100本目(12月16日鑑賞)FP④
この優しい解釈は好き
監督・脚本・VFX:山崎貴/原作:西岸良平/音楽:佐藤直紀
出演:堺雅人/高畑充希/堤真一/安藤サクラ/田中泯/中村玉緒/市川実日子/ムロツヨシ/要潤/大倉孝二/神戸浩/國村隼/木下ほうか/瀬戸たかの/古田新太/薬師丸ひろ子/吉行和子/橋爪功/鶴田真由/三浦友和
作家の一色正和(堺雅人)と結婚し、彼の住む鎌倉にやってきた亜希子(高畑充希)。庭先にカッパが現れたり、コスプレだらけの謎の夜市がひらかれていたり、不思議なことばかりが起きて困惑していると、正和は「鎌倉は昔から魔物や妖怪たちと一緒に暮らしている」という。
山崎監督×西岸良平の「ALWAYS 三丁目の夕日」タッグが再結成。魔物や妖怪、幽霊たちが闊歩する古都鎌倉が舞台。湘南鎌倉大好きなhiro。観に行くに決まってる。
江ノ電が大活躍。黄泉の国への臨時列車があることは知らなかった。時代設定はあやふやにしているのか。時間の流れが違う鎌倉だからそれもあり。
安藤サクラと中村玉緒、田中泯が予想以上に重要な役どころ。山崎組常連・堤真一は思いもよらぬ姿に。薬師丸ひろ子は「ALWAYS」の夫との共演(笑)も。
黄泉の国の風景は「千と千尋の神隠し」の空気。レトロ感漂わせる音楽は「ハウルの動く城」を意識したか。先に観た相方さんが実写版ジブリと言っていた。なるほど。
原作エピソードからつまんで配しているせいか、エピソードごとにブツ切れ感。テンポが落ち、クライマックスへの流れも少々もたついた。
CGは山崎監督「らしさ」だが、逆に架空味が強くなり、鎌倉「らしさ」が薄い。「鎌倉に行きたくなる映画」ではないようだ。
ファンタジー仕立てだが、テーマは鬼太郎的な妖怪と人間の関わりだったり「死」だったり。妖怪も魔物も自然と同義であり人間と共に在るもの。死もまた然り。それらは決して恐れるものでも忌み嫌うものでもない。
黄泉の国が「そんなに悪い場所じゃない」…という優しい解釈はけっこう好み。
hiroでした。
脚本7 映像7 音響7 配役8 音楽7
36/50