[「プリティーリズム この4年⑦」は,2013年度および2014年内の プリティーリズム(R)を中心としたキャラクター業界の概要をまとめたものです.]

2013年は,プリティーリズム(R)にとって極めて不運な年間でした.しかしそれでも,プリティーリズムは「データカードダス(R)アイカツ!=アイドルカツドウ!=(R)」からの脅威にもめげず,新たな「意志」を貫いて2013年度の「レインボーライブ」というセッションを無事にやり遂げました.


(C)T-ARTS / syn Sophia inc.
(C)T-ARTS / syn Sophia / テレビ東京 / PRR製作委員会
(以下同様)

この「レインボーライブ」というバージョンでは,併せて6つのシーズンを経由しており,現在 PrismStone(R)各店(一部除く)などで展開されている「プリティーリズム」のシーズンは,通算19番めの「オールスターレジェンドコーデ編」となります.

[プリティーリズム レインボーライブ]
>シーズン14 (セッション01)
「レインボーライブデビュー編」
2013年04月18日開始,ストーン全60種
主なレアストーン…「S01-S02★ イースター ハッピーワンピ」「PS-02★ マイメロディ×プリズムストーン Tシャツ」「WD-01★ ミラクル レインボーブーツ」ほか
>シーズン15 (セッション02)
「オールレア!と・き・め・きDays編」
2013年07月11日開始,ストーン全60種
主なレアストーン…「S02-S03★ フェスティバル サマーはっぴ」「SV-11★ セブンスコーデ スタードレス ブリリアントスタイル」「S02-36★ レインボー ハートフルメイク」ほか

[プリティーリズム レインボーライブデュオ]
>シーズン16 (セッション03)
「キャラストーン!ハートビート編」
2013年10月03日開始,ストーン全75種
主なレアストーン…「S03-S01★ パーティーナイト ミニハット」「AM-054★ リボンくまちゃんドレス」「DC-03★ ディアクラウン シックロゴニット」ほか
>シーズン17 (セッション04)
「サプライズ!ウインターホワイト編」
2013年12月12日開始,ストーン全65種
主なレアストーン…「S04-S04★ ル・セリアナ ゴージャスジャケット」「S04-S05★ クリスマス ショートケーキワンピ」「S04-S09★ クリスマス キャンディブーツ」ほか
>シーズン18 (セッション05)
「7色ハートで!オーバー・ザ・レインボー編」
2014年02月20日開始,ストーン全65種
主なレアストーン…「S05-S01★ ハートフル キューピッドヘア」「SV-38★ セブンスコーデ ポップドレス プラチナスタイル」「RAD-03★ レディアント ルナレインボーネックレス」ほか
>シーズン19 (セッション06)
「オールスター レジェンドコーデ編」
2014年04月17日開始,ストーン全84種
主なレアストーン…「AS-シ11★ えいえんなるシンフォニアティアラ」「AS-08★ スイーツ クレープドレス」「AS-3DS2-01★ ミラクルファンシー レインボーシューズ」ほか

この間の特記事項を申し上げますと,まずシーズン15(セッション02)のストーンが すべてレアストーンである点があげられますが なかでもとくに入手しにくいストーンは前述にあるとおりです.
そして,プリズムアクトに替わるショー後のお楽しみが「プリズムライブスタジアム」となり,当初はソロモードのみ上限8連続まででしたが,シーズン16(セッション03)からはソロ・デュオ双方とも適用され「上限10連続+レインボーフィニッシュ」に改訂されました.現在もPrismStone各店に置いてあるプリティーリズムのプレイは,このルールに基づきます.



なお,シーズン15(セッション02)までは消極的だったデュオモードの機能も,シーズン16から大幅に変わり,前述プリズムライブ導入のほか,ペアとも育成機能の拡張によってデュオモード特有の機能「ペアともフレンドポイント」を導入,それを貯めることで どちらのモードでも4度めのセブンスジャンプが進化される最高級のジャンプが出現されたり,更にはQRコード(R)によるウェブファッションショー対応するなど,とりわけこのバージョンではデュオモードの激的な進化がセールスポイントとなっていました.



一方,NINTENDO 3DS(TM)ソフトでは,2013年03月の「マイデコレインボーウエディング」に続いて,同年11月28日には このレインボーライブのルールに準拠した「プリティーリズム・レインボーライブ きらきらマイデザイン」が発売され,従来のプリズムショーとマイ☆デコによるコーデ作製のほか,ランウェイバトルやマイ☆ドレスデザインによるコーデ作製も加わり,新たな話題を呼んだ3DSゲームソフトとして注目されておりました.





また,最後のシーズン19(セッション06)では,いずれもレアストーンとして あいら・みあ・なる・りんねの4名からなる人気キャラをフルカラーでデザインした「新キャラストーン」全4種(写真上)と,スイーツカフェドレスをデザインした「スイーツストーン」全6種(写真下)も登場しておりました.





商業的な面では2013年05月に日本マクドナルドからハッピーセット(日本国外では これを「Happy Meal(TM)」(ハッピーミール)という)の一(いち)キャラクターとして,仮面ライダー(R)バトル・ガンバライドカード内「仮面ライダーウィザード」と並行する状態で,レアなチャームストーン全6種を展開しました.収入効果と販売終了の規模は仮面ライダーのほうが上回っていましたが,東京のJR原宿駅竹下通り口(PrismStone原宿店への道となる)に接する「原宿竹下通り店」では,チャームストーンが先に販売終了となっていました.


また,2013年末のクリスマスパーティーでは,次年03月に最初の劇場版のロードショーが発表されました.


2014年03月08日に松竹系でロードショーとなった「劇場版プリティーリズム・オールスターセレクション プリズムショー☆ベストテン」というタイトルとなったこの作品は,過去テレビアニメで放送された3つのシリーズのなかから10曲をランキング形式で発表するという内容でした.
上映劇場こそ極めて少なかったものの,とりあえずの大成功を果たしました.

こうして2013年度のプリティーリズムは,アイカツの盛況に苦しめられながらも,完璧なハッピーエンドを果たしました.

しかしながら!
2014年の年明けから,プリティーリズムにもアイカツにも,とてつもない超強大なライバルが,暗雲の如く立ち込めていました!!


(C)LEVEL-5 Inc.
(C)LEVEL-5 / 妖怪ウォッチプロジェクト・テレビ東京
(以下同様)

前年に株式会社レベルファイブがNINTENDO 3DSでヒットした「妖怪ウォッチ(R)」が,この年の正月から 同じTXN系でテレビアニメの放送が始まったのです.
その影響は,それまでポケットモンスター(R)や遊戯王(R)などに釘付けしていた男の子はじめ プリティーリズムやアイカツのまだ知らない乳幼児の女の子にまで及ぶに至り,今度は妖怪ウォッチ以外のすべての作品が警戒の目を敷いてしまうこととなったのです.
とりわけプリティーリズムにとってはアイカツ以上に死活的な問題として挙げられ,その存続さえ危機的な瀬戸際に立たされた同然の事態に,今後の対策についてタカラトミー側もいっそう緊密に討議されていたもようです.


(C)T-ARTS / syn Sophia inc.
(C)T-ARTS / syn Sophia / テレビ東京 / PP製作委員会
(以下同様)

実は,上にある3名のキャラクター…真中らぁら・南みれい(左)・北条そふぃ(右)&中下のクマさん…は,当初はレインボーライブに続くプリティーリズムの新バージョンで活用させる主役たちでした.

しかし,タカラトミーは,ここで 苦渋ともいうべき ある「決断」を下しました.
プリティーリズムに替わる新しいアーケードゲームシステムを導入させることで,とりあえずプリティーリズムを終焉させ,新たな客引きで再び集客させる計画を,ついにここで断行したのです.
従来のプリティーリズムについては「オールスターセレクション」として継続させながら,新システムではKONAMI(R)の「モンスター烈伝オレカバトル(R)」を踏襲するスタイルで開発をすすめていたのです.
すなわち「9:16の縦型HD画面」「オンデマンド型プリントの採用」そして「QRコードを活用させた読み取り」という内容で新たなゲームシステムの開発こそが「打倒!妖怪ウォッチ」につなぐキーセンテンスだったのです.
さらにタカラトミーは ポケモン以外の男の子向けアーケードゲーム分野についても前述と同じ要旨で急遽開発をすすめていました.

そして,西暦紀元2014年(平成26年)03月13日(木曜日),株式会社タカラトミーアーツ名義で,オレカバトルの意匠を踏襲する2つの新アーケードゲームシステムが発表されました!


(Impress)

それが「プリパラ(R)」 「ブキガミ(R)」の誕生でした.
プリパラとブキガミは,いずれもオンデマンドプリントで排出された「プリチケ(TM)」の活用が その主たる目的です.
このうちプリパラではプリチケを「マイチケ」と「トモチケ」に分け,トモチケを他者と交換することでバックダンサーの充実性が補完されることとなります.
なお,プリパラではプリティーリズムからのユーザーを考慮するかたちでプリズムストーン読み込み機能を採り入れ,その大部分(トップス・ボトムス・シューズ)を「チケット化」することも可能です.
双方とも稼働開始は07月10日となっていますが,これに先立ち 06月26日から一部の店舗でロケーションテストが開始されました.

このような経緯をもって,一般店舗に於けるプリティーリズムは,ここに終焉を迎えるに至りました.
2010年07月の開始以来 実に4年の歳月が流れています.
これに先立ち,プリティーリズムでは やはり中学生以下を対象に 史上最後の公式イベント「プリズムクイーン決定戦」と「プリティーリズムチャンピオン大会」が開催されました.後者のチャンピオン大会は2014年06月14日と15日の「東京おもちゃショー」枠内で開催され,これをもってプリティーリズムに於ける一連の活動は,すべて完結となりました.
06月下旬から07月上旬にかけて 各店舗で機材の入れ替えが行われ,06月26日ないし07月10日から「プリパラ」の稼働が開始されました.

全19のシーズンで完結となった「プリティーリズム」…ふりかえってみると,これまでのアーケードゲームのなかで,いちばん平和で,そして いちばん画期的だった内容であった,という誇りが わたしにも ひしひしと感じています.

(⑧からの3回分は,プリティーリズムの終焉にあたって,これまでの総括的な結びをかき記すとともに これからの「女子キャラ」に必要とされる要素について考えてまいります.)