ノマドランド | 新・伝説のhiropoo映画日記

新・伝説のhiropoo映画日記

映画が好きだ。ドラマも好きだ。
そして、イケてる面はもっと好きだ。

そんな好きなものが詰まった日記、読んでみるかい。

                      

2020・米     ★★★☆☆(3.9)

                

監督:クロエ・ジャオ

出演:フランシス・マクドーマンド  デヴィッド・ストラザーン  リンダ・メイ  ボブ・ウェルズ

                

                 

ジェシカ・ブルーダーのノンフィクション小説を原作に、「ノマド(遊牧民)」と呼ばれる

車上生活者の生きざまを描いたロードムービー。

                        

金融危機により全てを失いノマドになった女性が、生きる希望を求めて放浪の旅を続ける。

                      

オスカー女優フランシス・マクドーマンドが主人公を演じ、デヴィッド・ストラザーンをはじめ、

実際にノマドとして生活する人たちが出演。

                      

クロエ・ジャオがメガホンを取り、第77回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で

金獅子賞を獲得した。(シネマトゥデイより抜粋)

                 

                      

                       

ブタ

待ってたホイ!本作は一斉に配信になった。 という事で、一番お安いのでAmazonプライム399円。

                       

                     

ネバダ州の企業城下町で暮らす60代の女性ファーン。

リーマンショックによる企業倒産の影響で、長年住み慣れた家を失ってしまう。

                             

                      

キャンピングカーに亡き夫との思い出を全てを詰め込んだ彼女は、「現代のノマド(遊牧民)」として、過酷な季節労働の現場を渡り歩きながら車上生活を送る事に…。

                           

                     

毎日を懸命に乗り越えながら、行く先々で出会うノマド達と心の交流を重ね、誇りを持って

自由を生きる彼女の旅。

                            

                             

アマゾンの集配センターで短期バイトの職を得たり、リンダという女性と知り合ったり。

                             

彼女も車上生活を送る現代のノマドの1人で、ファーンはアリゾナの砂漠で行われる

ノマドの集会に誘われるのだったが…。

 

<何気に酷評だった予告編> 何でかな? まぁ、こんな感じヨ。

                        

                           

<Wikipedia>のコピーなんすけど。 ↓これが本作の全てだと思う。

                     

2017年、フランシス・マクドーマンド氏は、ジェシカ・ブルーダー氏のノンフィクション

「ノマド:漂流する高齢労働者たち」を読んで衝撃を受け、映画化権を購入する。

                        

その衝撃について、マクドーマンド氏は「40代の頃、私は 夫(ジョエル・コーエン氏)に

「65歳になったら、名前をファーンに変えたいと思う。(本作の主人公の名前)

ラッキーストライクを吸ったり、ワイルドターキーを飲んだりしてRV車で気ままに暮らしたい」等と

言っていた。

                        

あの頃、車上生活に自由があると思っていたし、車上生活者にロマンを感じていた。

しかし、あの本は車上生活の実像を私に教えてくれた。

                         

車上生活は経済的な苦境と結びついたもので、私と同じ60代の人が車上生活を

余儀なくされることも珍しくないのだと…。

 

同年9月、マクドーマンド氏は第42回トロント国際映画祭でクロエ・ジャオ監督の

「ザ・ライダー」を鑑賞し同作の出来映えに感動し、本作の監督にジャオ氏を起用する事にした。

                                

マクドーマンド氏とデヴィッド・ストラザーン氏を除いて、本作はプロの俳優は起用されず、

実際に車上生活を送っている人々が起用された。

                                

                           

また、マクドーマンド氏は役作りの為に車上生活を送ると共に、Amazonの物流拠点での

梱包作業など日雇いの仕事にも従事したとの事。

                              

                         

言うなれば、若い頃には「車上生活者」に浪漫や憧れを描いていたマクドーマンド氏。

                        

其れは彼女でなくても、誰もが1度はやってみたいと思う生活だと憧れたりするけれど

実際には、そんな安易なモノでは決してなくて、常に経済的に逼迫し、しょうがなくこの生活を

強いられている高齢労働者達が大勢いると言う事実を原作によって知る。

               

マクドーマンド氏は原作の映画化権を購入し、彼女が主人公になり、実際に体験してみると言う感じ。

そんな訳で、ホボホボドキュメンタリーを見ている様な感じに思えて来る。

                          

                

悲しく辛い事ばかりではないが、それでも「明日は我が身」で何が待っているのかは分からない。

                   

冬は、Amazonの梱包作業等のバイトに入り、RV車の専用パークのスタッフをやったり

ビーツの収穫作業員をやったり、ハンバーガー店の店員だったりと、各地を転々としながら

其処で働ける仕事を見つけて、生きていく。

                     

<こういうお茶目な事をしたリ>

けれども、この生活には「安定」と言う言葉はなく、常に「不安」を抱えながらの毎日。

               

一見、勝手気ままに見える様だけれど、屋根のない生活は根無し草の様なモノ。

                         

              

「ホームレスになったの?」と聞かれて、「ハウスレス」になっただけと答える彼女が印象的。

                       

確かに砂漠で、パンクしたリ、エンジントラブルが起こったり、「お金」が掛かる事があったり

様々なトラブルに見舞われるが、それでも「此処に住まないか?」と言われると

「車上生活」を手放す事も出来ない。

(↑これはメッサ良く分かるわ~、一度やったら止められぬ良さもあるもんね)

                    

               

とは言え、私自身は決して彼女の生活は羨ましいとは思わない。

だって、「免許がない」のですもの。  何の囲いもない所で用を足す勇気もないし。

            

必要なモノだけを持って生活する…。 其処の部分は、やっぱ憧れるかな。

そういうそぎ落とした、シンプルな生活にとは思う。 (だから、断捨離が流行るんだろう)

                  

                       

賞を取りまくりの本作。  退屈するかな?と少々不安もあったけれど、全く眠くならず

結構冷静に見終える事が出来た。  マクドーマンド氏はやっぱ好きだな。

                     

                   

オスカー授賞式で、今年3月に35歳で亡くなった本作のサウンド・ミキサー、

「マイケル・ウルフ・スナイダー」氏に向けて、遠吠えと共に「ウルフにこの映画を捧げます」と

メッセージを送ったマクドーマンド氏達が印象的だった。

                   

               

                 

                                                

 

 

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