ひろにかです。
すっかり遅れてしまいましたが、同人誌の内容をちょっと抜粋してお送りします。
実物は縦書きで1ページに2段と見え方は大分違ったものになる感じですが、今回は話の雰囲気を感じ取ってもらえれば、と。
話の出だし、事の起こりはこんな感じになっております。
あ、実際は色は無いです。全ページモノクロですので。
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「オッス、みんな元気~?」
そもそもの発端は、入院中のはずのこの人の訪問だった。
「あれ、神楽さん?」
意外な来客に疑問の声を漏らす三女・秋葉。
その少女とよく似た顔立ちの女性は、にこやかに言った。
「おみやげ、持ってきたわよ~ぅ」
その手にあるのは、五段重ねの豪華な重箱。
何事かと、外出中のナミを除いた姉妹四人とイモちゃんが集まってくる。
「中身は何ですか?」
「決まってるじゃない、ナポリタンよ」
「い、入れ物とゼンゼン合ってないんですケド・・・」
「しかも全段びっちりと・・・・」
「仲良くみんなで分けなさいね~」
蓋の中の異様な光景に気圧される秋葉とイモちゃんのことなど気にも止めず、神楽はのん気にのたまった。
「ただいまー・・・・」
そこに帰ってきた四女。
引きこもりからは脱したものの、いまだに外は苦手だ。言いつけられた用事を片付け、すぐさま戻ったのだが・・・
(うわ・・・アタシ、マズいタイミングで帰ってきちゃった・・・?)
真っ先に、そんな感想が脳裏に浮かぶのも無理はない。
重々しい黒塗りの重箱からにょろにょろ出てくるヒモ状のものと、それに食いつく妹。
それを囲む、微妙な笑顔を浮かべた姉たち。
極めつけに、どうにも苦手な先祖だという女。
(寄り道でもしてくるんだった・・・)
そう後悔しても、既に手遅れだった。
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そうして始まる一騒動。で、これ以後の前半は、ここで帰ってきたナミの目線で話が進んでいきます。
後半は、いつき目線に変わります。主人公の秋葉は全体に出番がある代わりに、語り手にはなってません。
実際の見え方の参考にレイアウト、あと表紙絵とかをまたアップする予定です。
では、今回はこれでー。