おはようございます。

 

今回の経過観察については、いろいろとありすぎて何度かに分けて記事をアップしたいと考えています。

先ずはシアリルLex-i抗原 (SLX)

 

これまでから、というか最初の経過観察の結果から、

この腫瘍マーカーのSLXが基準値を超えて高い値を示していたので、この2年間ずっとこれについて悩んできました。

 

というのも、腺がんについてはCEAも正常値だし、先ずは問題ないだろうと自分では考えているものの、このSLXは特異度がとても高く(擬陽性率がとても低く)、さらに腺がんの他には、肺がんよりも怖い「膵臓がん」の腫瘍マーカーでもあります。

 

このことがとても気になって、これまでから主治医のI先生にはいろいろと質問を投げかけるものの、「しっかりと様子を見ていきましょう!」の一声で終了(笑)

 

ただ、今回の女医の小林先生は違っていました。

私は、パソコンに映ったSLXの数値の5.5を見て、前回の5.4に対してほぼ変動なしということで内心ほっとしていたのですが、

先生がご自分から

「肺がんの方はまったく問題ありませんが、このSLXの値が気になりますので、もう一年間は半年ごとの経過観察を行いましょう!」

ということになりました。

 

 

本来なら、次回は1年後でも良かったみたいですね。

 

ということで、初めてSLXの数値について真剣に考えてくれる先生に出会えたので、先日の採血の際に得た情報から考えた自分なりの意見について述べてみました。

 

「私もこの数値が初めて受けた経過観察のときからずっと高く、また特異度もとても高いので気になっていたので、自分なりに色々と調べてみたのですが、採血後すぐに遠心分離機にかけて検査を始めないと、白血球の中にもあるこの糖鎖抗原が溶けてきてSLXの数値が上昇するそうなんですけど、、、」

「それで、先週の採血の際に看護師さんに聞いてみたのですが、この腫瘍マーカーについては外部の検査機関で測定していると聞きました」

「あと、これまでの白血球との相関を検べてみると、白血球の数値と相関して上下しているようです」

 

 

 と、ここまで言うと、先生も私が何を言いたいのか理解してくれたみたいで頷かれ、

「たしかに、それが影響している可能性もあるかも知れませんね」

ということで、まるっきり否定されることもなかったので、

私がこの2年間抱えてきた胸のつかえがとれた気がしました。

 

医者も腫瘍マーカーの測定条件の詳細についての一つ一つは決して把握していないでしょう。

素人の患者からこんな分かったようなことを言われると、自分のプライドが許さずに頭から否定する医師も沢山いると思います。しかし、この女医さんに限っては違いました。

最後まで私なりの考えを聞いてくれ、この考え方についてある程度の理解も示してくれたことに対してとても感謝です。

 

我々大学教官にも言えることですが、講義や研究指導において、学生が言うことだからではなくて、学生が自分なりに十分検討したのちに発言することに対してはしっかりと耳を傾け、まるっきり間違った意見でなければ一緒になって考えることはとても重要です。