実録社員総会物語~HPTへの道~【その2】 | フーテンひぐらし

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永遠の放課後。文化祭前夜のテンションで生きたい。なかなか大人になれない。


さて、続きです。

演目は決まっていて、召集日の前日につらつらと
「VTRをどうやって構成しようかなー、ロケどこでやろっかなー」
なんて考えていた私だが、ふと、

「ロケは1日か2日でも、事前に練習とか必要になるんでは?」と気づいてしまった。

何しろ極秘任務(?)だし、演目が演目なので
外ロケも社内ロケもかなり困難を極めるだろう。

んーなんか面倒くせえな…。

そこで私は、恐ろしい考えがパッとひらめいてしまった。

「この方法で い い ん じ ゃ ね え の も う …?」


うん、そうしよう。決めた。
誰のコンセンサスもとってないけど、決めたぞ(`・ω・´)



というわけで3月29日(火)夜。
6人のメンバーを召集して、演目を伝える時が来た。

ジダンのPCでYoutubeをスタンバイし、みんなに告げる。

「さて、VTR出演のみなさん。
 今回みなさんにやってもらうのはコレです」



youtube再生。ポチットナ









「………。」


通常、演目発表の時はたいていが
「ええええーーーー!」という驚きの声と
「無理だよーーーー」という叫びが同時に聞えるのだが


これを観た全員の反応

歴代でいちばんテンション ダダ下がり


なんていうか「ええー!」という驚愕じゃなく
「マジすか……」という落ち込み


分かるよ
だってこの人たち白ブリーフ一枚だもんね


「心配しないで!さすがに女子社員多数のわが社で
 白ブリーフにはしないから!違う色にするから」


何となく的はずれな説得をしてみる俺

そして
さらに
誰にも告げてない「きのう思いついたこと」を発表


「でね、みんなに話した通り、撮影して、VTRつくって、
当日流そうと思ってたんだけどね

 それやめた


「えっ…!?」



「当日、ナマで(その場で)やるわ」


「うえーーーーーー……!」

全員猛反発

「せめてVTR!VTRなら何とか耐えられるっスよ!」

「ナマって…パンいちナマで見せるってシャレになんねーよー」
 
「それは無理ーーーー」


「いや、もう決めたからさー」


理由はひとつ。
VTRよりもそっちのほうが楽だからだ!


ロケするとしたら、I原さんの制作日を考えると
もうあと数日でやらねばならない。
それまでに構成を考え、衣装をそろえ、
みんなに振りを教え、ロケハンし……。

無理だお!

当日演るなら、それまでに練習して衣装もそろえればいいし、
何よりI原さんの稼動をつかわなくて済む。

まあそもそも、ダンスを禁止されたのは
「練習時間をたくさんとるのが今回は無理だ」ということなのだが、
広野先生決めたよ

通常の演目ならばまるまる1ヶ月、週2回計8~9回の練習をするのだが


このダンス、4回の練習で何とかなる いや する

…ということをみんなに説明。


「あの…総会のダンスって歴代、観てる人たちが
 “カッケー、次は俺もやりたい”って思うもんじゃないスか。
 俺たち…これ演って新卒とかにそう思われますかね…?」

「俺、腹とかマジやばいんですけど」

「ナマでやるって…終わったらすぐに上に何か着ていいっスか」


疑問やヘタレ発言を口々にぶつけてくる男子6人に

「絶対大丈夫だから!
 裸になっても格好いいメンバーだけを選んだんだから!(出まかせ)
 腹くくれ!」


そしたらそのうち
「パンツは黒でいこうと思います」という私に

「いややっぱブリーフいきますか!」

「つか肌色のパンツにしてもっと生々しく…」


若手ってバカでいいね
率先してすぐノリノリになってきたよ

「お前何やる気まんまんになってんだよ!」と他のメンバーにツッコまれてました。


というわけで、4日間の練習日を決めて解散。



ちなみに、なぜ「HPT」こと「はっぱ隊」を
今この時期に私が選んだかということを
ちょっとマジメにお話しましょう。


まあ、もともとやりかったんですけどね。
ハラダなんて数年前からやりたいやりたい言うてましたからね。

しかし私がやりたいなと思ったのは、正確に言うと
本家のはっぱ隊を思い出したからではなく

やっぱり氣志團のせいです

私の総会のネタはほとんど、氣志團がパクッた何かの演目を
さらにパクることで成り立っていますから

数年前、富士急ハイランドでやった「氣志團万博」のラストで
氣志團は全世界(NY、ロンドン、中国、アフリカ、ブラジル、エジプト)ロケで
現地で「やった、やった」とパンいちで踊る「豪華YATTA!パロディPV」を制作し、
それを流した後に舞台上でメンバーがそのまま踊る、という

どこがロックバンドですか?

という演目をやったわけです

私は現場でそれを観て「次はこれだ」と思ったのでした
でも、長年できずじまいでしたけどね。


そして今この日本の状況

悲しいこともたくさんあったし、
閉塞感も未来への不安もあって元気がない
今まで当然あると思っていたものがなくなり
いろんな物欲やディテイルが、実は空虚だと知った

時節柄、パンいちで舞い踊るのは石原都知事に言わせりゃ
それこそ不謹慎だから自粛ということになるのだろうが
そんな今だからこそ、はっぱ隊の


何もなくても身体ひとつあればきっと何とかなるよ

今日も僕らは生きている。なんて幸運なことだ

ちいさなうれしい、楽しいを噛みしめて暮らそうぜ

君が変われば世界は変わる!

何も持たないからこそ最強!未来はつくれる



そんなメッセージが、私にはズバリ響いたのである


だからどうしてもこれをやりたい。
やるからには、現場で踊ったほうが心に伝わるものがある。
これを演るには今しかない。


ひとりでそんな真面目な気持ちになって、
その思いを観ている人が感じられたらいいなと思って、
自信をもってこれをやり遂げようと思ったのでしたキラキラ


つづく


前置き長いなーーー