冷房いらず“走る庭” 愛車の屋根を緑化

11月30日10時45分配信 琉球新報




那覇市の男性が車の屋根に芝生を育てることに成功し、
ことしの夏から市内を走らせている。
二酸化炭素を吸収し、夏でも冷房のいらないという
「エコカー」は見た目も独特だ。
水をやりながら「車上緑化計画を実現した」と話すのは
嘉手苅林昌さんのCD制作などを手掛けるプロデューサーの
知念満二さん(51)。自宅のある首里周辺では観光客に
写真を撮られることも多いという。
知念さんは
「沖縄中のバスやタクシーの屋根に芝生を植えたい」と夢を描いている。
観光と地球温暖化防止に役立てたい考えだ。
計画のきっかけは車の冷房が壊れたこと。
「高齢の母に負担はかけられない。どこでも木陰の下にいるような涼しさを」と
考えをめぐらせたところ、車の屋根で芝生を育てることを思いついた。
 
前代未聞のアイデアだけに苦労は多かった。土は車を汚すため使えない。
種をまいてもすぐに乾いてしまう。夏は高温になり、育った芝が枯れてしまう。
約1年の試行錯誤の答えは四層構造の上に種をまくことだった。
さび止め、断熱材、水を保つおむつシートにココナツの繊維を重ねた。
「信号待ちでじろじろ見られる恥ずかしさにはいまだ慣れない」と知念さん。
環境によく、美しい車が増えればと願っている。