにしたサスペンス。この三原則が普及しその後の多くの創作者に影響を与えた…のだそうだ。
 
 
本作も、それに則りサスペンス仕立て。何が凄いって、原作小説「われはロボット」の発表が1950年だということ。hiroが生まれる前にこの発想って凄すぎる。

音声認識と手動操作、電気自動車とガソリン車。2004年の公開当時、デジタルとアナログの対比に笑ったネタが今やホントに実現し、主流になりつつある。原作未読。どこから映画アレンジなのか不明だが映画スタッフもなかなかの冴え。


鑑賞中、浦沢直樹のコミック「プルートゥ」を連想した。ロボット殺しのサスペンスなのだが、原案が手塚治虫の「鉄腕アトム」のエピソード。このアトムにもロボット法として三原則が生かされている。

手塚治虫はアシモフの三原則とは関係がないと言ったという。真似とかそんな論議には興味ない。アシモフの小説は1950年。アトムの連載は1952年。同じ時期に同じような発想がなされていたことは興味深い。


そんな名著の映画化ながらウィルの演技は青い。が勢いがある。勢いって大事だと思う。シャイア・ラプーフはもっと青い。ヒロインのブリジット・モイナハンは「ジョン・ウィック」の奥さん役だったらしい。

未来ネタのどれもこれもが当たっているので怖い。ことAIの叛乱は「2001年宇宙の旅」~「ターミネーター」等々、映画作品においても実に多い。こんな未来が来ませんように。


 
hiroでした。