HDD鑑賞

少年少女アニメ秋祭り③


会うたびに近くなるハウル
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ハウルの動く城


監督・脚本:宮崎駿/原作:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/音楽:久石譲

出演:倍賞千恵子/木村拓哉/美輪明宏/神木龍之介/我修院達也/大泉洋/安田顕/原田大二郎/大塚明夫


魔法使いハウル(木村拓哉)と関わったことで荒地の魔女(美輪明宏)に目をつけられたソフィー(倍賞千恵子)は、呪いで老人の姿に変えられてしまう。家にいられなくなったソフィーは町を出て、ハウルが住むという動く城に潜り込み、住みついてしまう。そんな折、戦争機運が高まるなか、王国付きの魔女サリマン(加藤治子)からハウルに出頭の通達が来る。


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ジブリって、観終わった瞬間に痺れるというより、繰り返し観て、少しずつ浸透してくのが多い気がする。これも鑑賞直後は冷静で、捉えどころがないハウルに感情移入できなかった。日テレさんのおかげで、ながら見含めて何度も観ているうちに…


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ハウルの行動にいろんな意味がある。が説明はない。時に少年の無邪気さだったり、若者の残酷さだったり。彼を取り巻く人々もまた、いろいろな顔を持ち、コロコロと表情を変える。観る人、観るタイミングによっていろんな見え方があり、そのどれもが正解。観るたびに違う理解が生まれるから、飽きさせない。


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特に本作、ハウルしかり、ソフィーしかり、荒地の魔女しかり、カルシファーしかり。いろんな顔をもつキャラクターが集結。善と悪、光と闇は対であり、共存しているものというメッセージなのかな。


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最初は不可解だったハウル。観るたびにハウルのことがわかってくる。まるで会うたびに親しくなるかのよう。それでいて突然知らない顔を見せて、軽く裏切られる。面倒くさいがほっとけないキャラだし、作品だし。

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カルシファーのモノマネは一時我が家で大ブーム。マルクル神木の「待たれよ」はいまだにちょいちょい飛び交っている。そんなところからジワジワと浸透させるのも、宮崎マジックなんだろうか。(笑)

油絵のような美麗な背景画。久石さんの自然に入って来て心に止まる音楽。どれもジブリらしくはあるんだけど、特に本作、キャラの作り込みに感じ入った次第。


hiroでした。