スタンダールの「赤と黒」の新訳が誤訳だらけということで


話題を呼んでいる。


実際に語句、フレーズレベルで誤りがあるようだ。


チャンドラーの訳者で有名な清水 俊二も文章自体を省略したり


行きとどかない訳もあった。しかし訳はおそろしく魅力的だった。


はっきりいって、翻訳においては「正解」というのは存在しない。


受験の英語じゃないんだから。


しかし、小説に対する愛情が深ければ多少の誤訳はカバーできる。


清水訳は細かい欠点を超えた魅力がある。


ところで、村上 春樹の翻訳は「ギャツビー」も「ライ麦」も相当ひどい。


読めたものではない。それは自分が野崎訳をこよなく愛していたからだと思う。


村上訳の「ライ麦」は一行目から意訳して野崎訳のスピード感、ドライブ感をそぎ落とし


ほとんどハルキ調ともいえるヘルマン ヘッセ的な郷愁、懐古調が出てしまっている。


これは明らかな「誤訳」だ。


村上 春樹の翻訳は棋士の谷川 浩司の詰将棋に通じるものがある。


詰将棋に関しては一流の詰将棋作家に比べたら永世名人谷川を以ってして


足元にも及ばない。村上 春樹もしかり。翻訳ということに限っては


世界のハルキもアマチュアの域を出ない。