DVD鑑賞

 
永作さんのおでこドキドキ
4901
四十九日のレシピ
 
監督:タナダユキ
原作:伊吹有喜
脚本:黒澤久子
音楽:周防義和
出演:永作博美/石橋蓮司/二階堂ふみ/岡田将生/原田泰造/淡路恵子/赤座美代子
 
夫との別居を決めて家を出た百合子(永作博美)が、母を亡くして間もない父良平(石橋蓮司)が一人で暮らす実家に戻ってくると、そこにはロリータファッションのイモト(二階堂ふみ)がいた。ボランティアで更生施設を手伝っていた母に世話になったイモトは、一人になった父の面倒をみるよう、母に頼まれていたという。
母が残したという「四十九日のレシピ」というノートには、自身の四十九日に大宴会をすべく、その準備ともてなす料理のレシピが詰まっていた。四十九日は催さないつもりだった良平も、別居で沈む百合子を見兼ね、大宴会をやることを決意。同じく母に世話になった日系ブラジル人三世のハル(岡田将生)も加わって、賑やかな日々が始まる。

4902
永作さんのオデコ好きなのですよ。
 
人は亡くなっても、
49日間はまだこっちにいる。

ホント?

ホントじゃなくてもいい。
故人を偲び、
気持ちを整理し、
モノを整理し、
遺された人が
生活できる準備に、
ちょうどいい、日数。

四十九日は、
日本人の優しい習慣、
なんだと、思う。

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観るたび違う顔のふみちゃん。
 
硬めのタイトル。NHKがドラマ化。その映画化作品。侮っていた。これはいい。うっかりしていた。近年のNHKはドラマがいい。ドラマは未見。原作も未読。なので映画のことのみ。

「四十九日」って、線香くさい、読経が眠い、喪服が窮屈…なイメージ。「四十九日の大宴会」…っていい響き。ナイスお母さん。「よんじゅうきゅうにち?」と読んでいたイモちゃんは素直。宴会なんだと、真に受ける。実はそれでいい。

四十九日はお別れ会。日本の独特の行事や仏事、見直してみると捨てたもんじゃない。

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どんな役でもこなす若い二人。
 
永作さんは前からそのオデコに恋してた。実はデコフェチ。ただ、デコだけでは吸引力は弱い。ブレイク中の二階堂が、本作の引きになっているのかも。
その二階堂、器用さ爆裂。お若いのにしっかりしていらっしゃる。はじけた役ばかりと思ったら、違う方向にはじけちゃってる。
岡田君には度肝を抜かれた。演じたのが日系ブラジル人三世という。底抜けに明るいと思ったら、何処かに影がある。彼もまた器用。
若手二人に負けてられない永作デコポン博美。亡くなった母は、実の母じゃないという難しい役。子ができずに妊活した挙句、亭主に浮気される悲しい役。そんな亭主を放っておけない痛い役。母の法要をきっかけに再生するオンナを熱演。ただオデコが素敵なだけだと思ったら大間違い。

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人に助けられ自立する親子。
 
石橋蓮司は抜群の存在感。「俺はまだ本気出してないだけ 」の父と多少かぶる。淡路恵子も出演。毒のあるキャラだったけど、少し持て余し感あり。
 
母の年表を作ろうと奔走する百合子。年表を埋めるうちに知らなかった母の姿を知る…という話ではない。四十九日のその日も年表は空白だらけ。百合子は意外な方法で母のことを知る。
 
タナダ監督作品は初。丁寧な脚本が好印象。画の自然色の美しさにも癒される。その色が作品の暖かさを醸し出す。
 
拾いもんの好物件。機会があったらどうすか。
 
 
hiroでした。
ribbon時代の永作、知ってる?