西善寺は秩父三十四観音霊場の最も南に位置するお寺。妻は順番通りにまわらなくてもいいんじゃない。南から来るんだったらここから回るのが合理的と言った。確かにその通りだが、なぜか順番通りに回りたい。

 

民家の並ぶ細い道を行くと小高い丘の上に駐車場がある。納経所が休憩時間になっていたので、僕たちも車内で簡単な食事をする。窓を開ければ風が通り暑くはない。

 

セローによく似たバイクが駐車場に入ってきた。でもよく見るとホンダSLだった。あまり見ないバイク。その人も巡礼をしているようだった。

西善寺の門をくぐると下り階段になっていて境内全体が見渡せる。門前からみる境内の様子は日本庭園を思わせる美しさ。木陰には、お地蔵様がたたずんでいる。

境内に降りて、まず目を引くのが枝を広げた古木。こみねかえでと言うらしい。この古木は樹齢600年の天然記念物と言う。その幹の太さや枝振り、葉の生き生きとした美しさは目を見張る。しばらく見ていても飽きない。

こみねかえでの根元には観音様が片膝をついて微笑している。

ふくよかで穏やかな表情をされている。

本堂前には、光り輝いている、なで佛が。体の悪いところをなでると、病が治ると言われている。参拝者がなでるので光り輝いている。

西善寺は、とても見どころの多いお寺だった。

 

御詠歌 ただ頼めまことのときはさいぜんじ きたりむかえん弥陀乃三尊

本堂には阿弥陀三尊が安置されている。