図書館で、本を借りる時あまり時間をかけないで、作者よりも背表紙の書名で面白そうな物をさくっと選んでいる。読み終わって作者のこれまでの著作を見たら、つい先日読んだ「津軽百年食堂」を書いた作家さんだった。「津軽百年食堂」も題名から面白そうと思って借りたので、この作家さんの作名は今の僕によっぽど気分が会うのだろう。
内容は失恋をした人を対象とした4泊5日のバス旅行ツアーに参加した人たちの人間模様をユーモアとペーソスを交えて描いている。ライトな感覚で読めるが一つひとつのテーマは家族愛だったり、老人が人生の終わり方について語っていたりと、はっとさせられる場面も散りばめられている。
高倉健の遺作映画「あなたへ」の原作も森沢明夫著だったと巻末の著者紹介を読んで知った。
